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アラカンと住宅ローンについて

この年になって、住宅ローンを組んで借金をして、家を買うことになった。

僕が若かりし頃、住宅ローンというものは、70歳までに完済するのが当たり前の商品であった。

ところが、高齢化社会を迎えて、いつの間にやら、満80歳になるまでローンを組めるということになっていたようである。団信も80歳まで対象となるのだと。世の中、ずいぶんと変わったものである。元銀行員としては、たいへん不勉強でお恥ずかしい限りである。

現預金をかき集めれば、敢えて借金をする必要はないのかもしれないが、手許の現預金が心細くなるのは避けたい。それにこれからインフレが来そうな予感もする。借金ができるのであれば、ありがたくローンを組ませてもらうというのも、選択肢としてはアリかなと思った次第である。

ベストなシナリオとしては、かなりドラスティックなインフレが来ることであろうか。ついでに不動産価格の方は少しずつでも上昇してもらえれば、なお助かる。借入して不動産を購入する立場としては、借入返済の負担が軽くなるからである。

住宅ローンは、若い頃には経験があるが、おかげさまで、長らく無借金生活を送っていた。まさか、この年になって、再び借金を背負うことになろうとは思ってもみなかった。

そういうわけで、80歳になるまで、何がしかの仕事に就いて、一生懸命に働き続けないといけないことになってしまった。

でも、発想を転換すれば、団信というのはなかなか優れた商品である。僕が、80歳までに死んだら、不動産は残って、借金がチャラになるのだ。死んでも、残された家族に少しくらいは感謝してもらえそうで、いささかなりとも気分が良い。

逆に最悪なシナリオを想定するならば、失業して稼ぎがなくなって、寿命だけはしっかり残っている状態であろうか。あるいは、死んだり、高度障害状態にならないものの、体調があまり芳しくない状態になって、元気いっぱい働けなくなることか。

ということは、ガンにでもなるか、心臓か頭の血管が切れるか詰まるかして、ポックリと死ぬのは仕方がないとしても、日頃の体調管理や健康維持については、今まで以上に留意しなければならないということになる。

いずれにせよ、何事も中途半端は良くないということであろう。


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