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創業一四〇〇年――世界最古の会社に受け継がれる一六の教え

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

世界最古の企業

普通に始まるはしがきで、とくにあおるわけでもなく、呼びかけるわけでもなく。
本書の内容は、一四〇〇年の歴史に裏付けられた企業だけに、煽り系の文章は会わないかもしれませんね。
そのあたり、TPOをわきまえるというか、イメージの一貫性というのは結構大事なのかもしれません。

はしがき
世界最古の会社。金剛組がそう呼ばれるようになってから、どれくらいの時間がたったのでしょうか。それは、金剛家の第三九世を務める私自身も定かではありません。金剛組は、聖徳太子より四天王寺の建立を命じられた金剛重光を祖として、西暦五七八年、飛鳥時代に創業しました。以来、社寺建築を業とする宮大工の集団として、また昭和三○年からは、専属宮大工らに支えられる建設会社として歩みを進めてきました。過去には、世界記録を認定しているギネスワールドレコーズから「世界最古の会社として登録できないか」という問い合わせもありました。ただ、度重なる戦争や天災によって資料が消失してしまい、詳細な記録が残っているのは四○○年ほど前からのことです。そのため、正式な認定には至りませんでした。しかし、私たちにとって、公に認められるか否かはそれほど重要な事ではありません。実のところ、私たち自身は、世界最古の会社であることをそれほど意識しているわけではないからです。長らく受け継いできた技術と精神をもとに、これからも変わることなく、お太子さん(聖徳太子)、四天王寺とともにあり続けること。そして、一四〇〇年以上にわたり、三〇〇年後に評価される仕事を手掛けているという誇りこそが、金剛組を支えています。

創業一四〇〇年――世界最古の会社に受け継がれる一六の教え(金剛利隆)

本書の内容

聖徳太子が発起人(?)となった企業

はしがきにもあるとおり、記録の消失によりギネスへの登録はできなかったものの、多くの人の認識として世界最古の企業、金剛組。
創立一四〇〇年を超える企業ですが、そこにはどんな秘密があるのだろう?
私はそんなことが気になり、この本を手に取りました。

この会社、基本は寺社建設をする会社です。
となると、まあ、お寺や神社がある限り、会社は存続するよね、という気はします。
ただ、同じような仕事をする会社は他にもあるだろうに、この会社が他を圧倒する一四〇〇年の歴史を刻んだというのには、何か秘密がありそうです。
一〇〇〇年企業を作るコツみたいなものが読み取ることができないか。
そんな思いで本書を読み進めていくのです。

千年企業を作るコツ

ざっと読んでみて、千年企業を作るコツを一言でまとめるとすれば、
「人をつくる事」。
宮大工に弟子入りし、育て上げる。
その過程で、先輩職人は、弟子に「考えさせる」ということに力点を置いているように感じました。
考える事ができる人間を育てる。
これ、意外とできていないものだと思います。
というのも、上司に従わせるマネジメントが多いのですから。

色々と刺激になる一冊です。

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