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『アストロダイスワークブック』とコロナウイルスのこと

2023年9月16日、星見当番は新型コロナウイルス抗原検査陽性と判明しました。2019年後半からの3年半、同僚がバタバタ罹患する中どうにか逃げ回ってきたウイルスとの鬼ごっこにとうとう捕まってしもうた……幸いなことにそこそこ軽症です。

自分が新型コロナウイルスに感染して思い出すのは故まついなつき先生のこと。まついなつき先生ご自身は新型コロナウイルスとは別のご病気で亡くなったのだけど、時期が2020年の1月だったので当番の脳内では新型コロナウイルスの初期流行と同じ棚に収まっている記憶です。まつい先生の死と新型コロナウイルスの流行により当番が死を意識して『アストロダイスワークブック』の発売を急いだ記憶。以下、2020年5月27日の当番連投です。

「『シン・ゴジラ』で言ったら蒲田くんが海へ帰ったあたり」であるようないま「当番にとっての新型ウイルス関連」を「こうだった」とまとめてしまうのは無理があると思うのだけど。いまひとつだけ言えることは、当番にとって今回の新型ウイルスの件は、まついなつき先生の記憶と結びついているってこと。

まついなつき先生が帰らぬ人になったのは、新型ウイルスが広がりだすよりも少し前なのだけど。ウラナイトナカイの閉店が決まって、閉店直前になって、まついなつき先生と初めてツイッター越しではなく対面でお話をして。そのうち、まつい先生が入院して、入院中に『しあわせ占星術』の新装版が出て。

まつい先生はすぐに退院して、本を書いたり新しいことを始めたりして、またツイッターに話題が流れてくるだろう。当番はそう思っていた。でも、そうはならなかった。まつい先生の訃報を目にしたとき、当番は「急がなければならない」と思った。人間いつ終わりが来るかわからないのだから、急いでやらないと。

その「いつ終わりが来るかわからないのだから、急いでやらないと」という気持ちが、新型ウイルスの件で更に強まった。当番自身が発症して死ぬ、死ななくても隔離になる、当番の家族が発症する、職場が閉鎖になる、職場が営業できなくなり消滅する、色々な可能性が思い浮かんだ。

「この事態が終わってから薄い本を出す」では、この事態のさなかに当番自身が終了してしまうかもしれなかった。だから当番は生きて元気で余力のあるうちに前倒しで薄い本をとにかく出してしまうことにした。出す前に当番自身が終了してしまう可能性を考えて原稿データを預けたりもした。心配症なんだ。

「どうしよう、当番も死ぬかも」。その危機感によって決めたのが薄い本の頒布前倒し。この2カ月か3カ月でデジタルネアンデルタール人が必死でデータ入稿に取り組み、ネット通販サイトに登録し、自家通販のしかたを覚え、想定外の反響にビビり、今度は紙ではなくデータ販売を考えている。

新型ウイルスが当番の行動に「こんな風に」影響するなんて、当番自身だって予測できなかった。それに、新型ウイルスだけが当番の行動を変えたわけではないんだ。まつい先生の訃報と組み合わさらなかったら、当番が同じ行動を取ったかどうか自分でもわからない。どちらか片方だったら違ったかもしれない。

「どうしよう、当番も死ぬかも」この危機感は当番の行動を確かに変えた。いまものすごい勢いで人生の急カーブを曲がっているような気がしている。無事にこのカーブを曲がりきって新しいルートへ入っていけるのか、曲がりきれずにクラッシュしてしまうのか当番自身わからない。

これは西洋占星術を知っている人にちょっとクスッとしてもらえるかなと思って書くんですが、当番のネイタル冥王星って2ハウスにあるんです……「どうしよう私も死ぬかも」と思うくらいの経験をしないとふところ具合だとか才能だとかが確変しないってことかひょっとしたら……

【2023年9月16日追記】
星見当番の療養中、紙の本の発送ができないので紙の本だけ一時的に受注をストップしています。PDFダウンロード販売の各商品はお買い求めいただけます。紙の本でほしい方にはご不便をおかけします。当番必ず戻ってきますのでね、しばらくお待ちください。

なお『アストロダイスワークブック』と『アストロお嬢様部活動日誌』については、原稿データを我が盟友に預けてあります。万が一億が一、当番に何かがあった場合には後へ続くアストロいちねんせい向けに、その盟友が公開の手立てを計ってくれる予定です。

あっ『ホロスコープを描こう』と『アストロ短歌』のデータは預けてないな。まあ『アストロ短歌』は『アストロダイスワークブック』に併録されているので大丈夫。『ホロスコープを描こう』で解説しているホロスコープの描きかたは当番noteの「ペパクラホロスコープの作りかた」記事とだいたい同じなので、このnoteが残っている限りは大丈夫でしょう。

ひょっとして当番ネイタルの2ハウス天秤座9度冥王星の呪いかもしれない「『どうしよう私も死ぬかも』と思うくらいの経験をしないとふところ具合だとか才能だとかが確変しない性質」の話、続き。

リアル親友が死に、もうひとりのリアル親友と大喧嘩をし、なけなしの交友関係が死滅したときに当番はネットデビューをしました。当時の居場所になっていたWebショップのお客様掲示板が閉鎖することになったとき、当番はブログを開設して「星見当番」を名乗りました。ブログを開設した前後がちょうど当番の土星回帰です。

Twitter(X)アカウントの運用開始はブログ解説から約5年後、当番の火星年齢域開始とほぼ同時期です。楽しくツイ廃をしていたら10年目にコロナ禍がやってきて、「当番も死ぬかも」と思ったからアストロダイスワークブックを発行。これが当番の火星期のおわりで木星期のはじまり。

そしてそのツイッタランドが明日をも知れぬ状況になってしまったことに危機感を覚え、過去のツイートをひとつでも多くサルベージしてnoteへ保管しておこうとしているのが2023年晩夏のいま……というわけです(西洋占星術的には秋分の日が来るまでは「夏」です)。

イヤ本当に、尻に死が迫らないと動きだそうとしないけれど動き出したら何とかできはする……思えば当番これだけで生き延びてきたような気までしてまいりました。なんとか生き延びたい、今回も。とうとう自分も新型コロナウイルスに感染してしまったので、当番少々エモーショナルになっております。当番にもこんな日はある。

当番にもこんな日はあるし、これまでも何度かあった。これからもあるかもしれないし、でも、運がとても悪ければ「ここで終わり」があるかもしれないのが病気というもの。それを当番はこの3年半で思い知りましたので。

できれば2026年くらいにこれを読み返して「このときの当番は3年ぶり何度目かの『やべぇ死ぬ!』で必死こいていたんだなあ」と笑いたいものです。

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