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私の読書●小説家志望の読書日記⑲ 宮部みゆき『火車』
宮部みゆき『火車』を読んでいるのですが、宮部さんの文章は、比喩がとてもうまいですね。さりげなく、けれど的確なたとえを端々に入れてくる。
しかも、それがいい意味で、実に生活感があるというか一般の人の日常感覚に即したものになっている。これは簡単なようでいて、なかなかできることでないと思います。
比喩というと、ついビジュアル的なものになりがちなのですが、宮部さんのそれはふつうの人がふつうの日常感覚で思い当たるものが多いのです。工夫してそうしているのか、それともわりと自然にそういうたとえが思いつくのか。
いずれにしても、これがこの作家さんの持ち味だなぁと思います。文章だけでイメージが湧いて楽しめる。尊敬してしまいます。
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