見出し画像

人は見た目が9割

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

はじめに

私は「さいふうめい」のペンネームで、劇作、漫画原作を仕事としている。また、舞台の演出や俳優教育を長年やってきている。
自分が書いた同じ戯曲でも、俳優や演出の違いで、天と地ほど水準が異なることがある。同じ漫画原作が、漫画家の力量により、名作にも駄作にも変わる。
その開きに唖然とするのである。舞台・マンがともに、私が書いた言葉を〈台本〉にしているのだから、伝えたい内容は変わらない。だが、演出家や漫画家の力量次第で〈受け手〉への伝達力がまったく異なったものになってしまうのである。

人は見た目が9割(竹内一郎)

ここに引用した本書のはじめに、ですが何を言っているかというと「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」の事です。
本書のタイトルは、「見た目」とありますが、決して風貌だけではなくその人の振る舞いなども含めた言語以外のことを扱う本。
そういったことであることを明確にしたはじめに、だったように思います。

本書の内容

本書をビジネス書としなかったわけ

さて、本書のジャンル、結構悩みました。
タイトルからすると、「人は見た目の印象が大事だから、こういうところに気をつけよう!」という内容を想像していました。
ただ実際のところ、読んでみた感じでは、「こういうことがあるよ、以上」って感じなんですね。
扱う内容は、ノンバーバル(非言語)コミュニケーション全般。
ちょっと変わったところでは、マンガのコマ割りの話まで出てきます。

人は、情報判断のかなりの部分を視覚に頼っています。
そういった中で、人が行うふるまいだけではなく、例えば視線、位置関係、色、場所など、様々なものに影響されます。
著者は、心理学なども随分勉強されているようですが、それ以上に、非常に繊細な観察眼をもって人間観察をしているように思います。

例えば、男のウソはばれるけど、女のウソはなぜばれないのか。
これは、男はうそをついているとき眼を逸らすけど、女が嘘をつくときは相手の目を見るのでは、という仮説を披露しています。
こういったリアルなふるまいを研究するからこそ、たとえば演技指導ができたり、マンガで言えば表現方法に関する意見を出せるのかもしれません。

で、そういった様々な知見を本書では紹介しています。
もちろんそこに紹介された振舞いをトレースすれば、私たちもそのスキル(?)を活用可能に書かれてはいますが、そうするよう勧めるわけでもなく淡々とそういった事実を並べているのが本書。
そこで、ノンフィクションというジャンルとさせていただきました。

何か目的があってそこへ向かう本というよりも、「こういうことがあるよ」と教えてくれて、それを使うかどうかはあなたの自由、という位置関係です。

自分が発するメッセージ

本書の活用法としては、ここに紹介された知識をなぞって、相手のことを理解するという事、何が起こっているかを感じ取る、という事などに役立つと思います。
一方で、私たち自身が、日頃無意識にどんなメッセージを発信しているかに気付く、という事もありそうです。
また、戦略的に言葉以外の何かで人に伝えるという事ももちろん活用可能だと思います。

比較的日本人は、ノンバーバルコミュニケーションがあまり得手でないという印象があります。
そんな中だからこそ、ノンバーバルコミュニケーションを磨くと、目立った人になれるのかもしれません。

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

Amazonでのご購入はコチラ


ちなみに私はこんな本書いている人です。


頂いたサポートは、日本の二代目経営者のこれからの活躍を支援するために使わせていただきます。