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『期待』という名のエンタメ

最近、Xで「〇日後に正体を明かす」と前置きする有名活動家?が現れて話題になりました(今もいるのね)。

いかにも有名人が匿名でやってる感を出すポストが多く、〇〇さんなんじゃないか?とか、人を集めてアカウントを売るのが目的なんだろうとか、いろいろな憶測が飛び交いました。

この昨今の状況を俯瞰して、私が思ったことを述べていきます。

まず目についたのが、どうせハッタリだろうと侮る意見。

でもねー。
私思うんですけど、他人をワクワクさせた時点で、エンターテイメントとしては成功しているんじゃないかなと。

たとえ実はウソでしたとか、実はホントに有名人でした!とか、どのような結末になろうとも反応が得られててフォロワーも爆増してて。よかったじゃないですか。誰にも迷惑かけてないし。

もう、他人と違うことやらなきゃ!個性出さなきゃ!っていう時代の終焉を感じました。マジメにやってると損するんじゃないかとはうすうす勘づいていたのですが、わりと真実味を帯びてきている気がします。

というか、マジメで理路整然、自分の全てをさらけだして堂々としてた方が評価が高いなんて完全にアーティスト側の願望だったわけです。
それを評価するか否かはオーディエンスに委ねられるものであって、アーティスト側が誇ることじゃない。キャラクターの決定権がアーティスト側にある、というだけ。

話を戻しますと。
このハッタリ君に対して、飽きただの興味ないだのと一般人がコメントしてるぶんにはまだかわいいんですよ(耳タコかもしれませんが、飽きただの興味ないだのコメントしてる時点でそれはもう関心があるということです)。
アーティスト側の人間が「どうせ大したことないんでしょ」と侮蔑してるのには違和感を覚えるんです。
「悔しくないの?」って思うんですよね。

だってまだ自分の作品出してないうちからワクワクが集ってるんですよ?
普段自分の作品を出して「聴いて!聴いて!」ってやってる人より、ワクワクを集めてるんですよ?
もっと悔しがるべきだし、どうやったら感心を集められるかを学習するべきです。

私が感じた、特に学ばなければならないなと思ったのは、やっぱり自信は人を惹きつけるということ。

「よかったら〇〇してね!」とアナウンスしても、仲がいい人なら協力してくれるかもしれませんが、結局はアーティスト→オーディエンスへの強い思い、オーディエンス→アーティストへの強い思いがないと長期的にはうまくいかないんです(協力って言い方もヘンですね)。

きっと彼はこれから正体を明かして、影響されやすい層に向けて「これがいいものだ!」と刷り込んでいく工程に入っていくと思います。もしくはずーっと引っ張り続けてインプレッション稼ぎビジネスに徹するか。それか程なくして垢消しですね。

長続きさせた場合どうなるんだろう?というのには単純に興味があるのですが、どうなんでしょうね。
まあ元手ゼロでここまでの伸びはすごいですよね。どうやったらフォロワーが増えるんだろう?と悩んでる人は参考にしてみるといいんじゃないでしょうか。

個人的には、自分の作品を作って出す!それを続けていくのはもちろんのこと『自分の作品を良い!と思っている人しか立ち入ることができない(立ち入っても面白味もメリットもない)領域を作っておく』ことは時代に左右されずわりと正解なんじゃないかな、なんて思っています。サブスクなどの課金領域やファンクラブですね。
こういう露骨な露出を皮切りとした、洗脳や扇動が音楽の正解だなんてちょっと寂しいじゃないですか。

好きなら聴き続けてほしい。
好きじゃないなら聴かなくていい。
好きだけど聴きたくないなら聴いた方がいい。
好きじゃないけど聴きたいなら参考にして取り入れるべき。

これがミニマルで、わりと正解です。
いかに再生ボタンを押させて、この選択肢まで誘導するのか。そういった前段階に日々頭を悩ませている人は多いかと思いますが、今回はそれが抜群に上手い人が彗星の如く現れた、というわけです。

あとは作品があればオーディエンスに4つの選択肢が生まれてグラフの傾きが鮮明になるんですが……どうなるんでしょう。期待しています。


かおりP
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