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詩が書けない詩人による史的死観詩

 21世紀の先進国では「人生の終わり」に焦がれる人は少なくない。
 しかし20世紀以前は、「終わり」は焦がれるまでもなく寄って来て、望んでも生きられないことがあまりに多かった。
 病気、災害、戦争、飢饉が人間を襲い続けた。

 それを以て「終わり」に焦がれるべきではないということにはならない、時間が離れた出来事はそれぞれが一回限りの事象だ。
 「終わり」を想うのが贅沢だという考えは、現代に特権意識を覚えすぎている。
 しかしながら「終わり」との距離を考え比較することは、現在を少し冷静に見ることを助けるかもしれない。

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