プライドが高いとこうなります

世間の4連休が終わりを告げました。

私のバイト7連勤は、ようやく後半に入ったところです。


「あーあのクソ店長、7連勤にしやがって」

という気持ちよりも、

「疲れ溜まってきちゃった。明日から仕事ちゃんとできなかったらどうしよう」


という気持ちが勝ってしまう私は、本当に不器用だと思います。



どんな仕事でも、日々ステップアップしていきたいと思っています。

これは、自分自身の一番好きな性質で、一番自分を苦しめている性質です。

少し仕事を覚えたら、明日はもっと仕事をできるようになりたいと思います。

どうです?素敵な性格でしょう。


悔しいのです。

ベテラン、と呼ばれる、何年もその場所で仕事をし続けてきた人たちの「経験」という勝てない壁にぶち当たるのが。

悔しくてたまらないのです。


新人だから。

とか、

ベテランだから。

とか。

そういう類の言葉をかけられると、その壁を越えてしまいたくなります。

一種の、わがままです。
負けず嫌いです。

要するに、プライドが、高すぎるのです。





私はプライドが好きです。

大切なものだと思っています。

だけど、それはいつも私を苦しめている。


バイト仲間はみんなテイクアウトの注文の電話をとるのが嫌いです。

社員やベテランに任せてしまえとみんな電話を避けます。

そんな中、バイト始めて四ヶ月の私だけが、ワンコールで電話をとっています。


プライドです。

新人だから、電話は出れないよね、とは言わせたくないからです。

社員やベテランに任せっきりの自分が嫌いだからです。



一番最初に電話に出たとき、客の名前を聞いて反復したら、呼び捨てになってしまいました。

そりゃそうです。反復しただけですから。

『お名前お伺いしてよろしいですかー』

『あ、タナカです〜』

『はい、タナカ〜。かしこまりました〜』


こんな感じです。

あれから数ヶ月、変わってやろうと思いました。

本当にくだらないところに、闘志を燃やしていました。

電話をとった瞬間の震える手をどうにか抑えて、声だけは緊張しないようにと必死でした。

みんなが見ないフリをしている中、一人だけ電話に飛びつき続けました。


自然と、電話に出るのが怖くなくなりました。今では、テイクアウトの電話注文は私の得意分野です。

これは、いい例です。プライドが、いい方向へ働いた例です。



話を戻しましょう。

私は今、7連勤の後半戦に突入しました。

後半戦、と言うくらいですから、もはや、戦。お察しの通り、もう、心に余裕がないのです。


4連休の、ランチのピークもディナーのピークも、ほぼ全部やり過ごしてきました。

これで、終わりだと思いたいのは人間の当然の心理かなと思います。


明日からも続く連勤。

疲れた体。

うまく眠れない夜。

雨音、

湿気、

汗、

日差し、

パンクした自転車の後輪。


もう、うまくやっていけない気しかしないのです。

仕事は、全て完璧にこなしたいです。

毎日成長したいです。

なのにそれが、自分自身の「疲れ」という、この世で一番くだらない理由のせいで、叶わないのです。


悔しくてたまらない。

体、動け。

ちゃんと、眠れ。

ちゃんと、食べろ。

そう言っているのに、眠れません。明日うまく仕事ができるか不安だからです。

お腹が鳴っているのに食べられません。明日うまく仕事ができる自信がないからです。

驚くような、本当の話。


プライドが高いせいで、私は私を追い詰めてしまっているのです。



明日が怖くて震えます。さすがにそれは盛りましたが、怖いのは本当です。

うまくできない自分のことを嫌いになります。

ゆっくり休みたいとは思っていません。毎日成長したいですから。

けれど、毎日の成長には、休みが必要なことが身に染みて、わかっているのです。

わかっていて、これです。

この、ザマ。





たかがバイト。

たかが仕事。

たかが7連勤。


そこにプライドを持ち込むと、こうなります。


たかが、と思って、鼻で笑うのがオススメです。


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