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ジップロックと野田琺瑯

私はあるときから、家の保存容器をすべて「ジップロックコンテナ」と「野田琺瑯」に変えました。メーカー指定です。

それまでのうちのキッチンではものすごくいろいろな種類のタッパーウェア的なものが、戸棚にしまわれていたんですね。大きいの小さいの、長いの四角いの丸いの、レンジOKのものダメなもの、密閉できるものできないもの……こういう容器って、なぜかどんどん増えます。戸棚を開けるたびにふたがない、中身がない!とひっかきまわすことに。

実は、私の母が同じタイプでした。小学生だった息子を連れて実家に行くと「ふたと中身、合うのがみつからないのよ」と泣きついてきます。実家のキッチンの大きな引き出しを開けると、色とりどりの保存容器が。お裾分けの料理が入っていた百円ショップの容器やお土産の明太子の空き容器まで「これ使えるかも」と後生大事にとってあり、カオスです。
パズル好きの息子に「これ全部、揃えてくれない?」と頼むと楽しそうに組み合わせてくれましたが、それはそれ。いずれ私もあんなふうになるぞと思い、保存容器を統一することにしたんです。全部同じにすればふたと中身を探さなくて済みますよね。

で、そのときすでにうちにあってよく使っていたジップロックコンテナと野田琺瑯に絞りました。このふたつ、商品としては正反対のように思えますが、組み合わせるとそれぞれにないものがぴたっと補完されて、キッチンがうまく回せるからです。

ジップロックコンテナは容量が違ってもふたが同じなのがありがたい。強みはなんといっても冷蔵庫で重ねて置けること、空にするとスタッキングできてかさばらないこと、レンジに対応していること(ふたもレンジにかけられる!)。ふたが正方形のジップロックコンテナのほか、スクリューキャップで丸型の密閉タイプのものを少し持っていて、スープの撮影で大量に試作をしたときにはこれに入れて持って帰ってもらったりします。器ごと差し上げて相手にも負担にならない軽さがよいです。
ジップロックコンテナは調理中のトレイとしても優秀で、ちょこっと切ったものを入れておいたりレンジで下ごしらえするだけではなく、目盛りがついているので水の計量も便利。私はレンジスープや味噌汁もこれで作ります。軽いので調理時間も短くなるんです。

一方、野田琺瑯のほとんどは食品が入って冷蔵庫にしまわれています。小さな四角いサイズをいくつか持っていて、たとえば福神漬けやらっきょう、梅干しなど、冷蔵庫に少し長めに入れておくようなものを入れています。ほうろう容器のよいところは、何といってもその美しさ。ふたをとってしまえばそのまま食卓に出せます。また、ほうろうの性質上漬物やカレーなど食品のにおいも移りませんし、酢も大丈夫。

空の器があるときは、ちょっとだけ残った煮物やシチューなどを入れるのに使います。コンロに直接かけられるので小さな鍋として使えるってわけです。ふたも琺瑯がありますが、私は中身が見えるシール蓋を使っています。

使うものを絞ったら、キッチンでふたと中身をガサゴソ探すことはなくなりました。保存容器は無意識にそこにあるものを使いがちですが、機能を考えて使うとぐっと段取りがよくなっていくなと実感します。あなたの家の保存容器は、どんなものでしょうか?

【ジップロックで一人分味噌汁】
材料:豆腐小1丁(150g)顆粒だし小さじ1/4(2g) 油揚げ1/3枚 味噌大さじ1 刻みねぎ少々

1 ジップロックコンテナスクリューキャップ(473mLのもの)の200mLの目盛りまで水を入れ、豆腐を切って入れる。ふたをずらしてかけ、600Wのレンジに3分かける。
2 切った油揚げと味噌を加えてさらに1分加熱。とりだして混ぜ、味噌を溶かす。(ぬるいようなら温まるまで再加熱)器に盛って刻みねぎを散らす。




読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。