「痕跡」それでも 人間の行為は 何百年も その跡を残すのです
大地に付けた傷跡
重機が緑の丘に 鉄の爪を突き立てる
赤土が むき出しになり
草や木の根は 恐怖におびえているのに
鉄の爪は容赦なく
その息の根を止めてしまう
やがて 舗装された道が伸び
きれいな家並が出来
家々には 鉄の乗り物が納まる
街は栄え 緑は消滅する
そして 時が経ち 年老いた人々は
家を捨て その地を去って行く
緑は家を包み込み
アスファルトの割れ目にも 緑は生まれる
何事も無かったかの様な大地
それでも 人間の行為は何百年も その跡を残すのです
人口の増加は人の棲み処を広げる。
自然の中に足を踏み入れ 山肌を削り
平地を作り道や鉄道を走らせる。
川をせき止め 電力を創り
原子の力を借りて経済は発展する。
人々は その恩恵を受け
便利な生活を送って来ました。
その反面 自然は破壊され
災害を引き起こす要因にもなっています。
人が生活する上で
より良い方向に向うように最善を尽くした事。
それは自然に対して
悪しき行為なのかもしれません。
描き方
木製パネルに寒冷紗をジェッソで貼り
銅錆とアクリル絵の具で彩色しています
大地を上空からながめると
たくさんの遺物が確認できます。
ビルや集合住宅を 四角い木片を使ってコラージュし
更に 時計の文字盤に見立て
時間の経過も表現しています。
白線は道路の跡を描いています。
「作品をご覧頂きありがとうございました。気に入って頂けましたら、
スキ・コメント・フォローなど頂けますと創作活動の励みになります。
よろしくお願い致します!」
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