見出し画像

草の根広告社/秋谷日記(ニコニコチャンネル復旧までの臨時更新)

2015年より草の根広告社を月水金配信させて頂いておりますニコニコは
大規模なサイバー攻撃を受けており、
サービスを一時的に停止しております。
そのため、毎週月水金に予定しております配信については、
復旧の目途が立つまでは
こちらでの公開とさせていただきたく、ご理解のほど、お願いいたします。
ニコニコに関する詳細はこちらのお知らせよりご確認ください。
https://blog.nicovideo.jp/niconews/225099.html

なお、2024年6月分・7月分のチャンネル入会費に関しては、
ユーザー様への補償の予定も告知されております。
補償方法などの詳細は、ニコニコ公式からの続報をお待ちください。
■ニコニコインフォ
https://blog.nicovideo.jp/niconews/

■公式X(旧Twitter)
https://x.com/nico_nico_talk

▼ニコニコからの発表はこちら▼
https://blog.nicovideo.jp/niconews/225099.html

「木陰」

 連日の酷暑と局地的な豪雨。温暖化の典型的な現象だ。CO2などの温室効果ガスが大気中に増えると地球全体が毛布で覆われたような格好になる。毛布の中と同じように熱が逃げなくなる。それが温暖化のメカニズムだ。平均気温が上がる。海水温も上昇する。地表の水分が一気に蒸発して雲になるので降るときも局地的にまとまった雨が降る。

 そこまでわかっているのにニュース等では「記録的な暑さ」とか「記録的な豪雨」という結果しか伝えない。原因については頑なに口を閉ざしている。わかっているけど、言わない。わかっているけど、言えない。わかっているけど、言いたくない。わかっているけど、言っても仕方がない。いろんなバイアスを感じて、歯痒さが募る。

 里山の畑に行く。少し動いただけで大量の汗が噴き出す。ギリギリ30℃こそ越えていなくても去年辺りから夏の畑での作業には限界を感じ始めた。冷たい麦茶をがぶ飲みしながら、放り出して帰ろうかなと独り言ちると、絶好のタイミングで山からの涼風が吹き抜けていく。もう少しやれるかとまた作業に戻る。アラームが鳴る。20分の活動限界だ。我を忘れて作業に没頭すると気がついたら熱中症なんてことになりかねない。

 畑の周囲にある木陰に逃げる。陽射しを遮るだけで体感温度がまるで違う。見上げると枝にたくさんの鳥たちが止まっている。彼らも同じように暑さから逃れているのだろう。木陰の涼しさ。木漏れ日のやさしさ。自然に救われている。自然に負荷を掛けているのにと申し訳ない気持ちになる。

「どうしてこんなに暑いの?」と娘に聞かれた。
「昔はこんなに暑くなかったよ」と答えたら愕いていた。

 ぼくらは罪を認めるしかない。罪を認めて今からでもできることをやるしかない。根本的な対策としてはCO2の排出量を今よりずっと減らすしかない。そして、木陰を増やすしかない。CO2を吸収し、かつ生き物を陽射しから守ってくれる木陰を。

 来年も夏の畑で野菜を育てることはできるだろうか。炎天下で働くのはもう限界なんじゃないだろうか。でも、そうも言っていられない人たちはこの三浦半島にも大勢いる。人は誰もが食べることからは逃れられない。来年も再来年も、10年後も50年後も人間が夏の屋外で活動し続ける為にはひとり一人が自覚を持って取り組むしかない。

 それにはまず、知ることなのだ。この尋常じゃない暑さの本当の原因を。なのに今月の都知事選でも誰ひとり温暖化対策について言及がなかった。本当に大丈夫なんだろうか。木陰が生き物の命を守ってくれていることをどれだけの人が知っているんだろうと不安になる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?