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「世界に広がる新型コロナウイルス。これからどうなるのか? 私たちは何をすべきなのか?」


新型コロナウイルスの破壊的脅威が、いよいよ世界で認識され始めた。
先週の「エコノミスト」(英誌)は、アメリカやヨーロッパのGDPへのマイナスの影響は2〜8%と予測しているが、それで治るのか見当もつかない。
ヨーロッパやアメリカでの感染はこれからが本番だ。

アメリカは英国を除くE U26カ国(シェンゲン条約によりイタリアとの人の交流を止めていない国々)からの人の受け入れを停止した。これがどれほどの経済的マイナスになるかは、想像もできない。

その一因は、G7の一カ国であるイタリアで、死亡者が1000人を超えたことにある。
人口6000万人のうち判明している感染者は1万5113人。
致死率が6.2%となる。中国が発表している中国全土の約4%より高くなる。

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          (写真はAP 空っぽのトレビの泉)

また、WHOのパンデミック宣言はあまりにも遅すぎた。
すでに100を超える国で感染が確認された時点で、この宣言を出すことにいったい何の意味があるのだろう?

国連に加盟しているのがおよそ190カ国。
現時点で感染が報告されていない国のほとんどは、貧困や戦闘で、感染を検査したり、人数を報告する余裕のない状況にある国々だ。あえて情報を出さない国もある。


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しかも、今後感染が発見されるであろう多くの国々では感染者を発見しても、適切な治療を施す余地がない。
それが、どれほど悲惨な状況を生み出すか、想像するだに悲しくなる。

間違いなく世界経済は大打撃を受ける。

感染そのものではなく、それによってもたらされる経済活動の停止、イベントやスポーツ大会の停止、サプライチェーンの分断と物の生産の縮小、サービス業も人が街に出ないのでは、サービスのしようもない。劇場も映画館も。

そして、この後に来るであろう世界の貿易の縮小・・・。

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そして最も怖いのが、消費者の心理が長期的に冷える事だ。
人気のない街というものが、これほど心寒くなるものだとは想像もしていなかった。
マイナスのスパイラルが始まれば、企業は人減らしに動き、積極的な投資は敬遠される。

中国やイランなど、初動体制に遅れがあり、情報の隠蔽や、個人の情報発信を強制的に押さえてきた国々では、感染騒ぎが収束したのちも、社会不安の危険が残る。
人々は、究極的な状況下で、声さえ上げることを抑圧された不満を忘れない。
国はますます、弾圧を強めることでしか、体制を維持することができなくなる。

おそらく経済基盤の弱い新興国からは資金の流出も起こるだろう。
通貨や株の乱高下も起こる。


特に日本にとっては、オリンピック開催が危ぶまれる状況が最も大きな懸念材料だ。
我慢強く、ルールを守る国民性ゆえ、日本国内で感染が下火になっても、世界でこういうヒステリックな状況が続けば、たとえオリンピックが開催されても、「成功」する保証はない。

ここまで真面目にオリンピックの準備を重ねてきた日本。しかし、開催、延期、中止を決める権限は日本にはないのが実情だ。
粛々と準備を続け、I O Cの判断に委ねるしかない。
万一中止になった際の日本経済への影響は計り知れない。それならば「1年延期」という案を飲む覚悟もしておいた方が良い。例え、それがどれほど難しくても。

たとえ、日本国内の混乱が下火になっても、文化や衛生観念、医療体制の異なる国々での感染の広がり方は予測できない。
まだ、その危険に気付いてさえいない国々、気付いていても対処法すらわからない国々があるのだ。


そんな状況で、世界各国からの観客を「お迎えする」ことが可能なのかどうか?選手たちに「公平に競い合う場」を提供できるのかどうか?

できることなら予定通りに開催したい、という思いを人のほとんどが持っていると思う。けれど。。。

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とにかく今は、大きな経済対策が最も必要だ。できるなら、各国が連携して。
神経質な動きを見せる株式市場に、惑わされすぎることなく。

日本国内では、まず、利益を出せず、体力のない中小企業や飲食店、旅行会社を破綻させずに、感染が落ち着いた時に人々が戻る職場がないという状況を回避しなければならない。
仕事を休まざるを得ず、あるいは時給が入らず、生活苦に陥りかねない人々への経済支援も必要だ。
家に篭らざるを得ない人々(特に子供や高齢者)への心的支援も。

財政赤字の問題はあっても、今はひとまず横に置いて、金融緩和(その余地は少ないが。。。)と財政出動で「急激な痛み」を緩和するしかない。
やらなければならないことが沢山ある。

ということは、「やれることが沢山ある」ということでもある。
政治家だけでなく、誰もが知恵を絞ってこの難局を共に超える力が、日本国民にはあると信じている。
無駄に恐れることなく、考えよう。
知恵を出そう。
今、自分に何ができるか?を。

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ちょっと不安になる中、寒々した写真よりはと思って、家の近くにある花々の写真にしました。

花々はちゃんと、きれいに咲いています。自分の領分を守って。

今日、「たつしむ」さんのnoteの記事で、「悲観は気分で楽観は意思だ」というフレーズに出会いました。

これこそ、姿がはっきり見えない脅威に慌てふためく今の世界にとって必要な言葉ではないでしょうか?

無駄に恐れることなく、必要なことはきっちりやっていく、そういう意思を持つことが大事なのでしょう。
どうぞ、素敵な週末をお過ごしください!😉💞




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