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1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

序文ーーーシリコンバレー最大の伝説

いまから10年近く前に、シリコンバレーの最大のひみつに関する記事を「フォーチュン」誌で読んだ。
秘密と言っても、ハードウェアやソフトウェアのことではない。プロダクトでさえない。人間だ。名前はビル・キャンベル。ハッカーではない。アメリカンフットボールのコーチから転身して、セールスの仕事をするようになった人物だ。
なのに彼は、毎週日曜にスティーブ・ジョブズと散歩に行き、グーグル創業者たちに「彼がいなければ成功できなかった」と言わしめるほどの影響力を持つようになったという。

1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え(エリック・シュミット他)

ミステリアスな書き出しですね。
ある一人の人間がいて、その人がシリコンバレーのひみつという。
しかも、テック企業の中にいて、アメフトのコーチ。
なんじゃそりゃ?ということで、バランスをかき乱すまえがきと言えるかもしれません。

本書の内容

ビル・キャンベルの伝記

シリコンバレー界隈のことを書いた本には、しばしば名前が出てくるビル・キャンベル。
この人が一体どんな人なのかは、そういった本ではあまり多くは語られない。
しかし、本書を読むと、テック業界のなかでも大物中の大物に信頼されている人物らしい、という事がよくわかります。
そしてその人柄や、口が悪かったことも。

本書は、そんなビル・キャンベルの人柄や、シリコンバレーでどんなことをしていたかなど、彼の足跡をたどります。

で、私があえて「伝記」と称するのは、なかなか再現性の厳しい話が多いからです。
一応、ビルがやってきたことに対して、学術研究上それが正しかったというエビデンスが解説されています。
ただそのことは本書のごく一部で、どちらかといえばビルがどうふるまったかが本書の中心にあります。

それをマネしてもうまくいく可能性は低そうなので、エビデンスというか解説文を頼りにすることになると思います。
すると、少し内容の薄い本、という印象をぬぐいきれなくなります。

組織の中で、どこか荒っぽいこういったビル・キャンベルのような人格が必要なんだな、という気づきがあるとか、
論理的に見えるシリコンバレーの企業のなかにも、どことなく荒々しい息遣いが求められているんだなとか、
父のようなコーチがいるとこんな風になるんだなとか、
様々な感想を抱くのではないかと思います。

本書を読むに際して、シリコンバレーの中で様々な人と深いかかわりを持った元アメフトコーチについて詳しく知りたい方は買いだと思います。
一方、自分が企業のCEOなどのコーチとして活躍したいというなら、事例集として見るのがいいのではないかと思います。

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