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せとうち旅日記 #5 直島編
#4 呉・広島編からの続き。
10日目 11/11(金)
☀️ やっぱり晴れ、海が近いのでずっとまぶしい
朝
宇野の宿を出て朝兼昼を食べにハンバーガー屋へ行く。
ここのゲストハウスは完全無人チェックイン・アウトできて、入るから出るまで誰にも出くわさなかった。
昼
12時過ぎ発のフェリー乗って、この後合流する友人たちより一足先に宇野港→直島宮浦港。
観光案内所のお兄さんとしゃべる。
東京から10年ほど前に移住してきた方らしい。
友人たちが来る次の船が着くまでの間、宮浦港周辺を散策する。
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瀬戸芸期間とか何か展示している時期以外は閉まってるらしく、中には入れなかったけど外から見るだけでもなかなか。偶然通りかかった島の方がいろいろ案内してくれる。
ライター、解像度の話をする。
三菱重工の鉄の不純物のかたまりの話を聞く。
港の方向へ戻る途中、手押し車のおばあちゃんに「こんにちは〜ええな〜お姉ちゃん若くて〜!」と声をかけられる。おもろい。
さきほど説明してくれたお姉さんとまた出くわす。
直島の道は入り組んでいるんだけど、それはかつて海から外敵が来た時に自分達の身を守れるようにする工夫だったらしい。あえて迷路の道。
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日向ぼっこしている
昼過ぎ、友人たちと合流する。
本村地域の家プロジェクトを見る。どれも良かった。菅田さんという人の碁会所が特に気に入った。
人と感想をあーだこーだいいながら眺められるのはかなりよい。
11日目 11/12(土)
☀️ 日差しがまぶしくて最終日を目前にとうとうキャップを買う
朝
8時頃起床
チャイティーラテ、まんまるパンを食べる。
バスで李禹煥美術館へ行く。
かなり好み。
昼
宮浦港で昼食。
カフェ兼雑貨屋でみんなが食後のアイスコーヒーを買う中ひとりキャップを買う。
バスで地中美術館に行く。直島はバスが便利。
地中美術館、吸い取られる。
夜
定食屋でチヌの煮魚を食べる。
宿に戻ってシャワーを浴びた後、髪を乾かしつつ友人のひとりと結婚とか子どもとか将来とかについて延々しゃべる。
寝る。
12日目 11/13(日)
🌧→🌥 雨、久しぶりの雨!瀬戸内にも雨は降るらしい
朝
7時前に起床
起きがけ、友達の腕にスズメバチ止まる夢を見てが寝言で「たすけて〜」と言って目が覚める。
チャイティーラテ、クロワッサンをたべる。
バスに乗ってベネッセミュージアムへ行く。
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バスで宮浦港へ戻る。
さらにフェリーで宇野港へ戻る。
昼
カツオの山かけ丼を食べる。
宇野駅→岡山駅へ戻る。
みんなと解散。
***
みんなといる間、どこに行ったとか何をたべたとか、最低限の記録はしておこうとは思っていたけど、ひとり旅の間に感じていたような、身に起こった・感じたすべてをとどめておかねばというような強迫観念はすっと引いて、ただその場にいてただ起こったことをそのまま受け入れる、という心持ちだった。
5,6人で回っていると、わわ〜っと会話が起こったり巡り疲れてすんとみんな静かにバスに揺られたり、そこにいて感じるだけでなんというか、成立していて、余計なことを考えなくて済んで、自分ひとりの頭の中で思考が無限に湧き出るということはなくなっていた。
それは何かを見て起きた感想とか昔話とかを思いついたら思いついただけお互いぽんぽんしゃべっていられるからというのもきっとあると思うけど、わらわらっとした人数で一緒にいることはやっぱり私の性に合うんだろうなという気がする。
夕方〜夜
解散してから自分のバスまで時間があるので思い立ってバスで近くのスーパー銭湯へ行く。
夕方見るものがなくなって夜行バスまで時間がある時の正解の時間のつぶし方。
今日はおかやまマラソンだったらしくて、それ帰りの人がたくさんいた。
寝湯、30分くらいいたら肩首がめちゃめちゃほぐれた。マッサージとか整体もいいけど、寝湯が一番コスパいいかも。お風呂上がりに鏡を見たら首筋がひとまわり細くなってるように見えてうれしい。
体がほかほかしていらない空気をたくさん吐き出せた。五感がひらけた感じがする。
旅のあいだ、思えばずっと五感を自分の最前面に引き出し続けていて麻痺していたようなものかもしれない。リセットされた。
バスで駅に戻る。
バスを待つ間、微妙に小雨でめがねが濡れるのがわずらわしいので外してぼやけた視界で国道をながめる。どうせ終点岡山駅のバスしか来ないバス停なので、めがねを外したままバスに乗る。五感(というか視覚)をオフしたいという本能かもしれない。
岡山駅に着く。
消化に良さそうな軽い食事……と念じて、だし茶漬けえんに入る。
かみしめるようにゆっくり食べる。
銭湯で体の外側からぽかぽかになって、お茶漬けで内側からもあたたかみを感じる。
***
バス、待ち時間も乗ってる時間も長いけど、帰る前に一人きりに戻れて旅ハイをクールダウンする時間が撮れてよかったかも。
これで旅がおわる。
白いスーツケースにところどころ掠ったような汚れが付いてて、あ〜よく旅したなぁと思った。
文庫本は3冊持ってきてたけど、すごく暇になることはなくって、たいていは歩き回るか、歩きつかれて宿でぼーーっとしてるか、忘れる前に日記を書くぞ〜とぽちぽちやってるかのどれかで、なんにもない暇な時間は結局ほとんどなかった。
焦って駆け抜けるような旅ではぜんぜんなかったけど、まいにち書ききれないくらい次々新しいことが起こっていたし、文字どおり充実していたんだな。
旅のあいだ、三食食事に運動睡眠ととても規則正しい生活を送っていたので、だいぶ体力が戻ったような気がする。
東京に戻っても、このままこのペースを保てるようにしたい。ただし無理はしすぎず。
ひとまず、明日家に戻ったら「何もしない」をやろうと思う。
旅日記、だいぶ濃淡があって後でここは追記したいというところも残っているんだけど、ひとまず、ひと通りは書き切った、というか書き散らしたなという感慨。ひと段落。
直島編、おしまい。
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