DJ SODA・ひろゆき・ファクトチェックと服装の問題

もともとのきっかけはこのDJ SODAさんのツイートのようです。

これに対して、ひろゆきさんがこのように返します。
(しかしコミュニティノートによって誤読・誤訳だと指摘されています)

またその後、日本ファクトチェックセンター (JFC) なる団体によっても指摘されています。


これを3行の会話にすると、
DJ SODA   「服装と性被害は絶対に関係がない!」
ひろゆき   「絶対は嘘ですよね?22人に1人は服装が一因ですよ?」
JFC            「服装が原因は嘘です。行動が原因としか書いてありません」

つまりDJ SODAさんの 「絶対」 は言いすぎ。これは事実。
ただひろゆきさんの貼ったソースも適切じゃなかった。
両者ともにツッコミどころのある表現をしてしまったという話に見えます。

更にいえば、ファクトチェックセンターにもツッコミどころがあります。
1枚目の画像でひろゆきさんの 「一因」 という言葉を勝手に 「原因」 に書き換えてることです。

みんな他人の言葉には厳しいくせに自分の使う言葉には甘い。
ツイッターおそろしいな……やめてよかった……


そんな揚げ足どりのドロ試合は置いておいて。

そもそもDJ SODAさんが問題にしているのは、
「女性が露出の多い服を着ること」 = 「男性へのアピール」  としか考えることのできない短絡的な思考回路
だと思います。男女問わずそういう思考回路の人はいる。

そういう人が多いせいで、性被害者が 「服装が挑発的だったから自業自得」 なんて二次被害を受けたりもする。

もちろん服装によって、少なくとも数パーセントは性被害にあう可能性が減らせるだろうとはいえるし、そういう意味では 「服装と性被害に絶対に関係がない」 というのは言いすぎ。

ただ統計でもわかるようにそれ以外の要素が圧倒的に大きいので、性犯罪が起こるのは "加害者のせい" というのがベースです。

「被害者が挑発してきたのが悪い」 なんてのは加害者側の言い訳にしかならないのに、それを加害者じゃない人まで主張するのはおかしいと思う。

ひろゆきさんのソースでいえば、殺人の22%はそれが一因だとされているのに 「殺人事件で殺された被害者は、挑発的な行動や服装をしていたので自業自得」 なんて誰も言いませんよね。

ましてレイプではたった4~5%しかないのに、なぜか被害者側の責任が強く言われてしまう。そういう世の中の風潮に対してDJ SODAさんは抗っているんだと思います。

だからこそ韓国での性被害の話も公表したんだろうし 「一つの国の問題ではない」 とも強調している。単なる反日活動だったら韓国で受けた性被害の話なんて逆効果でしょう。

ひろゆきさんの 「自衛は大事」 というのはごもっともですよ。特に男性の性欲は本人でもコントロールが難しいものだから、なるべく刺激しないようにする配慮も場合によっては必要だと思う。

ただその配慮のために、女性の着たい服を着る自由を奪うのも男性本位すぎる気はする。そしてこれは僕の印象ですが、女性のほうが服装やおしゃれに喜びを感じる割合が高いようにも思います。

僕は30代になってやっとわかったんですけど、女性がおしゃれするのは男性の気を惹くためじゃないっぽいんですよね。着道楽って言葉があるけど、そんな風にすてきな服で着飾ることそのものを楽しんでるっぽくて。 

そういうおしゃれそのものの喜びみたいなものは、僕を含めた男性にはなかなか理解が難しいところなんじゃないかと思います。だから 「服装で自衛しろ」 とか簡単に言えちゃうんじゃないかと。

そういう風潮に対して 「女性が着飾るのは自分自身のため」 というメッセージをDJ SODAさんが発信することにはとても大きな意味があると思います。様々な論点がある問題だとは思いますが、そのメッセージが多くの人に届けばいいと思い、この記事を書かせてもらいました。

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