大動脈弁狭窄症の手術記録(2)妊娠・出産

予想外の妊娠、出産

40歳になったある日、妊娠が判明しました。
今までも子供は欲しくなかった訳ではないけれど、特に不妊治療もしておらず、できないということは縁が無いのだろうと思っていたのでびっくり。嬉しいけれどやはり気になるのは心臓のことでした。
今は狭窄症の程度が中程度だけれど、妊娠すると体内の血液量が増え、心臓に負担がかかるので、注意しながら経過を見ましょうということに。家の近くにNICUもある大学病院があり、そちらで産科と循環器内科の両方で診てもらうことになりました。

お腹が大きくなってきて、疲れやすくなったり、歩くとすぐ息切れしたり、脈拍が早くなったりしていましたが、妊婦ってそんなもんよね?と深く気にとめていませんでした。
妊娠8ヶ月になり出産にむけて心臓の超音波検査をしたところ、結果を見た先生から慌てて電話があり、狭窄症の程度が重度の数値になっているので出産を少し早めたほうがよいと。あれよあれよと話が進み、電話があった翌日に派遣契約の職場を辞め、翌々日に入院、1週間後に帝王切開で出産しました。31週で1840グラム。怒涛の一週間でした。
帝王切開は通常は部分麻酔ですが、心臓のことがあるので全身麻酔で、しかし麻酔が効いてくるとお腹の赤ちゃんまで眠ってしまうので、手術開始から30分で取り出すというスピード勝負の手術だったようです。私は術後1日ICUにいたので、子供と対面できたのは出産の翌日でした。

術後の経過は順調で、出産後2週間で退院しました。子供はNICUに入りましたが、順調に成長して1ヶ月半くらいで退院することができました。

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