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エリザベス女王のコロネーションチキン -カレー味の"ジュビリーサンド"レシピ-

エリザベス女王が96歳で崩御されたニュースが世界をかけめぐりました。イギリスの君主として歴代最長という70年もの在位期間をつとめあげた女王。今年、即位70周年の「プラチナジュビリー」を祝して盛大な祝賀が行われたのは記憶に新しいところです。

このプラチナジュビリーをきっかけに、わが家の食卓に「エリザベス女王にまつわるカレー味のチキン料理」が新たに加わりました。哀悼の意をこめてまた作ってみようと思っているところですが(というか、おいしいので普通によく作っています)、noteでもシェアさせていただこうと思います。

1953年の戴冠式、コロネーションチキンが誕生した

エリザベス2世が王位についたのは1953年の6月2日。史上初のテレビ中継がなされ、2000万人以上が見守った歴史に残る戴冠式だったといいます。

コロネーションcoronationとは「戴冠式」の意味。記念すべきこの日のために考案された料理、それがコロネーションチキンなのです。

TastingTableにもcoronation chickenに関する記事が掲載されているので、一部抜粋してご紹介します。

And the 1953 coronation itself, held at Westminster Abbey, was marked by a banquet, with a menu painstakingly created and a main dish that's become a lasting favorite. Coronation Chicken, according to Agence France-Presse, is a "British culinary classic," and one that commoners can enjoy without having to observe dining etiquette rules for supping with the Queen.

https://www.tastingtable.com/998811/how-coronation-chicken-was-invented-for-queen-elizabeth-ii/

【翻訳してみました→】1953年にウェストミンスター寺院で行われた戴冠式では晩餐会が開かれ、丹精込めて作られたメニューと、その後長く愛されることになるメインディッシュが用意されました。Agence France-Presseによれば、コロネーションチキンは「イギリス料理の古典」であり、女王と食事をする際のエチケットを守らなくても、一般庶民が楽しめる料理であるとのこと。

何週間もかけて考案されたというこの料理。基本のレシピは
・ブーケガルニでpoachした鶏肉
・ソースは玉ねぎ、カレー、トマト、赤ワイン、レモン汁、
 後からマヨネーズ、生クリーム、アプリコットピューレを加える
という感じ。

poachとはポーチドエッグのポーチなので「茹でる」の意味ですが、boilが「ぐつぐつ茹でる」のに対し、低温(ごく弱火)で茹でることを指します。

古典的な愛され料理だけあって、今では家庭料理でもスーパーやコンビニでもすっかり定番。そのままおかずとして食べてもよいですが、食パンを使ったサンドイッチにするのが人気です。

コロネーションチキン・サンドウィッチのレシピ


祝賀の席では当然美しく盛り付けられた思いますが、基本は「カレーマヨ風味のチキン」。そう聞いたら、日本人なら容易に「おいしそう!」とイメージできるし、容易にマネできそうな気もしませんか?

というわけで、作ってみました。


ドライアプリコットより入手しやすいドライマンゴーを使っています。

材料 
鶏もも肉:1枚
玉ねぎ:1/2個
ドライマンゴー:2〜3枚
オリーブオイル:大さじ2
赤ワイン:80〜100ml
ローリエ:1枚
カレー粉(S&Bなど一般的なものでOK):大さじ1
トマトペースト:大さじ1
レモンのしぼり汁:少々(お好みで)
マヨネーズ:味見しつつたっぷり!
砂糖・塩・胡椒:適量

食パン:人数分
ベビーリーフ:適量
つけ合わせのじゃがいも:適宜


※もも肉2〜3枚で多めに作っても◎調味料は適宜増やして。
冷製なので冷蔵庫に入れておけばOKです。
ソースを多めに作って冷蔵庫に入れておくのもありです。
チキンナゲットとかにつけてもおいしいソースですよ〜!

作り方
〈1〉鍋に湯をわかし、もも肉を茹でる。中まで火が通ったら湯から上げ、粗熱が取れてから手で食べやすい大きさにしておく。
※鶏の出汁が出た茹で汁はスープなどにどうぞ!

〈2〉ソースを用意する。玉ねぎは細かいみじん切り、ドライマンゴーはやや大きめのみじん切りにする。

〈3〉フライパンにオリーブオイルを熱して玉ねぎを入れ、透き通るまで炒める。赤ワインとローリエを入れ、アルコールを飛ばしたら、カレー粉、トマトペースト、ドライマンゴーも加えてしっかり混ぜる。

〈4〉火を止め、先ほどのもも肉、マヨネーズ、レモン汁を加え、さらに混ぜ合わせてから、調味料で適宜、味をととのえる。しばらく置いて冷まし、味をなじませる。
※サンドイッチにするのでやや濃い目の味付けがおすすめです。

〈5〉食パンの上にコロネーションチキンをたっぷりのせ、お好みでベビーリーフも並べる。もう1枚の食パンでサンドしたら完成。

つけ合わせはポテトがおすすめです。写真のこちらは新じゃがを皮ごとオーブンで焼いたものです。

レシピを簡単に↓

・ボウルに適度な大きさにカットしたじゃがいも(皮付き)とオリーブオイル+塩+ローズマリーを入れてしっかり和える。

・天板にオーブンシートを敷き、じゃがいも同士が重ならないように並べて、210度以上で焼き色が付くまで焼く。
※早く仕上げたい場合は下茹でをしてからオーブンで仕上げます。

ポテトは少し時間がかかるのでサンドイッチに取りかかる前にオーブンに入れておくとよいですね。
お手軽にポテトチップスを添えるというのもありです!

カレーマヨ風味のチキン。
ドライマンゴーの甘味もいい仕事をしています。

70年もの長きにわたってイギリス君主であり続けたエリザベス2世の偉業を思い起こしながら、おいしく味わってみてください。





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