見出し画像

リヴァプールが移籍期間内にCBを獲得しなかった際の対処法考察

プレミアリーグ屈指の名門ことリヴァプールFC。筆者も好きなチームです。

一昨年には欧州チャンピオンズリーグやクラブW杯の優勝を、昨年にはリーグ優勝を勝ち取るなど最近は名実共に一流チームとしての格を保ちつつあります。

しかし、今シーズンは大きな困難に直面。

守備の要でもあり、2019年にはそのハイレベルなパフォーマンスを評価されて世界一のサッカー選手という名目の賞「バロンドール」の投票でメッシに次ぐ2位にランク入りした世界トップクラスのDF、フィルジル・ファンダイクが長期離脱。

画像1

更に悪い連鎖は続き、ファンダイクとコンビを組んで守備を支えている主力DFのジョー・ゴメスやジョエル・マティプと言ったメンツも相次いで戦線から離脱。
(マティプに関してはすぐ怪我する性質があるので、しょっちゅうの離脱にもうサポーターも慣れてしまっている感じはありますが…。)

画像2

画像3

彼らのメインポジションはCB(センターバック)。ゴール前の守備を固める、いわば「守りの心臓」と言っても過言ではないポジションです。

要するにリヴァプールは、現時点でゴール前を守るスペシャリストが全く居ないという状況に直面しています。

じゃあ金払って新しいCB獲れば良いじゃん、という意見。ごもっともです。

しかしそれもままならず。冬は、他チームから選手を獲得できる期間が現地時間2/1までと決まっているのですが、リヴァプールがCBを補強する気があるとか無いとか確証の無い情報が飛び交っている日々です。

監督が獲得を望むものの、チームの上層部が金遣いをケチっている、なんて噂も…。

そこで、もし移籍期間内にCBを獲得できないまま役不足の状態で残りのシーズンを戦う…なんて最悪のシチュエーションを迎えた時。

それを想定しての対処法を考察していきたいと思います。

実現可能性と試合安定度の2つの観点から、各項目最大星5つの判定をしつつ見ていきたいと思います。



プランA:他のポジションの選手を起用する

実現可能性…☆☆☆☆☆
試合安定度…☆☆☆

この対策は、現状一番使われている方法です。
現在は本職がMFであるファビーニョやヘンダーソンをCBに起用することで、一応の応急処置にはなっています。

画像4

画像5

彼らは本職のMFにおいても守備者寄りのプレーをしているため、ゴール前の心臓部分の役割もそつなくこなします。
また、2人ともフィジカル的水準はそれなりに高いため、守備において重要な要素の一つでもある相手選手とのぶつかり合いにも対応できるほど。

ただ、あくまで本職はMF。
彼らのように他がメインポジションの選手を起用することにより、当然その本職の枚数を犠牲にすることは強いられてしまいます。

また、彼らが離脱をしない保証は無いどころか、むしろ従来のタスクに加えて不慣れなタスクを多く背負わせることにより負担が大きくなり、かえっていつ離脱されても不思議ではない状況です。

先日のトッテナム戦では代役CBの一番手とも言えるファビーニョがベンチにすら入っておらず、コンディションが心配されていました。

こちらの対処法は一番現実的かつパフォーマンスの保証が他に比べてあり、応急処置としてはうってつけです。

但し、あくまで応急処置としての話。彼らへの負担を考えると、あまり依存しすぎない方が良いと思われるのもまた実情です。



プランB:若手の起用

実現可能性…☆☆☆☆
試合安定度…☆

こちらも、プランAに次いでたまに使われている対処法だと思われます。

レギュラーの負傷は出場機会が無い若手にとってのチャンス。これはどこの国、どのスポーツに於いても共通の理屈です。

最近のリヴァプールに於けるその枠組みは、リース・ウィリアムズという選手とナサニエル・フィリップスという選手の2人がそれに該当します。

画像6

画像7

(ナサニエル・フィリップスは、若手とは言いつつも現在離脱中のレギュラークラスであるゴメスより生まれが早いのですが…。この歳で名門の主力になっているゴメスが凄いと思ってここはご愛嬌ということで。)

レギュラーの穴を埋めるための若手起用というのは、ビッグクラブや中小クラブに関わらずどこのチームもやりがちな手法です。
リヴァプールに於いては、現在右SB(サイドバック)のレギュラーとして躍動しているアーノルドがその起用をされたことをきっかけにブレイクしました。

画像8

しかし、この手法は現状の穴埋めとチームの将来構築というメリットがある反面、非常に大きなリスクも付き纏います。

サッカーを知らない方でもおおよそ想像が付くかと思いますが、やはりそこは経験が少ない若手。
トップチームで安定したパフォーマンスを続けられるかの保証に著しく欠けるという側面があるのです。

実際、現状のリヴァプールでも彼ら若手の起用より、プランAのファビーニョやヘンダーソン起用の方が重宝されているように思えます。
恐らく監督もそのリスクの高さ故に積極的な若手起用の実施に踏み込むのを躊躇っているのでしょう。

上記のアーノルドのように何もかも上手くいくケースは実際のところ稀なケースです。そう頻繁に起こるものではありません。
もし頻繁に起きていたら、恐らくサッカーの移籍市場がこんな活発になることは無いですからね。

リヴァプールが遥か格下の相手チームと戦う時に恐る恐る起用してみる程度が無難な起用法でしょう。
少なくとも、安定性を求めたい時に頼る対処法ではないことは確かです。



プランC:無所属選手の獲得

実現可能性…☆☆☆
試合安定度…☆☆

先ほど、移籍期間は2/1で終了すると言いましたが、例外はあります。
サッカーファンの方はご存知でしょう。それがチーム無所属選手の獲得です。
彼らの獲得は、移籍期間に限らずいつでもできるという強みがあります。

通常、選手はチームと複数年なり単年なりの契約を結び、その契約期間中はチームに選手の保有権があります。
そういった選手をそのチームから獲得するには、移籍期間内にそのチームに選手を買い取るだけのお金を払い、その話に納得してもらったら移籍成立というのが一般的な仕組みです。

そのため、そもそもそのチームが無くて立場がフリーの状態という選手であればそういったしがらみも要らない訳です。

日本でいうと、つい最近まで香川真司がこの状態でした。また、本田圭佑が最近この状態になりました。

画像9

画像10

ただ、この対策法も選択肢としては有効ですが、獲得の実現と安定度の維持という点では必ずしも簡単な話ではありません。

普通に考えればわかる話ですが、そもそもリヴァプールが贅沢を言ってられない状況とはいえ欲しくなるほどのレベルに達している選手は、基本的にどこかのチームに所属しているのが当たり前ですよね。

極端な話、幾らCBが足りないチームでも筆者みたいなサッカー未経験のここ数年ロクに運動もしていないクソデブを獲ろうとは思わないわけです。
頭数を埋められるなら何でも良いという訳でもないのです。

上の例は極端でしたが、要するにリヴァプールもCBは欲しいけれどある程度のボーダーは設ける訳です。そのボーダーに達している無所属選手というのは非常に少ないんです。

そして、万が一獲得出来たとしましょう。
そうなると今度はシンプルに試合に出ていなかったブランク、いわば試合勘という点で不安が付き纏います。
そして試合勘が鈍っている故にパフォーマンスを発揮できず、結局プランAプランBのやり方に落ち着く…なんてことも予想されます。

また、それ相応の実力があるにも関わらず、どこのクラブとも契約できてない選手は純粋なサッカーの面以外でも事情がある「訳あり物件」だったりもします。
高い年俸を要求してくる、私生活で問題児故にチームに軋轢を生みかねない、等…。

成功すれば支出も安く済み、コストパフォーマンスは若手起用に次いで絶大。しかし成功率はそう高くない。そんなところですかね。

ちなみに、やはりこの案はサポーターからも実現希望の声があがっているらしいです。
以下の記事によると、トルコのデニズリスポルというチームを退団して無所属になったスボティッチという選手が、クロップ監督のかつての教え子ということもあって獲得を望まれているとか。

画像11



プランD:CBが要らないフォーメーションにする

実現可能性…☆
試合安定度…

もうCBがいないならいっそCBを無くしちゃえば良いじゃない。
CBが居ないならFWを増やせば良いじゃない。

マリー・アントワネットもかつて歴史でこんなこと言っていましたよね。

ちなみにあれ、皆んなが思っているようなセリフは実際には言っていなかった説がありますよね。今回の本題じゃないので気になる人は自分で調べてください。

さて、そんないわゆるマリーアントワネット理論。どういうフォーメーションが良いのか?

まず、こちらが一般的なリヴァプールのフォーメーション。
4-3-3の攻守に数のバランスが良い、よく使われるフォーメーションです。
メンバーの名前は個人的に思うベストな布陣なのでそこはあまり深く突っ込まないでください。

画像12

さて、ここからファンダイクとゴメスが消えているのが現状な訳です。

ここにファビーニョやヘンダーソンが入り、MFの空いた部分にはワイナルドゥムやチェンバレン、ジョーンズと言った選手が起用されたり。

とりあえず、ここからCBを無くしたフォーメーションを考えました。

画像13

まあ、なんだ。
アリソン頑張ってくれ。

もうボール取られたら前線で数かけて全力でボール奪いにかかれば良いんじゃない?

ハーフコートでサッカー成立させたらCB居なくても何とかなるんじゃない?

え?ロングボール放り込まれたら終わる?

アリソン頑張ってくれ。


更に、「攻撃は最大の防御」的理論を強めに、今度はMFではなくFWを増やしてみようと思います。

画像14

誰使うか迷ったけどそろそろ南野使っとかないとアジアマーケット的な意味合いでね、うん。

もうこのフォーメーションではヤケ起こしてロバートソンとアーノルドも前線に上げてます。

5-5のフォーメーションです。

え?アリソンが過労死する?

画像15

じゃあもうこれで良いよ。


あ、ていうか。

むしろ逆説的に守り固めちゃえば良くね?
(逆説的の使い方合ってる?)

画像16

ボール取ったらとりあえずサラーに放り込め。

サラー走れ。ひたすら走れ。例え何者の屍を越えようとも走れ。お前は韋駄天だ、サラー。


いろいろ考えたけどやっぱ普通のフォーメーションでプランA、プランBをやるのが良いですよね。
普通が一番ですよ。

画像17

やっぱこの6-3-3のフォーメーションが一番だね!
13人で守り切ろうぜ!



プランE:某無免許医師にCB陣の治療を頼む

実現可能性…
試合安定度…☆☆☆☆☆

なんか無免許な上、法外な治療費を請求してくるけど腕は良い、顔の半分が違う色をしている医師がいるという噂を聞きました。

画像18

彼にファンダイクの治療を頼み、すぐに足を治してもらって戦線に復帰してもらうのはどうでしょう。

ファンダイクに限らずゴメスやマティプも同様にお願いしたいものです。

ただ、法外な治療費。特に相手が世界有数のビッグクラブであるリヴァプールとなれば、その数字はどれほどのものを請求してくるのか…。

一度見積もりをしたうえで、治療費の額がCB一枚補強する分よりも高くつきそうだったら変にお願いしない方が良いかと思いますね。

また、仮に治療の話が付いたとしてもです。

ビッグクラブが無免許医師に選手の治療をお願いしたなんてスキャンダル、マスコミが黙っちゃいないでしょう。

実現するにはあまりにリスクが高すぎます。
ファンダイクが戻ってくることによる安定度は高くなれど、それと引き換えにかかるリスクが大きすぎる。

提案はしたものの、やはり辞めた方が良い案ですね。

画像19

なんだ、粋な先生じゃないか。


ちなみにアニメブラックジャックの主題歌の月光花、結構好きです。

あ、ブラックジャックって言っちゃったよ。



プランF:サッカーの中止を祈る

実現可能性…☆
試合安定度…

もはやただの破滅願望ですよね。

自分たちが苦しいならいっそサッカー自体終われば良いのに。最低の発想すぎますね。

ただ、このご時世なので可能性が0とは言えません。

それにしたって破滅願望がすぎるし、根本的にCB不足問題の解決策になっていません。
ていうかそんなんで好きなものが無くなって幸せなのかと。

こういう発想に至っちゃう人は自分の人生にウンザリしてヤケ起こして犯罪に走る人種に近いので今すぐ悔い改めましょう。

え?シャレにならない?



プランG:アンフィールドを要塞に改造する

実現可能性…
試合安定度…☆☆☆

もうCB居ないなら居ないなりに戦える環境を作ってしまいましょう。ホームグラウンドを改造してしまいましょう。

リヴァプールが誇る無敵要塞、アンフィールド。この地においてチームは負け知らずです。
(この間バーンリーに負けたとか言うな。)

さて、現在のアンフィールドの情景がこちら。

画像20

どうでしょう。

ゴール前がガラ空きすぎますよね。

これじゃあCBを配置しないととても守ることは難しい。

じゃあCBが居なくても守れる要塞にしてしまえば完璧な訳です。

画像21

ゴール周りを石壁で囲いました。

これにより、敵は超高いジャンプをしてからのシュートというキャプテン翼の世界観ばりの技を仕掛けないと点が入れられない仕様になりました。

ゴールキーパーのアリソンが中で終始退屈になるという玉に瑕な面もありますが…。

CBが居ない間のリヴァプールはこれでやり過ごせるのではないでしょうか。

ただ、下手したら改修費がCBの補強費よりもかかりかねません。

また、上のしょーもないコラ画像を作っている時に気づいたのですが。


アウェイで全く使えねえ。



プランH:クロップにCBをやってもらう

実現可能性…☆
試合安定度…☆

リヴァプールの監督を務めるユルゲン・クロップ。

画像22

もういっそ、彼に現役復帰してもらって自らピッチに立ってもらえば良いのでは。

彼は191cmという非常に大柄な体型をしています。

CBに必要な要素の一つとして、空中戦で有利になるための身長の高さもあります。
もうこの時点でクロップはここを満たしていますよね。

また、彼の現役時代のポジションはDFでした。といっても、右サイドバックだったんですけども。

まあサイドバックとは言え守備のポジションやってた訳ですし、守りのスキルはある程度心得ているでしょう。

監督をやりつつの選手業。いわゆるプレイングマネージャーという立場は、最近でも事例があります。

ベルギーはアンデルレヒトのコンパニ、イングランドはダービーカウンティのルーニー等…。

画像24

画像24

(2人とも現在はもう監督に専念済みです。)

とりあえず、立場的にはやっても問題ないことが分かります。

ただ、次にネックなのがクロップの年齢。

彼はもう53歳です。通常、サッカー選手はやっても40代で引退するものであり、50代の現役選手なんてまず居ません。

今更現役に戻っても50代の人間が好パフォーマンスを発揮できるのか、という点には甚だ疑問が残ります。

50代の現役選手。是非見てみたいものですね。


画像25

日本にいたわ。



というか、語ろうにもクロップの現役時代の情報が少なすぎてイマイチ語れませんでした。



結論

もうCB補強してくれ。頼むから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?