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【Stay Home】音楽経験無し・楽譜が読めない高校1年生が2週間でスピッツの「チェリー」をギター弾き語りできるようになった話

こんにちは。ギターマニアであり木材マニアでもあるシモモリです。
コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が出て、世界規模で大変な状況ですね。そんな中でGWが始まり、減少傾向だった新規感染者がまた増えてしまいました。外出自粛は皆でやらないと意味がありません。Stay Homeでこの機会に新しい趣味を始められている方も多いかと思います。ギターを弾けるようになりたいけど、どんな練習をするのが効率的なのか分からない!という方に読んでいただきたく投稿いたしましたので是非ご覧ください。

この記事では音楽未経験で五線紙を読めない【音楽ってドレミファソラシドのことでしょ?というぐらいにしか認識してなかった】高校1年生の少年が、2週間でギターを弾き語りできるようになった話をご紹介します。

ギターを弾きたい少年

京都府北部、電車は無く1時間に1本ペースで運行する鉄道が今でも走っていて、関西弁ではなくテレビで聞く標準語とお爺ちゃんお婆ちゃんが使う独特の訛りや方言でコミュニケーションをとる、片田舎に住む少年がいました。
少年は小学生の頃から歌が好きだったので、歌いながら伴奏ができる楽器を始めたいなと思っていました。そこでギターに目を付けました。GLAYが好きで、CDやMD【時代を感じますね笑】からギターの音をよく聴いていたこともあり、ギターで弾き語りができたらかっこいいなと思っていました。

実は中学3年生の卒業祝いにセットで3万円前後のエレアコ(アンプに繋げられるアコギ)を買ってもらい、指にタコができるほど頑張って練習していたのですが挫折しています。

高校生になり、少年は何の部活に入ろうか悩んでいました。入学式が過ぎて2日目の授業が終わったあと、部活見学に行く者もいればそのまま帰る者もいました。少年の姿は音楽室にありました。新入生歓迎会でブラスバンド部の演奏を聴き初めて生のドラムやベースの音を聴いて「音でかッ!かっけぇッ!」と感動したらしいのです。あまりにストレート。素直。
そしてなんと、音楽室には新歓での演奏には使われていなかった、YAMAHAのエレキギターが立て掛けてありました。何故、演奏で使わなかったのか先輩に聞くと「今ギター担当がいないのよ。」・・・2.5秒くらい悩んで、彼はブラスバンド部への入部を決めました【もちろんギター担当】。

さて、入部してからは大変です。リコーダーの吹き方も忘れてしまった音楽ど素人がいきなり楽譜を見てギターを弾けるわけがなく、部内にギター担当の先輩もいません。そして、アコギを一度挫折しています。

しかし幸いなことに、当時3年生のドラム担当の【新歓の時に憧れた】先輩はピアノも弾けてギターも弾けるマルチプレイヤーでした【ちなみに生徒会副会長で勉強もできる】。少年はその先輩と、元ブラスバンド部でギターOBの先輩の2人の力を借りて、演奏会に出られるようにギターの習得をすることになりました。

(1)課題曲の決定

今は便利なWEBサイトがありますが、当時は出版社から出ている弾き語り全集を開いてコード譜を探しました。色々見た中でも基本的なコード5つ C G Am Em F で演奏できて、誰もが聞いたことのあるポピュラーな曲ということで、スピッツのチェリーを課題曲に決定。C、G、Amは指3本で押さえられ、Emは指2本という簡単なコードです。Fは指5本を使いますが、ひとまずF以外押さえられたらいいか、と、とりあえずやってみなくちゃ始まらないのでそれぞれコードを押さえて練習していきます。ここで少年は、エレキギターの弾きやすさに驚愕。30分間弦を押さえては離してを繰り返しても、全然指が痛くないことに気付きます。さらにギターを挫折したきっかけだったFのコードを押さえてジャーンと弾いても、綺麗に音が鳴ります!【全部の弦が綺麗になった訳ではありませんが、Fが鳴っていることに感動しました!】

(2)左手(弦を押える方)の課題

手首の位置を前に押し出してみたり、人差し指を目一杯伸ばして少し斜め向きに弦に当ててみたりしながら、なんとかFも習得しました。
課題曲で使うコードは全て抑えられるようになったのですが「コードチェンジ」という壁にぶち当たります。

コードチェンジというのは、Cのコードを1小節弾いたら次の小節で即座にGに移行したり、Gのコードを1小節弾いたら次の小節で即座にAmに移行したりすることですね。初心者にとってこの瞬発力と正確に正しい位置の弦を押えるというのが鬼のように難しいわけです。
これをマスターしなければいくら譜面を見ながら演奏するとしても、ステージには上がれません。なんとか効率よく習得したいものです。ここで少年は「グッ・パー法」【今名付けました】という練習方法を編み出しました。

コードチェンジというのは、即ちどんな左手の形からでも次のコードを押えなくてはなりませんね。毎回指の位置を確認しながら押さえているのでは到底間に合いません。指に弦の位置(コードフォーム)を覚えさせる他ないです。
まずCから始めました。

Cの形を押さえて【力を入れて】、Cの形をキープしたまま弦を離さずに【力を抜く】、そしてまた【力を入れて】押える。カンタン!
これをひたすら繰り返して体にCを覚えさせます。20回ぐらいやったら、【力を抜く】ときに5〜10mmぐらい弦から指を離して、また【力を入れて】押えます。

こなれてきたらこの指を離す感覚を徐々に広げていきましょう。最終的に左手がパーの状態からでもCを正確に押さえられるようになったらCマスターの称号が得られます。パーからCが押さえられるということは、どんなコードからでもCに移行できますね!これを残りのコード全部やります。
すると、チェリーのコードチェンジができます。右手は弾く動作をしなくていいので、音が出ないし夜中でもアコギで練習できるのでおすすめですよ!

さあ、少年の左手は5つのコードマスターになりました。次は右手【ストローク練習】です。

(3)右手(弦を弾く方)の課題

弦を鳴らすにはストロークが必要です。ピックを持った手を上から下へ、ジャーンと鳴らします。これを「ダウンストローク」といいます。最初のうちは弦の硬さに負けて全ての弦を綺麗に鳴らせず、ぎこちない響きになるでしょう。少年は弦を箒(ほうき)で掃くように少しピックに角度をつけて練習してみると徐々にコツをつかみ始めました。
次にピックを下から上へ、ジャーンと鳴らします。これを「アップストローク」といいます。これも慣れが必要で、ダウンストロークよりも少し難しいのです。
最初のうちは、ダウンストロークのみで1小節あたり「ジャン、ジャン、ジャン、ジャン」と4ビート【4分音符4つということね】でチェリーを演奏できるように頑張りました。ストローク自体に慣れてきたら、できればメトロノームを使って正確なリズムで練習しましょう。
4ビートができるようになったら次は「ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ」の8ビートです。【ダウンストローク↓+アップストローク↑=ジャカ】これも正確なリズムで練習。コードチェンジと合わせて練習するとチェリーの弾き語りっぽい感じになってきましたね。少年は入部した時に比べると相当「ギターが弾ける人」になってきています。

8ビートができるようになったら、曲調に合わせたリズムを付けていきます。
リズムキープの為にストロークの動作はするけど弦を弾かない「空振り」も駆使して、1小節を次のように練習しました。

「ジャン、ジャン、ジャン、ジャカ、ジャカ、ジャン、ジャン、ジャカ」

これをダウンストロークとアップストロークを矢印で示すと

「↓ 、↓ 、↓ 、↓↑、↓↑、↓ 、↓ 、↓↑」

となります【複雑!】。口で「ジャンジャンジャンジャカジャカジャンジャンジャカ」と言いながらストロークすると覚えやすいです。

はじめはゆーっくり練習して、徐々に曲のテンポに合わせていきましょう。コードチェンジの練習をした時のように自然と体が覚えてくれます【人間の体って賢い!】。

また、このようなストロークパターンは、この曲には絶対これ!ということではなく、チェリーなら

「ジャン、ジャカ、カ、ジャカ」(「↓ 、↓↑、 ↑、↓↑」)

というやや緩やかなストロークパターンも雰囲気が合っていて良いですね。
色んな曲のパターンを覚えることで、聴いたことがある曲なら歌詞とコード譜を見ただけで演奏ができるようになります。

毎日の練習を経て

そして入部してから2週間後、少年は晴れてチェリーの弾き語りができるようになりました。運動音痴で決して器用な方ではありませんでしたが毎日練習を欠かず続けた賜物です。
ギター歴2週間の少年の努力はまだまだ続きます。入部したブラスバンド部は演奏が特に難しいとされるジャズの曲を中心にアンサンブルしていたのです。。。

最後に

いかがでしたでしょうか?高校1年生時代の私の経験談を完全ノンフィクションでご紹介いたしました笑。
「グッ・パー法」と「ジャカジャカ」で誰でも必ずギター弾き語りを楽しめるようになります。楽譜を持ってない方も、U-FretやJ-total music等のWEBを駆使すれば大丈夫!
バンドの中でのギターソロパートやアドリブ等はスケールの理解と練習が必要になるので、できればレッスンに通う【コロナウイルスがおさまるまではオンラインレッスンですね】ことをおすすめします。

それでは今回の記事はここまで。
おばいちゃ!

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