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辻直人は圧倒的ヒーロー

この記事は 川崎ブレイブサンダース アドベントカレンダー 2020 の -2日目として寄稿するものです。

昨日の投稿は あやこさん による「開会宣言前夜 そして走り切った!」でした。声を上げてくれて,本当に嬉しかったです。ありがとうございました。そして主催おつかれさまでした。

今年のアドベントカレンダーでは最後の記事になりますが,まとめ的な内容ではなく選手について思いを綴ります。

思い返してみると,息子が小学校でもらってきた招待券で初めてまともにバスケを見に行ったのが 2014 - 15 シーズン。それなりに真剣に応援し始めたのが 2015 - 16 シーズンの後半。2016 年に Bリーグが始まり,いつの間にか 5シーズン。それなりに長く川崎ブレイブサンダースを追いかけてきました。

2020年12月19日・20日のホーム 京都ハンナリーズ戦に連敗した夜,色々と思い返しながらこんなつぶやきをしたところ,予想外に多くの反応があり,驚きました。

すべての選手に愛着がありますが,その中でも私は辻直人が大好きです。どういうところを好きだと感じるかを印象的な試合の記憶をたどりながら伝えていければなと思います。

上のつぶやきにも書いたとおり,最初に強く記憶に残っているのは NBL 2015 - 16 シーズンのプレーオフファイナル,シーホース三河との第3戦。
初戦に衝撃的な逆転負けを喫すると,第2戦はいいところなく連敗。
そして迎えた第3戦は僅かなリードを奪って試合を折り返すものの,これまでの流れから三河は後半にペースを上げてくる。しかしニックと辻が得点を止めずにリードを広げ勝利。辻は 30 得点の活躍でチームを窮地から救い,第4戦へと望みをつなぎ,結果的にはそこから尻上がりにチームは調子を上げ,優勝を遂げるのでした。


次に印象に残っているのは前述のプレーオフが行われた後のシーズンオフ,直後に迫ったリオデジャネイロ・オリンピック出場を賭けた最終予選での第2戦。初戦でラトビアに大敗を喫し,この日の対戦相手 チェコに勝ってもよほどのことがない限り予選敗退となる日本。
前半から点差を付けられてもはや絶望的な状況の中,気を吐いたのが辻直人。20分と少ない出場時間ながらチームハイの18得点。どんなに細くとも勝利への道筋がある限り諦めない,そんな姿勢の見えた試合でした。


2018年,ジャカルタでのアジア大会。あまり思い出したくない記憶ですが,8人となってしまった日本B代表を牽引したのは最年長の辻直人だったことは誰の目にも明らかでした。

NBL と bjリーグ が統合して Bリーグが誕生した最大の目的は,2020年(に開催予定だった)東京オリンピック での開催国枠を獲得することでした。その条件の一つに 2019 年 FIBA ワールドカップ への出場権獲得がありました。
1次予選が始まってみると,早速2連敗。2次予選に進むには,当面のライバルと目されていた台湾とのホーム戦に勝利することは絶対でした。
前半にリードを奪った日本は3Q,台湾の猛攻を防ぎきれずタイスコアに。終盤は点の取り合いになりました。台湾のスコアが伸びれば辻が決める。最後まで繰り返し,1点差で破れました。残り2秒 4点のビハインドで決めた辻のスリーポイントシュートはいまだに脳裏に焼き付いています。
その後の日本代表の活躍は説明するまでもないですね。あの活躍はこの試合での辻直人の諦めない姿勢が影響しているはずです。


我ながら長いと感じてきました(笑)
最後に,皆さま記憶に新しい 2020 年 天皇杯について書いて締めます。

大会前にチームの主軸 篠山・カルファ二を欠き,大会中に藤井・鎌田を失った川崎ブレイブサンダース。普段とは違う PG のポジションでチームを牽引し続け,最後にはへろへろになり,得意のフリースローを2本とも外して力尽きた辻直人もまた私の記憶に強く残っています。充分戦った。もう休んでいいよって思いました。


とりとめもなく辻直人の記憶を紐解いてきましたが,負け試合がけっこうありましたね。いいときばかりではなく,苦しいときに救ってくれる姿に惹かれているのかもしれません。

逆境の中でも一筋の光を掴み取るように戦い続けるのが辻直人。調子に乗ってみたりおちゃらけてみたりするのも辻直人。狙いすぎたパスでターンオーバーを犯しチームに迷惑をかけるのも辻直人。でも最後にはやってくれる男,辻直人。

今シーズン後半戦,オールスター,期待しています。
そろそろ主役になっていい頃でしょ。


最後に,今年のアドベントカレンダーを引き継いでくれたあやこさん,本当にありがとうございました。あやこさんが声を上げてくれなかったら,恐らくそのままフェードアウトして,私自身も後悔していたのだと思います。
来年はどうなるかわかりませんが,多くの人に求められる企画であってほしいなと思っています。
参加してくれた方,読んでくれた方,応援してくれた方に盛大な感謝を述べて記事を終わりにします。どうもありがとうございました。
2021年が辻直人,川崎ブレイブサンダース,そしてブレサンファミリーにとって良き1年になりますように。

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