#22 【宰相への道】自負
近年の学生には、自分は学生である、自分はこの日本を世界の強国たらしめんとする社会の上層になるべき存在である、そういう意識が欠如している。
近年、日本は凋落の一途を辿ってきた。日本経済は低迷しているのに対し、周辺国は経済的発展を遂げているため、日本の経済的地位は相対的に低下している。そしてその影響からか、国民の所得も額面は昔と変わらないが、物価は上昇し続けているために、国民はまだ気づいていないが、国民の生活レヴェルは徐々に低下しているのが現実である。自殺者も毎回3万人前後が出ている。
つまり、これはこう定義することが出来る。
毎年3万人が死に国民生活が圧迫され世界各国に経済的に敗北している、滅びゆく帝国日本の現実だと!
そうした時こそ、国を憂うる若者が官僚政治家個人事業主になって日本を再び世界の強国たらしめんと奮闘するべきでは無いのか?
今の学生には、日本を背負っていく存在になるのだという自負が無い。
そこで提案がある。
民間企業を牛耳る慶應と帝国の中枢を握る東大の学生には、他大学を見学させるのだ。都内には大学が150校近くある。そのうちのどれでもいいから、見学させるのだ。そして、将来的に、そこにいる学生たちを率いる立場になるということを自覚させるのだ。
昔は帝国大学と早稲田と慶應義塾は周囲から一目置かれていたので、自然とそういったプラスの意味での選民思想が醸成されていた。しかし、現在のタテマエが重視される社会ではその実情が「平等」というカーテンで隠され、学生たちにとって、ノブレスオブリージュの醸成の妨げになっている。
冷静に考えて欲しい。
関東出身者で私立中高出身かつ年間150万円を4年間支払うことが出来る偏差値68以上の学生、これが慶應のマジョリティであるが、これを満たす学生が日本にどれだけいるだろうか?
そして東大の場合、偏差値74以上の学生が対象になるので、さらに狭き門である。
東大の学生数は1学年で約3000人、これは同世代のわずか上位0.25%(統計2001年版)である。
自分達は貴族であると自覚し、その力を帝国の再興のために使え!
滅びゆく帝国はきみを必要としている!
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