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ランチに持っていきたいのはどれ?4社スープジャー比較

スープジャーの本を出してから一番よく聞かれるのは

「どのスープジャーがおすすめですか?」

ということです。本の撮影ではサーモスの300mLに絞って使っていたので、この機会に他のメーカーとの比較をしてみようと思います。

ロフトや東急ハンズ、その他量販店のお弁当箱売り場に行くと、さまざまなメーカーのものが売られています。
その中から、今日はサーモス、象印、タイガー、そしてルピナスの4社を比較してみます。サーモス、象印、タイガーは言わずと知れた大手ジャーメーカーですが、ルピナスはデザイン性と、作りがしっかりしている感じがあって、今回ラインナップに加えました。

写真は左から、タイガー380、象印350、サーモス380、ルピナス380。(数字は容量です)

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このほか、容量の差を比べるために、サーモスの300、380、400で、冷め方や量感などを比較しました。

保温性

熱々のスープを持ち運ぶスープジャー。何時に詰めて、何時に食べますか?朝7時半でランチが12時としたら4時間半。6時で12時なら6時間になります。実際にはもっと長い時間置いている場合もあるでしょうが、どの製品も取扱説明書には6時間以内に食べてねと書いてあります。4~6時間が平均的なところでしょうか。

まずは、4つのジャーに、お湯を入れます。今回、象印が350、タイガーとサーモス、ルピナスが380。象印だけ大きさがちがうのですが、380がないので、これで比較です。それぞれのジャーをまず熱湯であたため、湯を捨て、そこに沸かしたての湯を注いですぐにふたをしめます。

まずは、3時間で、一度温度をはかります。

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タイガー 75.7度
象印   76.3度
サーモス 77.7度
ルピナス 78.0度

でした。もちろん、家庭で測ったものですので、厳密に条件が同じとはいかなかったかもしれません。あくまで参考程度にとらえてほしいのですが、どれもちょっと唇で触れてみたら熱々で、それほど大きな差を感じません。具などが入っていればなおさらでしょう。ルピナスがトップの78.0度というのはかなり驚きでした。

その後再度ふたをして(ズボラした)、スタートから6時間経ったところで、再度温度を測ります。

タイガー 62.0度
象印   63.0度
サーモス 65.8度
ルピナス 64.3度

さあ、ここで本命サーモスが1位に。さっき、70度台だとそれほど差が気にならないと言いましたが、ちょっと飲んでみると、62度と65.8度はずいぶん違う感じがします。とはいえ、一番ぬるかったタイガーでさえ、冷えてしまったな…という感じはしませんでした。ちゃんとあたたかく食べられると思います。
(そもそも煮立てたばかりの舌の焼けるような熱さを望む人に、スープジャーは向かないかも)

今回はただの熱湯で比べました。熱々のスープ、なおかつ油脂やとろみがあるものは、もっと冷めにくいと思います。この熱さがあるから、保温調理も可能なのです。

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また、保温という意味では、ジャー以上に、環境も大事。できれば保温袋を使い(ない人はタオルで巻くだけでも違います)なるべく温かいところに置くのがベター。

サイズバリエーション

スープジャーでよく聞かれるのは、どのサイズを買ったらいいでしょうか!というご質問。ですが、こればかりはその人の食べる量と、カバンの大きさによるとしか言えません。

ちなみに、サーモスの300と380と400はこちら。(400だけ新型です)

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基本、サイズが大きいほど保温力が上がります。サーモスの300、380、400で同じ実験をやってみました。3時間半と6時間半では…

300mL → 73.9℃ → 60.6℃
380mL → 77.3℃ → 65.6℃
400mL → 77.1℃ → 65.2℃

あれあれ?ちょっと実験に失敗しました。400mLのパッキンを逆向きにはめ込んでしまい、密閉されていなかった模様。すみません。(後で修正情報入れておきます)

でも、300と380の保温の差はあきらかですね。

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大きさは保温力よりもむしろ、食べる量や、カバンに入れたときの重さなどで選ぶケースが多いのではないでしょうか。実際、300と400だと、水をいっぱいに入れると560gと680gになります。その差120g。400はかなり大きいなと感じます。

おなじスープを、380のジャーに入れたときと、300に入れたとき。なんとなく量の雰囲気がわかりますでしょうか?

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他にしっかりお弁当を持っていくような人は、300で十分です。380は結構大きいので、キャベツの串切りなんかも入れられます。

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手入れのしやすさ

お弁当は日々のこと。洗いやすさがポイントになる人も多いはずです。
スープジャーの構造はほとんど同じで、ステンレスのジャー本体に、パッキンのついた内ぶた、弁とキャップ、外ぶたで構成されています。洗うときにはこんな感じで分解します。

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サーモスのジャー。右から本体、内ぶたとそのパッキン、外ぶたと弁。

実はサーモスのこのジャーは一つ前のモデル。構造がわかりやすいので紹介しましたが、現在はどのメーカーも、ふたを一度で開けられるように、外ぶたに内ぶたがくっついて外れるようになっています。洗うときにこれを分解する仕組みです。

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メーカーによって、少しずつ構造が違います。

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サーモスは、現在外ぶたと内ぶたがドッキングして、洗うときに外せるタイプになりました。

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左のは、外ぶた、外ぶたと2回はずしたりつけたりする必要がありますが、右の新モデルは、一度でふたが開きます。アウトドアなどではとても便利。

合体タイプは、使うときは便利な一方、洗うときは全て分解する手間がかかるため、結局どっちで楽をしたいかによります。会社のデスクなどで食べるときは、一体化したふたの方が便利かもしれません。

各メーカー、それぞれに工夫をこらしていますが、お手入れの点でもっともラクなのはサーモス。清潔に洗えるのはタイガーかなと思いました。

サーモスは口の広さがあって手を突っ込みやすく、ふたの溝も割と広めなので、とにかく洗いやすいです。ただし新型タイプでは外ぶたと内ぶたが一体化したために、ふたの溝がやや狭く深く変わっています。象印もこれに近い構造です。象印はジャー本体の口がやや狭く、手の大きい人はひっかかります。
ルピナスは、非常にシンプルな作りで、外ぶたと内ぶたがはずれません。あまり部品が多いと、組み立てるときに「???」となるので、こういうシンプルさを好む方もいるかも。蓋の溝の幅や弁などが小さめで、つけはずしがやりにくいと感じる方もいるかもしれません。

洗いやすさと同時に気になるのが、衛生面。最も完璧に洗えるのは、細かく部品が分解できるタイガーです。

他のメーカーは、本体こそ普通のコップのように洗えますが、ふたを洗うときは、小さなブラシなどがないと、溝の奥まで届きません。私は洗いものが嫌いなので、プラスチックの部分は食洗機にかけてしまい、熱に弱いゴム部品はキッチンハイターで漬けおきをしてしまうのでストレスは少ないですが、手洗いしていると気になります。

タイガーは部品数が多いので組み立てが面倒な方には向きませんが、パーツの洗いやすさは抜群で、ブラシがなくても、手が届かない!というストレスはないと思います。清潔が大事という方にはおすすめ。本体も少し縦長ですが、口が広いので楽に手が入ります。メーカーの公式サイトを見ると、匂いがつきにくい素材とも書いてあります。

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デザイン性

やはり日々使う道具ですので、デザインは重要です。今回は対象から外しましたが、ロフトやハンズに行くと、イラストの入ったジャーやかわいいカラーリングのジャーもたくさんあります。そうしたものはお好みで選んでいただいていいと思います。ただ、ジャーのボディが薄く、保温が大丈夫かな…というものも見かけます。かわいくてもぬるくなってしまうとがっかりなので、そのあたりは考えどころですね。

デザインは基本的には好みですが、ルピナスは艶消しのピンクゴールドのような色のボディに、渋いカラーリングがなかなかおしゃれ。私が買ったのはモスグリーンですが、ピンクや少しくすんだ赤は女性の好みそうな色目です。さらに、底にラバーが貼ってあるのでテーブルにピタッと置ける。これが気持ちいいのです。洗いにくさはありますが保温性もすぐれていて、おすすめです。

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全部同色で統一されたタイガーも個人的には好み。

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象印はコンパクトで落ち着いた印象。デミグラスという濃いカラーもある。

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カラーバリエーションのとにかく多いサーモス。

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まとめ

さまざまな観点からスープジャーを見てきましたが、いかがでしょうか。選ぶポイントがいくつもあります。基本的には今日とりあげたメーカーのものは製品として十分な機能が備わっていると思うので、あとは自分の好みやライフスタイルに合ったメーカーや大きさを選ぶといいでしょう。

リクエストがあったので一応表にしておきますが、洗いやすさやデザインなどは主観も入ります。やっぱり実際に見て触ってみるのがいいと思います。

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毎日のパートナーになるスープジャーなので、自分自身の価値観で、じっくり選んでいただければと思います。

スープジャーと『朝10分でできる スープ弁当』で、快適なスープランチを!

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【追記】2019.11.30

実はこのレポートは、11月30日にHMV&BOOKS 日比谷コテージで行ったトークイベントのために作ったレポートです。

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わたしの本を見ながらこの2週間ばかりスープジャー生活をしてくれた、書店員の新井見枝香さんが聞き役でした。

「スープジャーはすごく快適。自分の好きな味付けで、好きな野菜をたっぷり食べられるから」と新井さん。日比谷あたりで野菜たっぷりのランチをしようと思うと、1900円だったりするそうです。

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実際に作って行って、量感など見てもらいました。

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洗い方も、本物を見ながら確認。店頭で選ぶときは、ここまで細かくは見られないものです。

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「二個持ちしたいのですがどうでしょうか」「本体のつけおき洗いはなしですか」「かぼちゃのハードルが高いけれど冷凍食品はダメですか」など、参加者からも質問がどんどん出てきます。

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鍋を使わないスープの実演も。「こうやって湯切りします」

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「塩入れ忘れた。みんなは入れてくださいねー」

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私が話している間、むしゃむしゃスープを食べる新井さん。

と、こんな感じで1時間少し、熱く盛り上がりました。ご参加の皆様、ありがとうございました!


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読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。

心にいつもスープ。
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スープ作家。365日、毎朝スープ。作っているのは、未来の暮らしのレシピです。旬の野菜をシンプルにたっぷり食べるcakes連載『スープ・レッスン』https://cakes.mu/series/3722

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コメント (2)
めっちゃ参考になりました‼️ありがとうございます🎵
おお、よかったですー。長いのに最後まで読んでくださってありがとう♪
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