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未来から選ばれる働き方「会社がなくなる時代」のキャリア革命

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

会社がなくなる?

神田昌典氏は、何年も前から会社はなくなる、と言い続けています。
実は、あのドラッカー氏はもっと前からそれに近い事を言っています。
どうも、その流れは本当のような気がします。
そんな動きが、一般的の人の目にも移り始めた時期に、本書は発売されました。

この本は、こんなふうに始まります。

●あなたにとって、「なくなって最も困るもの」は、何でしょうか?
携帯?財布?仕事?健康?それとも家族?
もちろん人によって答えは異なるでしょうけれど…なぜなら携帯、財布を失っても、数日もすれば、必ず元の日常に戻ります。仕事を失っても、探し続ければ、必ず自分ができる新しい仕事に出合えますし、健康を失っても、生き続ける事を選択すれば、必ず新しい生き方が見えてきます。死によって、大切な人を失うのは耐え難い苦しみですが、それは人として生きることの必然で、いつかは乗り越えなければならない経験です。

未来から選ばれる働き方「会社がなくなる時代」のキャリア革命(神田昌典,若山陽一)

「はぁ?」って感じですよね。
問いかけから始まるのは定石としても、一体それが働き方と何のかかわりがあるのか?という始まり方です。
これはこれで、ちょっとしたなぞかけになっていて、読者の心の中のアンバランスを生み出す効果があるのかもしれません。

本書の内容

「2022年-これから10年、活躍できる人の条件」の続編?

神田昌典氏は以前に、「2022年-これから10年、活躍できる人の条件」という本を出されています。
時代の流れを読む中で、これから起こる事、世界の潮流を紐解き、その中で活躍する人の像をその本の中であぶりだしました。
ご本人も、「2022」というモチーフはお気に入りというか、重要視されているようで、その後のセミナータイトルにつけて、シリーズ化するというすごく大きなキーワードとも言えそうです。
その機転となった本の続編と言われる本書は、神田氏にしては珍しい共著の形式をとっています。

ちょっと目次を見てみましょう。

第1章 あなたの会社は進化するか、それとも絶滅か
第2章 目の前から、正社員が消えた十年
第3章 会社をなくしてわかった可能性と限界
第4章 才能が自然に磨かれていく「場」を創る
第5章 コネクティング・インテリジェンスの時代
第6章 〔対談〕これから十年、飛躍するための条件

神田学派・・・とは誰も言いませんが、神田昌典氏の著書をすべて読んでいる人なら、ぼんやりと内容がイメージできるかもしれません。
神田氏自身、自分の会社から正社員をなくし、会社の外に社員に近い協力者を置く、というスタイルを何年か試行されていたようです。
基本的には、そういったスタイル。
つまり、才ある人がその才で人と繋がり、ビジネスを発展させていく。
そんなスタイルがこれからの主流ではないか、という考え方を伝える本だという印象を受けました。

現実に目を向ければ・・・

2024年までに「会社」は一度、死ぬ。

この言葉、普通の感覚であると、なかなか理解が難しいかもしれません。
しかし、実際は、それがすでに起こり始めているのは、若い人たちの方が敏感にかぎ取っているように思います。

分かりやすい例をあげると、今や、起業に資本はいりません。
だからユーチューバーが職業になりえるし、歌い手さんといった人たちがメジャーデビューする。
これまで、表舞台に出るには、「プロ」のフィルターをかけられないとそのステップにも立てなかったわけです。
それがいまや、ユーザーにさえ認められればいいわけで、そのためにさほどコスをと書ける必要はない。
一気に、世界に情報発信できちゃうんですね。

しかも最近は、そのためのプラットフォームがたくさん用意されていますから、無理に会社に所属する必要もないわけです。

とはいえ、一人でやる事には限界がある。
そんな時には、力を認め合った人たちが協力すればいいわけです。
娘に聞いた話ですが、歌い手さんという「歌を歌うセミプロ」と、ボカロPという「作曲・楽曲アレンジのセミプロ」とがコラボすればオリジナル曲ができる。
そこに絵師さんと呼ばれるイラストレーターが加われば、PVができる。
もうこれで、けっこうプロに匹敵するレベルのものができてしまうんですね。

こういったエンタメだけの世界ではなく、割と本道のビジネスも似たような形でできていく。
そうすると、会社って本当に必要?ってはなしは、当たり前に出てくる話ですね。

これがどこまで加速するかはわかりませんが、流れとしてはすでに始まっている変化ではないかと思います。


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