それでも続けてゆく【感想文の日⑩】
こんばんは。折星かおりです。
第10回目を迎えた感想文の日、今回感想を書かせてくださったのはななつきさんです。
毎日更新を続けて今日で169日目になるななつきさん。毎日更新の大先輩です……!この1週間、これまでに積み上げてこられたたくさんの記事を読ませていただきました。改めて、ご応募ありがとうございます。
それでは、ご紹介いたします。
■文章を書くのが好きでも、文章に向いているかわからない私は、一体何者なのか
「好き」と「向いている」は別物ではないか。自分が書くものは、読み手に求められているのだろうか。そもそも自分は何者か。書いていると疑問が沸き、続く空振りに悩むことがあるというななつきさんの思いが綴られています。「書く」ことを続けている人ならばきっと共感できる痛切な思いに溢れたnoteです。
「向いている」か分からないのに続ける苦しさ、周りを見ると感じる焦り、「周りに比べて自分はどうか」という不安。痛いほどに分かります。自分の記事でも自信のあるものは埋もれてしまって、さらっと書いたものがそれを軽々と超えること、ありますよね……。不思議で面白いと思いながらもやっぱり悔しい自分もいて、考え始めると私もずぶずぶと沈んでしまいます。
けれど、苦しいのも悩むのも、「書く」ことに真正面から向き合っているからだとも思うのです。ヒットはなかなか打てなくても、素振りをしていれば必ず筋肉が付く。掌の皮が厚くなる。きっといつか遠くまでボールを飛ばせる日が来ると信じて、私も一緒に「毎日」を続けていきたいです。
■全力を出すために、全力でダラダラしているんだよ
いざというときに力を出すためには、どこかで全力でダラダラして余白を作る必要がある、と考えているななつきさん。常に全力を求められるこの社会だけれど、ぴんと張り詰めたまま走り続けられる人はどこにもいないし、全力を出すために休んでいい。読むとふっと安心できるような、そっと背中に手を添えられたような、温かい気持ちがこみあげます。
ゆっくりしていい。休んでいい。何度も聞いたことはあるけれど、毎日の忙しさにふと忘れてしまうことがあります。だから、私は改めてそんな記事に出会うとすごくほっとして、嬉しい気持ちになります。
そして一番印象的だったのはこちら。
音楽も、音符だらけのような、常に音を出している状態では成り立たない。休符があるからこそ場の空気を支配できるし、音も映える。静寂が長ければ長いほど、次の音のインパクトを高めることができる。強弱があるからこそメリハリも生まれる。
音楽を嗜まれるななつきさんならではの例えが光ります。休みは「あってもなくてもいいもの」ではなくて「必要不可欠なもの」。これ以上ない的確な表現に、息をのみました。
■ラジオの香りを運ぶ風
どこか懐かしいラジオの音が繋ぐ、過去、現在、未来の自分。いつもは混ざり合うことのない時間軸をラジオの魔法がブレンドしていく様子が、爽やかに紡がれています。
今回読ませていただいた中で、一番ぐっときた記事でした。ラジオという「音」を出す機械を「風」と「香り」で表されているのがとても素敵です。中でもきらりと輝いていたのが、ラジオを聴きながら振り返る、昔のななつきさんの様子。
プチプチと心地の良いノイズを乗せたラジオをBGMに手紙を書こうと、ペンの上に置いた人差し指をトントンと鳴らしながら、頭の中に次の言葉が浮かぶのを待っていた頃の自分。
ラジオって、何かをしながら聴くのにすごく心地良いなあと思うのです。そこにあるのは、集中しても聞き流しても大丈夫な懐の深さ。けれどその中にははっとさせる出会いや、懐かしい思い出が隠れています。そのわくわくが伝わってくるようなリズミカルな文章が魅力的で、読みながら顔がほころんでしまいます。
ついスマホを触ってしまう時間を、これからはラジオを聴くことに使ってみたい。そんな気持ちで、何度も読み返しました。
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