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つらつらドレスコード2

2019年10月24日のツイートまとめ。

実地に着る機会もそれほどないのにあれこれ読みあさって無駄にドレスコードの知識を蓄積している。小説だったり服飾の本だったり歴史の本だったり色々と。いま現在格式高いと言われているドレスコードだって100年ちょい前からの割と新しいやつだったりとか、まあ、色々、色々……
 
ドレスコードの知識を蓄えるのと、ドレスコードの通りに装いたいかどうかは別腹であってな。和服についても、各時代の結髪についても色々読み漁ったけれど、知れば知るほどうわーエグいな、女性の既婚未婚から身分まで着るものと結髪でわかっちゃうのすごく厭だなと思って成人式の振袖着なかったくらい。

元々、好きな本の中に出てくる明治期の和服や日本髪や洋装やらを絵に描いてみたくて調べ始めたんだよね。人形にハマってからは人形に着せる服を縫うためにだいぶ色々な服飾本を見た。靴の本、靴下の本、下着の本、ドレスの本、男性用ジャケットの本、コートの本。

自分は締めないのにネクタイの結びかたの本まで無駄に読んだし結びかた練習したし。

情報収集のしかたが完全にオタクムーブ。

ドレスコードの話を蒸し返す。ホワイトタイ、ブラックタイの指定がなく「平服でお越しください」の場合の「平服」を「普段着」や「カジュアル」と思ってセーターとか着ていっちゃダメ問題、「『何』に対して『平』な服なのか」っていう感覚が違うってことなのよね。

「園遊会へは『平服で』お越しください」は「就活メイクは『ナチュラルメイク』にしましょう」というのと似ている。「犬の散歩に着るような服で来ていいよ」とか「素顔に近い化粧な」ではなく「勲章や宝石で満艦飾な服装に対する『平服』」だし「華やかハレの日メイクに対する『薄化粧』」なんだよね。

ブラックタイだろうがホワイトタイだろうが平服だろうが、「お呼ばれ」であることには変わりはないので「平服でお越しください」と言われても、マジモンの普段着ではなく「日曜日に教会へ行くときのちょっといい服(Sunday best)」くらいは来ていく。若者同士のカジュアルなパーティーだったら何着たって自由だけど。

茶の湯の「侘茶」が「どんなものに対比して『侘しい』から『侘茶』だったのか」みたいなものよね「『平服』でお越しください」と「就活は『ナチュラルメイク』で」というのと。侘茶や平服や薄化粧のはるか上または先に「豪華絢爛で手の込んだ盛装の世界」があり、そこと比べての侘しく平易で簡素なのよね

まあ、当番は由緒貧しき平民の娘だからさ、世が世ならいちばんいい就職ができたところで田舎のお武家の女中奉公くらいだったと思うんだ、それもお端下の。水汲みとかしちゃうやつ。奥女中にすらなれないと思う。リクルートスーツって、仕官先なり奉公先なりを求める若侍やお女中の服だなあと思う。

にぽんの企業社会、割とまだ江戸時代。さむらいにっぽんぽん。

日本で生まれ育ってどこの段階でドレスコードを覚えるのか、って昔なら家(一族郎党)単位で節目節目に教えていったのよね。いいお家ならしっかりと、そうでもないお家はそれなりに。あとは共同体の世話役が教えてくれたりしていた(そういうところまで世話するから世話役)。

奉公人は奉公先で教えてもらったりとかな(奉公人の服を誂えたり行儀を仕込んだりするのは奉公先の旦那さんやおかみさん、あるいは番頭さんや女中頭の責任)。

今の、地縁血縁の薄い核家族っぽい家庭出身だとどうなのかなあ。まあ私の実家も地縁血縁薄い核家族だったけども。茶道とか日本舞踊とか習っていれば着物の約束事もついでに知識がつくし、ピアノやらバレエやらの発表会がある系西洋音楽の習い事していると西洋のドレスコードの一端にちょっと触れるよね。

私はお茶や日舞は習わなかったしピアノは1年続かなかったけれど。童話や小説と映画からドレスコード自動収集botみたいに「洋装にも決まりはあるんだな」というのを吸収してきたな。最初に意識したのは『赤い靴』だったかもしれない。次は『大草原の小さな家』『赤毛のアン』『風と共に去りぬ』。

お呼ばれするのでおめかしした華やかなドレスの、そのドレスの中でまた「昼用」と「夜用」が分かれることを初めて知ったのは小説版『風と共に去りぬ』だったかもしれない。映画でヴィヴィアン・リーが着ていた白に緑で小枝柄を散らした肩の出るドレスは実は夜のドレスを昼に着て顰蹙を買ってる、とかさ。

小説版だと昼の園遊会に夜用の、肌もあらわなモスリンのドレスを着ていくと言ってまず乳母と揉め、会場で女友達にヒソヒソされ、それでも意中の男を絶対落とすには自分がいちばん綺麗に見える服を着てやるんだというスカーレット・オハラの意地がかなり文字数使って描写されてる。

自分が実地に装うものとして覚えるのではなく、本とか映画からドレスコードの知識を吸収するコースのいい点は、「今ドレスコードドレスコードと言っているものはだいたいここ100年か120年くらいの型だな、100年後にはまた変わるな」とわかって気が楽になること。

当番お前日本語の文法も英文法も「たかだかここ100年くらいのルールであって昔は違ったし、100年後にはまた変わるだろう」ってやっただろう。

ことばも装いも歴史の行きがかり上に今のかたちがあるわけでさ、ことばも装いも他人との交わりの間にあるわけでさ。どんなに斬新なことばや装いであっても、それが他の人たちにウケなければスタイルとして受け継がれてはいかないのよね。そういうのはひとときの徒花っていうの(天秤座冥王星並感)。

ことばや装いが

牡羊座「自己主張だ!」

天秤座「モテの最大化だ!」

蟹座「しきたりだ!」

山羊座「社会的立場だ!」

っていう、活動宮グランドクロス。これナチュラルメイクのとき絵を描いたな。昔の画像見つけたら後で貼るね。

あったよ昔就活メイクについて木を生やしたときに描いた図!最初に描いたのは活動グランドクロス、次に描いたのがひつてんオポを調停する奇数サインのグランドセクスタイル、最後に描いたのがかにやぎオポを調停する偶数サインのグランドセクスタイル。

(「昔就活メイクについて木を生やしたとき」の記事はこちら⬇)


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