【今朝の1曲】 3月11日(土)〜3月17日(金)

3月11日(土)

ハワイアン・ミュージックが全然いいと思えない。

フラを始めたばかりの頃、本気でそう悩んでいた。

それを吹き飛ばしてくれたのがライ・クーダー。彼はハワイでギャビーという宝石を見つけ、アルバムを作った。そのひとつが名盤「Chicken Skin Music」。このアルバムに出会ったとき、かっこいいハワイアンがあったことに、心からほっとした。

ライ・クーダーは恩人です。中身もだけどジャケットも好き。

3月12日(日)

Cody Pueo Pataさんって明るいですよね(お会いしたことはないけど)。

声からも、表情からも、太陽みたいな明るさと温かさを感じます。Mauiで生まれて、Haleakalāのそばに住んでいると知り納得。Haleakalāはハワイ語で「太陽の家」という意味で、Hinaの息子Mauiが太陽をつかまえたといわれる山。

Mauiの申し子みたいなCodyさんが歌うMauiソングをぜひ聞いてほしい。

3月13日(月)

けさはKeali'i Reichelが自宅で開いた内輪のコンサートで披露したMaunaleoを。Keali'i自身も歌いながら踊っている。

Maunaleoは、Keali'iがお母さんをおもって作った歌。
ゲストの中にお母さんがいて、He aloha nō 'o Maunaleo ( 最愛のMaunaleo )というフレーズの時に「お母さんのことだよ」とささやくんだけど、お母さん嬉しいだろうなあ。

この歌の3番のはじまりは、Eia ku'u lei aloha(これは私の大切な愛のレイ) 。お母さんの名前 Leiさんとleiをもちろんかけているんだよね。

お母さんに何度も視線を送りながら、お母さんへの思いを込めて作った歌を贈る息子。愛！

3月14日(火)

Au'a ʻiaはカヒコの伝統ナンバーで、こんな歌詞から始まる。

'Au'a 'ia e kama, e kōna moku
Kamaは手放すことを拒んだ、彼の土地ゆえに

'O kōna moku e kama, e 'au'a 'ia
Kamaによって彼の島は、ああ、しっかり握られる

Kamaは17世紀のマウイの王の名前だが、childという意味もある。

この動画は、Maunakeaのさらなる開発への反対運動を映したもの。ハワイの人たちが「自分達の土地はもう渡さない」という意思を、Au'a ʻiaを踊ることで示している。ステージにいるkumuのひとりはKeali'i Reichel。
なんて美しく気高い「NO！」の示し方だろう。

ハワイやフラの素晴らしさを遠くから垣間見ているにすぎない私は、とにかくha'aであろう。

3月15日(水)

もしも私がデビュー前のJosh Tatofiの知り合いだったら。「ぜったい歌手になったほうがいい！」ってしつこく言い続けたと思う。とにかく歌がうまい。Joshが歌っていれば、曲はもはや何でもいいくらい、うまい。

そんな極上の歌声を、そのへんのショッピングモールで買い物ついでに聴けてしまうのがハワイ。すごいミュージシャンだったと後から知って「もったいないことしたー！」と後悔しないよう、ハワイに行く前にいろんな人の音に日本で出会っておこう。

3月16日(木)

Kaua'i島と、私のふるさと隠岐の島は、よく似ている。

美しい自然は溢れるほどあるけれど、進学先や就職先は見つけるのに苦労するくらい無い。だから、若者のおおくは高校を卒業したら島を出る。

2022年のMerrie Monarch。'AuanaもKahikoも1位は、Kaua'i島のhālauだった。あどけなさが残る顔立ちをしたダンサー達のなかには、近い将来Kaua'iを出る子もいるだろう。島の外には楽しいこともあるけど、つらいこともある。
そんなときは、Merrie Monarchという大舞台に立ち、Kaua'iを称えるmeleを踊り、師や仲間と優勝をつかんだ経験が、彼女たちを支えてくれるだろうと思う。

島のカラー紫のドレス。島の花モキハナとマイレを絡めたレイ。自信と誇りに満ちた笑顔。どれもが尊くて、島育ちのおばちゃんは泣きながら見てたよ。

3月17日(金)

昨日の続き。大会を終えて、彼女たちがKaua'i島に帰ってきた時の動画を見つけました。

レイをたずさえて出迎える人々。モキハナレイを身に着けてオリを唱えるメンバー。生徒を前に行かせ、自分は一番後ろで見守るクム。
動画のなかの全員がalohaを実践している。そのalohaが伝わって、見ている私もあたたかい気持ちになる。ありがとう！おめでとう！

今週もおつかれさまでした。

また来週！