自信がなくても行動すれば自信はあとからついてくる ――マインドフルネスと心理療法ACTで人生が変わる
※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です
はじめの一行
はじめに 冒険の一歩を踏み出すか、それとも何もしないか
当てはまる人にとっては、グッとくる書き出しじゃないかと思います。今まで勇気がなくて、自信が持てなくて踏み出せなかったシーンは誰しもたくさんあると思います。そのことについてずっと気にしていた人のために本書は書かれたといっているのでしょう。そんな人に勇気を手渡す本です、という自己紹介的なはじめにのように感じられます。
本書の内容
ラス・ハリスの3部作
じつは本書は、著者ラス・ハリス氏3部作の最期の一冊だという触れ込みです。これまでは、「幸福」「相手は変えられない」ということがテーマだったわけですが、今回は「自信」です。相手は変えられない、については私はまだ読んでいませんが、ざっと俯瞰した限りでは、「幸福」も「自信」も解決策は同じところに落ち着くように思います。もちろん詳細部分では違いがあるかもしれませんが、大きな方針は変わらないと思います。
自信が持てない5つの理由
本書では、人が自信を持てない5つの理由を明らかにしています。項目を列挙すると、
①期待が大きすぎる
②自己評価が厳しい
③恐れに囚われる
④経験不足
⑤スキル不足
となっています。
なるほど、多くの「自信を獲得する方法」は、とにかく練習せよとか、準備をせよとかいう話がほとんどのような気がします。それは④と⑤への対処には有効ですが他の①~③にはあまり効果がなさそうです。そういった方法論に納得感がイマイチなかったのはこれをみると、なるほど、と思います。
さて、本書では、「価値」と「目標」を分けて考えよ、と言います。
目標はあくまで結果です。そして完了することができます。だから一つ目標を達成すれば、その目標は消えていきます。一方、価値は行動の質であったり変化しないものであったり、自分の心のコンパスであったりします。そしてこれは達成という定義がなく、永遠に持ち続けることが可能です。そしてその価値というのを大事にしていこう、ということが書いてあった気がします。
自信を得るための行動
本書では、「まず自信を持ってから始める」ということを進めていません。「自信がなくてもやってみる」というのが基本的な考え方で、どちらかというとその恐怖心の乗り越え方に関しての内容がけっこうなウェイトを占めるのではないかと感じました。恐怖や不安は誰しも持つもので、それに囚われて、恐怖や不安を何とか押し込めようと格闘するより、恐怖や不安を感じながらも前に進んでいくほうがいい、ということなのでしょう。実は、恐怖や不安というのはあくまでも危険に対する本能的な信号であって、それその物が自分に何か悪さをするわけではない。だからうまくなだめすかして、行動というモードに入ってしまえば、後は野となれ山となれ。何とかなるものじゃないですか、というスタンスだと思われます。
印象的だったのは、かのネルソン・マンデラに「怖くないですか?」と誰かが訪ねたそうで、それに彼は「怖いに決まってるだろ!」と返したとか。みんな怖いんだけど、前に進んでるんですね。そんなことで、不安や恐怖とどう付き合うか、ということがわかる本だと思います。
いやーーー、読書って素晴らしいですね。
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