【韓国メディア意訳】ビートメーカーシリーズ/ビートメーカー PENTAGON フイ

ここに創作欲を燃やすアイドルがいる。彼らに会うためには、ダンス練習室とボーカルトレーニング室に通い、薄暗い小部屋のような作業室に行かなければならない。コンピュータとキーボード、小さな楽器で満たされた狭い空間で、彼らはビートを組んで、メロディーを乗せ、歌詞を書く。そして苦悩する。大衆が願う音楽は何なのかと。曲を書くアイドルたちに会った。PENTAGONのフイ、(G)I-DLEのソヨン、Stray Kidsのバンチャンだ。

「曲の依頼が入ってくると、そのミュージシャンの写真をたくさん見る。アルバムのジャケットとか、雑誌のグラビアとか。画像を見ながら、その人に最もよく似合うテーマを整理していくタイプ」

ワールドツアーが終わったばかりだけど。
アメリカ合衆国のツアーに行きました。もうすぐヨーロッパとアジアツアーもあるし、ワールドツアーの合間にアルバムの準備もしています。新しいアルバムでは、新たな試みもしたいし、他のコンセプトの音楽もやってみたいですね。あれこれ構想中です。

フイは創作にインスピレーションを得るためにどのような努力をしている?
最近は、散歩をしながらたくさん考えました。ツアーをしながらユニークな環境で新しい経験をたくさんすることができました。撮った写真や絵、看板をたくさん見ましたよ。

フイが追求する音楽観が知りたいんだけど。
以前はキャラクターへ接近したりして、現実にいなくてもおもしろく興味深いテーマが思い浮かんだら、音楽にしてみたりしました。ところが最近は独創的で新しい歌詞を書くには、「僕の真正性」を入れるのが筋ではないか、「ストーリー」が必要ではないかと思って考えたんです。そうすると確かに違う表現が出てくるみたいです。

例えばどんなもの?
曲の中に込められたドラマとか、ストーリーが大事だと思います。たとえば、誰かが曲を依頼したら、彼に似合いそうなストーリーやドラマを描くという具合に。そのように描きながら、様々な試みをすること。それがいいですね。

その作業をした代表的な成果物はある?
一番最近作業していた曲。<PRODUCE X101>に使われた「少年美」。依頼を受けてから「幼いけどセクシーになれる」にポイントを置いて悩みながら作りました。純粋だけどセクシーなイメージの少年に合わせてストーリーを作って行きました。幸いなことに、彼らにとてもよく似合っていましたね。この歌を作ってもう一度自分の作業方法に確信を持てましたし。

「つながり」がもれなくフイの曲作業の基本になる?
大事です。本当に。だから曲の依頼が入ってくると、そのミュージシャンの写真をたくさん見ます。アルバムのジャケットとか、雑誌のグラビアとか。画像を見ながら、その人に最もよく似合うテーマを整理していくタイプですね。

難しいね。
実際に歌を作るのは難しくないことです。周りで助けてくれる人が多いですから。その方たちと一緒に歌を作るというのは、難しいというより、むしろ楽しくてありがたい時間です。ただ、テーマを決め、ストーリーを構成するのはちょっと難しい作業ですね。

フイには意地に近い作業スタイル、仕事のプロセスがある?
タイトルを本当に大切に思っています。特別なタイトルを絞りださなくてはならないけど、悩む時間が長くなるというより、ほとんどのタイトルを比喩的に見つけるスタイルだから簡単ではないみたいです。今ではそれほどでもないけど、以前は本当に執着に近いくらいでした。タイトルを決めてから曲作業に入る具合で、タイトルを決められなければ曲作業を開始することができなかったので。だからとても重要だったんです。タイトルがまさに曲を作るスタート地点なので。

大衆音楽をする。大衆的な音楽となんだろう?
最近、このテーマで先輩たちと話をする機会がありました。「大衆的な音楽をしたいのですが、大衆が何であるかよく分からないです」と尋ねたのですが、そのとき先輩から「大衆的なのは本当に見当がつかない領域」という言葉をもらいました。どんな曲でもどのように愛されるようになるのかは誰も知らないのですから。だから作業するときは、さまざまな試みをしてみるのが、最終的に多くを学ぶことができる方法だと。僕はアーティストとしてのアイデンティティーが重要だと思っていますが、そのアイデンティティーは、最終的に自信を持つことで出てくるだろうというアドバイスもくれました。「自信を持って自分の音楽をしてみろ」と。

「安定したフェンスを抜け出すということ、脱却して新たに生まれ変わるということは、当然難しくて大変なこと」

フイの音楽における共通点を探してみたら?
「愛」、その中でも「美しさ」に関する歌がほとんどないですね。なぜそうなのか分からないですが。僕の性向でもあるかもしれないし、愛に関する歌を書くにはまだよくわからないからかもしれないし。僕が書いた曲のほとんどはちょっと暗いです。これからは別れとか、また再び始まる恋とか、「愛」をテーマにした曲を書いてみたいですね。

フイにとって音楽はまだ楽しくておもしろい?それともやればやるほど難しい?
僕は一人で歌うために作った曲が本当に多いです。その歌は僕の本当の話ですし、僕が歌いたい歌だから、本当に1日で作ります。そんな歌を作るときはおもしろいし、楽しいです。その反対に、目的がある曲や、結果を出さなくてはならない曲を作業するときは、本当に苦しいです。その過程をあえて「苦痛」という言葉を使って表現したくなるくらい。アルバムの準備中の曲の作業期間は、ほぼ2ヶ月くらいです。その2ヶ月間は本当に辛い時間です。たくさん悩んで解釈して、新しいものを作り出す時間ですね。

なぜそんなに苦しいんだろう?
創作って、一瞬の間に既存の枠組みを破る行為であり、また作り出す行為であり、そしてそのプロセスを通して再び成長する時間ではないかと思います。安定したフェンスを抜け出すということ、脱却して新たに生まれ変わるということは、当然難しくて大変なことです。

そうやって作り出した音楽を通じて、どのような影響力を伝えたい?
僕は音楽的にアイドルになるのが夢でした。でも、僕の限界値が目に見えすぎています。足りないことが多いんです。だから学びたいことも、準備しなければならないことも多い。一生懸命やるしかないですよね。音楽的には誰かのロールモデルがなれれば、いくつかの影響力を伝えることができるのではないかなと思っています。まだ僕は何らかの影響力を伝えることはできないと思います。

では、PENTAGONの音楽を通して伝えたいメッセージや影響力があるとしたら?
アルバムを作るたびに多くのことを考えますが、1番目は良い曲なのかどうか、2番目は、曲の中にどれほど多くのストーリーが含まれているのかということです。3番目はどのような状況で聞く音楽なのかを考えます。PENTAGONの強みは、曲を書くメンバーが多いということですね。だから、さまざまなスタイルの音楽がアルバムの中に存在することができますが、どのような状況であれ、どのような理由であれ、僕たちの音楽が暖かい力で、励ますことができたらいいですね。

元記事→ https://www.smlounge.co.kr/arena/article/43164

韓日意訳 @ptg1010_kao

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