最近の記事

日本人は吉野教授の人柄を称えることで、その人を引きずり落とす。日本社会は偉人に対して嫉妬深く、その功績を暗に否定しているのか。

名城大学の吉野教授がリチウム電池発明の功績を称えてノーベル化学賞を授与された。素晴らしいことである。 日本中の関心が吉野教授に集まるようになり、その需要を満たそうとマスコミは慌ててこの人物のことを調べ始めている。例えばその人となりについてなどである。 ”久美子夫人は、吉野氏の食生活について「好き嫌いは結構、激しいです」と明かした。その上で「体のために緑黄色野菜を取って欲しいのに、のけていく…食べないんです。『もう食べたから、いいと』」と、吉野氏が野菜が嫌いだと暴露した。”

    • 品田遊さん著「社会と芸術の間には相互詐欺関係がある」に対する自分なりの考え―芸術家は反社会的存在に過ぎないのか

      品田遊さんという作家、ウェブライター、およびオモコロという最高に面白い会社の編集者を務めている方がいる。普段から私はラジオを拝聴したり記事を読んだりして品田さんの面白さと知性に触れている。 https://twitter.com/shinadayu/status/1178626055696863232 そんな品田さんが書いた記事に社会と芸術の関係を考察したものがある。面白い洞察だと思う一方で、表現の節々や主張に違和感を持つことがあった。本当に個人的に、この違和感の正体を見

      • 女性作家へのインタビューにおける記者による外見の描写について

        作家のインタビューを読んでいると気付くことがある。女性作家はしばしその佇まいや外見について文中で触れられるのである。写真があるからそういう記述は必要ないわけだし、写真がないからといって、文章を商売道具にする作家には身だしなみを整えたり見栄を気にしたりする必要はない。 女性作家がそうした好奇の目線にさらされるのにはどのような理由があるのか。具体例にあたりながら、考えてみたい。 こちらは言わずと知れた人気作家である宮部みゆき氏へのYahoo! ニュースによる取材である。記者は

      日本人は吉野教授の人柄を称えることで、その人を引きずり落とす。日本社会は偉人に対して嫉妬深く、その功績を暗に否定しているのか。

      • 品田遊さん著「社会と芸術の間には相互詐欺関係がある」に対する自分なりの考え―芸術家は反社会的存在に過ぎないのか

      • 女性作家へのインタビューにおける記者による外見の描写について