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文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る

※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です


はじめの一行

はじめに

みなさんは物理学に対してどんなイメージを持っているだろうか。残念ながら、学生時代に苦手、難しい、楽しくないといったイメージを植え付けられ、大人になってからも縁遠いまま過ごしている人は少なくないだろう。
しかし、物理学を専門としている身としては、とてももったいないと思う。誤解を恐れずに言えば、物理学を知っていると、見える景色が変わり、世界が変わる。

文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る(松原隆彦)

「文系でもよくわかる」というタイトルをつけるだけあって、まえがきはそういった読者層に寄り添う感じ。
ああ、これなら自分でも読めるかも、と思わせ、夢を持たせ、いい感じのまえがきですね。

本書の内容

物理学とは

そもそも、物理学とは何だろうか。
そういった問いに本書は、「物の理(ことわり)」を解き明かす学問と答えます。
なるほど、天動説が地動説に入れ替わり、万有引力の法則が見つかり、さらには相対性理論で引力の正体が明らかになる。
まあなんとも壮大な話です。

そして、そういったものの理が一つずつ明らかになるにつれ、私たちの世界観はずいぶんと変わってきます。
かつては、物理学によれば、未来は正確に予言できるという考え方があったそうです。
なにしろ、モノの動きはすべて公式化されていくわけですから、すべての事象を計算していくと、未来はわかる。

しかし、感覚的にそういったことは受け入れにくいのですが、そうではないことを証明したのが量子論。

まあこういった様々な物理の流れを、一歳の数式などを使うことなく、非常に平易なわかりやすい筆致で開設したのが本書、というご紹介になろうかと思います。

広くて浅い

そういった性質の本である上に、本書は著者の専門分野である宇宙物理の話に到達したいという意図があるようです。
ウォール街におけるAIによる投資や、株価予測に始まり、地球の環境について、光について、素粒子などについて、時間について、そして量子論や宇宙の始まりについて。
こういった内容を網羅するので、比較的、駆け足です。
説明は丁寧ですが、一つ一つのトピックへの踏み込みは少し浅めにしています。

ですから、文系の人でなんとなく物理や宇宙に関心はあるんだけど、なんていう人がはじめに読む本としては最適だと思います。
各ジャンルで知識を深めたい場合は、そちらのテーマの本をあらためて購入されるのがいいかもしれません。

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