朝は来る・・いかに生きるか 希望を失う事なく生きて行こう・・・
作者はいろんな病気を抱えながら力強く生きています。
体の痛みが有る中 画面に向かう事はなかなか大変な作業です。
今回の作品も襲い来る痛みをテーマに描いています。
画面中央の下部に幾何学形態で現わされた本人の姿があります。
その形に向っていくつもの三角形が
痛みを連れて鋭く突き刺さろうとしています。
背景には病院の廊下と病室の入口が見えます。
それらを塞ぐ様に、空間に浮遊する病巣の細胞切片が
重苦しい雰囲気を醸し出しています。
この暗い状況を救ってくれるのが
オレンジ色の大きな円形です。
太陽の様に照り輝くその中心から放たれる強い光が
本人の痛みを和らげてくれるのかも知れません。
更にその中には象形文字の様なものが描かれ
何か不思議な力も感じさせます。
S80号(145.5×145.5cm)の画面を2分するこの大きな固まりが
画面を程良く分割させ 見る側の気持ちを少し楽にしてくれます。
必ずしも全てが解決される朝が来る訳ではありませんが
今置かれた環境の中で
いかに生きるか希望を失う事なく生きて行こうとする
そんな思いを強く感じさせる作品です。
絵画講師 若林 薫 評
第61回神奈川県女流展出品 「奨励賞受賞」
2022.11/30~12/4 横浜市民ギャラリーにて
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