脚本術要約①“テーマ”と“構成”
こんばんは。今日でnote投稿51本目ということで、普段とは違う試みをしてみようと思います。最近脚本術についての本を読んでいて、その要約です。今回は“テーマ”と“構成”について。
①脚本の“テーマ”とは
②“構成”の2つの定義
③具体的な“構成”について
①脚本の“テーマ”とは
脚本とは何かについての、誰かのストーリーであり、その中に必ずテーマが存在する。自分は“何”について書きたいのか?“誰”について書きたいのか?を明確にする。
テーマはアクションと登場人物を結んで、一貫性のあるストーリーラインを作るための指針となる。また、具体化することでテーマは明確になる。
具体化を繰り返していくうちに、誰の、何についてのストーリーなのかが明確になってくる。テーマという出発点がはっきりすれば、ストーリーは明確になり、独創的な広がりをみせる。
②“構成”の2つの定義
構成には2つの定義がある。1つは「組み立てる」であり、必要なシーン・登場人物・アクションといった題材を集めて中身を作り、一つのストーリーラインを組み立てるということである。
2つ目は「部分と全体の関係」である。チェスにたとえるなら、チェスに必要なものはチェス盤、駒、プレイヤー、ルールの4つ。この4つがチェスという全体を作っていて、1つでもかけたらチェスはできない。これが部分と全体の関係。
脚本家ウィリアム・ゴールドマンは「脚本とは構成であり、構成とはストーリーを決める柱だ」と述べている。
つまり脚本の全体にあたるのがストーリーであり、ストーリーという全体は、部分(登場人物、プロット、アクション、会話、シーン、シークエンス、事件、出来事)から成り立っている。
③具体的な“構成”について
最後に具体的な構成について。物語の構成というと“起承転結”が思い浮かぶが、脚本は「発端」「中盤」「結末」の三つで考える。
そしてこの三つの間に、それぞれ「プロットポイント」というものが存在する。「プロットポイント」は物語を進める上で、話を転換する役割をもつ。
●発端
状況設定。主人公の紹介、ドラマの前提(何についての話なのか説明)、アクションの起こる状況、主人公の職業、私生活、人間関係について描く。映画なら30分(全体の25%)くらい。
●プロットポイント①
話の転換。会話、シーン、アクションなんでも。大きな事件でも小さな出来事でもOK。
●中盤
葛藤。この時点で主人公の目的や欲求(最終的に何を求め、何を手に入れたいのか)が、明確になっている必要がある。主人公は目的達成のために、克服しなければならない障害に複数回直面する。映画なら60分(全体の50%)くらい。一番長くなる肝の部分。
●プロットポイント②
①と同じく話の転換。
●結末
解決。葛藤が解決されると、この話がどんな結末になるのかを明確にしておく必要がある。映画なら30分(全体の25%)くらい。
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今回は“テーマ”と“構成”について、要約してみました。次回は“キャラクター”についてです。
※今回参考にさせて頂いた本です。具体例などより詳しく書かれた良書です。
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