犬と人間

犬と人間の歴史っていつからなんだろうとふと思った。昔に調べたけれど忘れた。なんでこんなことを思いついたかと言えば、ホームセンターの隅っこについているドッグランの黒い柵の中の小さな犬が、自転車で走行中の私に向かって走ってきて尻尾を振っていたからである。

私は犬を飼ったことがない。どちらかといえば苦手だし、心が人間より読めないから厄介だと思っている。
だからといって猫派ではなく、私は何派かと考えると、ハリネズミとか、フェレットとか、飼ったことはないけれどそのへんかなと思う。

そういえば昨日も、犬に関してさまざまな体験をした。
犬を散歩中のおじいさんと歩道ですれ違うときに、黒い柴犬のおしりを蹴って、おじいさんが犬とぴったり壁に寄ってくれた。犬が苦手な私にとっては本当にありがたい。だけど犬のお尻を蹴るという行為はどんな感情からくるものだったのだろうかと考えてしまった。

小さい頃にたくさん通りかかっていた小さな歯科院の前に置いてあるデカすぎる犬の置き物の色が変わっていた。三度見をしてしまった。三毛猫みたいな色をしていたからだ。
そんな犬いるんか?と私は心の中でツッコミをかます。

そのあと、自転車で出かけた。前方に飼い主と飼い犬のパグが現れたとき、飼い主より早くパクがこちらを振り向いて、あろうことか歩道の端に寄ってくれた。あれはこちらにビビっていたのか、もしくは私が自分たちより速度が速いから先にどうぞと避けてくれたのか、いまだに謎だ。やっぱり心が人間よりもわからない。

犬と人間って、もうここまで来たら切り離せない関係なのかと思う。
考え始めたら止まらないのだけれど、犬を食べる人もいるし、食べるのなんてかわいそう、有り得ない、という人もいる。
そういうのも含めて、犬と人間は決して離れられないのだと私は思うのだ。


しばしば犬たちは、人間たちの涙を誘うためにスクリーンに出たりテレビ出演したり銅像になったりしている。
犬を飼ったことのない私からしたら、本来人間より劣っているはずの存在である犬たちが、人間の気持ちを汲み取り、しかも人間に愛情を注ぎまくってくれた、という事実が珍しいだけなのだろうと思うがどうだろう。酷なことを言ってしまい申し訳ない。
飼っている、という時点で人間と犬は平等ではない、とすら思う派の人間なのだ。

だけど明日も明後日も、コーギーのぷりぷりのお尻を街中で見かけたら可愛いと思うだろうな。

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