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介護中心生活からの学び

入院生活でもいろいろな方が関わって助けてくださるが、在宅介護だとその数が倍になる(ような気がする)。家に来てくださるのもケアマネジャー、訪問看護、理学療法士、ヘルパー、介護用品レンタル業者。時に訪問歯科医、訪問眼鏡屋。
普段から非常にこまめに連絡を取り合っているようで、例えばヘルパーさんにお伝えしたことも瞬く間に訪問看護さんに共有されており、助かる。

たまに関係者一同集まってミーティングもある。これが興味深い。
例えば最近車椅子からの転倒が多い、というとき。レンタル業者からは車椅子の見直しの提案があり、訪問看護からは服薬時間など病気のコントロールの観点から、理学療法士からは姿勢を正す方法から意見や提案。ヘルパーさんは日常をよく見ていて転倒する時間帯や状況など、転倒時の様子などの情報提供がある。いろいろ出てきて、では実際にどうするかというところをケアマネがまとめる。という感じ。

それぞれがそれぞれのエキスパートだが、お互いにリスペクトがあり、良い意味で引くところは引く。この仕事スタイルが当然なのかもしれないが、そうではない者から見ると感心するところが多い。陰ではぶつぶつ言うこともあるかもしれないがそれくらい普通だし、それより全員が同じ目標を共有してそこに向かうことを第一にしている感がいい。

一つには、目標を絞りやすいということがあるかもしれない。在宅介護の場合〔一人の 患者/利用者〕である。そして、良くも悪くも制約があり、コスト意識があることか。
これが施設で、複数の患者/利用者を対象にしているのならまた違うだろう。
また、制約があることで、〔ここまではできる/これ以上はできない〕部分が明白である。最大の効果を期待すべく100%を主張する、ということはまずない。それぞれの制約の中でどう組み合わせたらより良い効果が得られるかを模索する。
 
それぞれのご苦労はあると思うが、この体制に学ぶことが多い。あとはもう少しITを取り入れてもらえないかな、といったことくらい(しつこい)。
写真は大変恥ずかしいですが自宅です。多くの方々が自宅にレンタルの電動ベッドを置き、在宅介護をしていて、それを支える人々がいるのだな、と思います。それが感動物語や苦労話ではなくビジネスの形として語られ受け止められてもいいんじゃないかな、と。

学ぶことの多い介護関係業界のチームワークだが、個々にとってみるとまた別なようで。
 
夫は身長180㎝体重70㎏の人だった。病気で縮んだが(笑)、日本の高齢者の中で見ると大きい方だろう。
さて、車椅子というもの。車椅子もいろいろで、タイプによって異なるのだが、規格があって寸法が決まっている。業者さんが教えてくれたのだが、この規格が実は戦後に決まって以来変更・修正がないそうで、高さ40㎝、幅40㎝、奥行き40㎝が基本寸法だそうだ。

小さいのです。

特に困るのが高さ。立ち上がりやすい高さがあって、夫の場合45㎝。トイレは便座に高さを上乗せする硬いクッションのようなものを置いてかさ上げしている。車椅子もエアクッションでかさ上げ。
レンタルなので、業者さんがよさそうな車椅子を持ってきてくれて、試してみて決める。体調が変われば体感も変わるのでそのたびにまたお試しを持ってきてくれる。ありがたいが、根本的に、サイズがちょうどいいものがない。
たぶんサイズが合わない人はオーダーするのだろうと思う。身体障害者であれば車椅子のオーダーは4万円しない。しかし体調がしょっちゅう変わる、夫の場合右に体が傾く人なのだが左に傾いたり前に傾いたりもして定まらない人にはオーダーは不安だ。あと、オーダーにすると幅が広くなり出入口が通り抜けられなくなる恐れありとのことで、レンタルにしておきたい。
 
ここで! 研究機関と業界が協力し、規格をどう修正したら利用者のQOL向上に貢献するのかを調査研究し、業界が関係省庁に働きかけ規格を変え… となったら大儲けにつながる業者がいるはずだ! こういう言い方をすると下品だが(笑)しかしここでこれをビジネスチャンスと見て行動する業者が現れることを真剣に望む。
 
写真は小型車椅子フリー素材。病院に行って借りるときはこのタイプが多く、小さい… となる。


 
 
 


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