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花から種へ

花摘みと手入れを繰り返して、スイトピーの出荷は続きます。

3月下旬にはスイトピーのシーズンは終わりに近づいていきます。
もうすぐスイトピーも終わっちゃうのか、、と思うとなんだか寂しい気持ち。

野菜や果物のように花にも”旬”があります。
春になって気温が高くなり、湿度が上がってくると花染みが増えて出荷が出来なくなります。そうなってくると次のシーズンに向けてスイトピーの種取り作業に取り掛かります。

種取り作業は5月〜6月になるのですが、それまでの間にもスイトピーの蔓はぐんぐん伸び続けます。蔓が伸びて倒れてしまってはいけないので、スイトピーの高さを下げておく必要があります。
最後の巻き下げになります。今回は80センチに下げました。
巻き下げ前には巻きひげとわき芽を取り除くのですが、今回は一緒に成長点も取っていきます。成長点とは植物の根や茎の先端にある細胞分裂の過発な部分。ここから植物の先端へ向かって細胞が作り出されて、茎や葉を伸張していきます。スイトピーの成長を止めるために成長点を摘みます。

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全てのスイトピーの株を残すわけではなく、虫が出ているものや花の品質が良くないものには印を付けていて、巻き下げ作業の時に抜いてしまいます。
高さを下げてしまったスイトピーは花を摘まずそのままにしておきます。
花弁が散ると花の部分に種が出来ます。

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豆、かわいいですね。さやえんどうのような、この房の部分に種が出来ます。
ひと房に多くて種は10個くらい。でも実際種まきに使えるのは半数か、少ないと1個ほどだそう。品種によっても取れる種の数が違います。
スイトピーは1株あたりの採種量が少なく、農家が自家採取しています。
自家採取ということは農家育種、農家ごとそれぞれオリジナル品種があり、同じ品種でも農家ごとに色味や花の形が異なることがあります。

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種の取り方も農家毎に方法があるそうです。
一つ一つ種を房から取り出したり、まとめて房をすり棒のようなものですり潰したり、房の上を車で轢いてみたり、、種は取ってしまわないと、房が破裂してしまって畑に種が飛び散ってしまうようです。
3月下旬から4月の初めにかけてスイトピーの高さを種取りのために下げて、5月から6月の間に種を取る。そしてまた8月頃に種を蒔き、出荷を目指して花を育てていく、というのがこれからの流れのようです。
私がお手伝いをさせていただいたのはこの時期までです。
種取りと種蒔きなど見れていない作業もあるのですが、この4ヶ月間でのお仕事は初めての体験ばかりでとても勉強になりました。
またゆっくりまとめたいと思います。

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