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長峰謙
2020年10月16日 00:23
<現世>を意識した、居酒屋のような場所で店主の笹川はにこやかに働いている。聞くと平日はスポーツ紙の記者として勤務しており、今も激務の只中だという。居酒屋を開業したいと思ったこともなく、包丁も握ったことがない。ただなぜか夜眠ると自分は居酒屋にいて、客の注文を捌き、鯛を三枚におろすこともできた。「夜、合コンとかに行くと思い出すの。なんで夢だったら魚を捌けるんだろうって」 笹川はカウンターの向こう