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「新しいカテイカ」ミーティングと、ひろがる井戸端会議

いまの時代にもっとリアルに感じられる家庭科があったらいいよね、ということではじまった「新しいカテイカ」プロジェクト。あちこちで人に話をしているうちに、面白いねと言ってくださる人が増えてきて、ちょっとみんなで集まって話をしてみようかということになった。

2018年7月24日、牛込神楽坂の幸國寺。人々のハブになる場所は、こんなところにもある。

詳しくは、共同主宰の阿古真理さんが、すでにレポートにしてくださっているのでぜひご一読を。

以下、私の雑感です。

家庭というものを、自身の「悩み」として捉える人と、それを解決すべき「課題」として捉える人が混ざっている。とくに仕事でやっている人は課題としてとらえている人が多い。
とはいっても、それらは基本、同じ面の上に乗っているものだ。

みんなの話をメモ書きした中で、私が気になったトピックス。

料理の正解ってどこにあるの?
インスタや、雑誌なんかで提案される素敵だけどストイックな暮らしと、リアルでズボラな暮らしは両立しないのかな
あんなにレシピ本があるのに、自分に作れそうな本がどこにもない!
料理できないという罪悪感の根っこにあるものは何か
家にいて起きている時間はたった4時間。どこまで家事に割くべきか
寂しくない「ひとりごはん」について
家事って、そもそも仕事なの?
男性の家事はどこからはじまるのか

家庭のいろんな課題や悩みがあって、それぞれで解決方法をさぐっているわけだが、家庭のことって非常にパーソナルで偏りがあるもの。どうしても、一般化しにくい部分がある。

でも、こうしたパーソナルな情報と方法を、ちいさな集合知にしていくシステムがあった。

それは、井戸端会議

少し前まで(「公園デビュー」なんて言葉がはやった頃まで)は、主婦たちの井戸端会議っていうのは存在していて、悩みを話したり、情報を交換したりしていた。
家庭による多少の差はありつつも、そこはそれ、女性特有の共感力で「わかるわー」「うちも同じ」「気にしなくていいよ」「こうしたらいいんじゃない?」みたいな、上手なコミュニケーションで、うまく吸収していく。

ところが、働く人が増えてくると、この井戸端会議ができなくなる。保育園で子供をピックアップして帰ってすぐに食事片付け洗濯etcをやらないとならないお父さんお母さんに、そんな悠長な時間は、ない。
SNSが井戸端会議の代替になっている部分はあるのだが、これはこれでかっこつけたキラキラ情報が流れがちだったり、ある種のプロがリードしているところもあって、ほんとにリアルなみんなの暮らしは、案外アンダーグラウンドにもぐっている可能性がある。

みんなの話を聞きながら、昔ながらの井戸端会議の良さを生かしつつ、それぞれのコミュニティで閉じるのではなく、横につなげて広げていって、もう少し大きな袋に入るようにしたらいいのではないかな、と思った。今という時代は、そうしたこともできるようになってきているわけだし。

井戸端会議の回復っていうテーマ自体は、そんなに新しい話ではない。でも小さな声を場で拾い、それをつないでより大きな輪にしていくような、地道な活動は常に必要。そんなことを感じた。

++

で、この先なんですが、ひとまず「新しいカテイカ」のベースとして、これまで私一人で適当にやっていたマガジンを共同マガジンに切りかえ、コラムやイベントレポートを中心とした活動マガジンにしていくつもり。

マガジンへの加入メンバーは、阿古真理さんと、伊藤尚子さんです。ある程度3人で自由に書いていきます。ここからまた増えるかもしれません。

活動やイベントに参加したいなという方がいたら、ぜひコメントくださいね。

2017.7.25


読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。