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その1) サンテグジュペリ「人間の土地」を読む  192/360


書評は最後まできちんと読み上げてからしか書いてはいけないのか

バタコにとって、文章を書くことは

自分の中にある「べき」「ねばならない」思考に気づくプロセス

という大切な位置づけがあり
その意味で、「セラピー」みたいな部分があるよなと感じながら書いています。


いま、(図書館で借りてきた)この本を読んでます。邦題「人間の土地」

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「星の王子さま」で有名なサン・テグジュペリが書いた半自伝的エッセーで、中身は若い頃、郵便飛行士として活躍した「空の生活」や
サハラ砂漠に不時着して、みんなに死んだと思われつつ、
歩いて生還したときのハナシなど。

それらが直接「星の王子さま」の着想につながっているのだそうです。

そしてなんかウィキ掘りしてたら、サン・テグジュペリの妻 (だけど奥さんは南米、彼は戦争でヨーロッパと別居したまま彼の飛行機が撃墜され亡くなった) が「星の王子さま」に登場する「バラの花」のモデルだったことや
「人間の土地」が宮崎駿監督の愛読書であることなどを初めて知りました。

読むことにしたきっかけはyuukeeさんがオススメしてたから。衝動的に。(文中に「人間の土地」邦訳や英語版も含めたアマゾンリンクあります)


で、以前のバタコだったらですよ
「そもそも、読書感想・書評っつ~もんはダナ・・」
みたいな裁判官みたいな人が (脳内に) 登場して
●●でなければならない、
●●なんてとんでもない、って感じになってたんですけど


読み始めたばかりだし読み終わる見込みもない本の感想を書くこと

この本読んでて、いままだ5ページも読んでないのに
いきなり!気づきが多過ぎる!!   
                 ←この気づきについては次回書きます

・・一方で、あまりに
「たった数ページ読んだ自分のテンションの高さ」と、
「なんかもしかしてかなりの高確率で最後まで読み終えられなさそう」な感じが強いのとで、

とりあえず5ページしか読んでない時点での感想を書いておく気になりました。(そんな書評アリなんか?)


なんで読み終えられなさそうにないのか?

どなたの文章だったのか失念してしまったのですが
バタコに近いアラフォーアラフィフの女性の書いたnote記事で

「若い頃はあんなに本が好きだったのになんか最近、読めない。集中できない。」
「と、思っていたら女流作家の●●さんが、同じように、最近読めないとこぼしてる文章に出会って、自分だけじゃなかったんだと思った」

というのがありまして、

正にバタコもそれ、感じてます。
kindleにも未読がどんどんたまってる状況・・


語彙数が少なくてもやっていける、フランス語

高校時代に片思いしてた人が絶賛していた本を、
大学時代に仏語で読んでみたことがあって、
               ←大学で第2言語はフランス語だった
そのせいもあって
「フランス語の簡単な本なら何とか読めるかも」という謎の期待感が
ぬぐえてないんです。         ↓↓ これね ↓↓


フランス語ネイティブじゃなく
ハンガリー人である作者アゴタ・クリストフが、
双子のコドモに語らせてるという設定のフランス語、なので、
ホントーに文章がめちゃくちゃ簡単なんです。
書いてる内容はド・えぐいけど、文章はThis is a penレベルよ本当に。
(いまだに和訳を読んだことないので日本語ではどんな感じなのか知らんねんけど)


で、フランス語学習者の世界ではかなり有名なのかなっと思いますけど、
フランス語ってボキャブラリー少ないんです。
(と言い切る資格が自分にあるのかわからないけど)
英語って元はイギリスの「地元民が話す、いち・地方言語」だったのが
歴史の流れの中でいつの間にか世界共用語になったってだけで

そうなる過程で今の英語ってものすごく多様な文化から吸収された語彙で
膨れ上がって収拾のつかない語彙数になってるらしいです。


にくらべて、フランス語は、L'Academie Francaiseっていう場所で
「美しきフランス語を守るための言語ケーサツ」
みたいな活動してて、
ヘンな外来語が混じるのを止めようとしてるらしくって

          ←学生時代=20年くらい前の古い情報だから
          今はもう違うのかもしれない

フランス語は
「一通りざっと新聞読めるようになるまでに必要とされる単語数」が
英語に比べても日本語に比べてもめちゃくちゃ少ないんです。

ちょいと勉強したらすぐに使いものになる言葉なんですよね (多分)


簡潔さが身上の「人間の土地」

そしてさらに作者のサン・テグジュペリさん自体が
「ワンフレーズ政治」というか「ハードボイルド映画風」ていうか        

多くを語らない渋いオトコ
っぽい雰囲気がビシバシ伝わってくるのです。
もっと言えば「短い文章と少ない語彙に万感の思いを込めるタイプ」で、
それが「フランス語という言語の特異性」なのか、サン・テグジュペリさんの特徴なのか (多分、両方あるような気がする) ・・

だから英訳も簡潔。
そんな簡潔な英訳を読んでいると、
「あ¨ぁ~もどかしい、元のフランス語はなんて書いてあったんやろう!?!?」

って気になって気になってしょうがなくなっちゃうんです。

コレが日本語だったらもうザザざっと斜め読みしてるんだろうけどね。
英語だからトロトロしか読めない。
(フランス語だったら多分トロトロどころか全然読めないと思う。
なのにそれでも原文チラ見したい。
yuukeeさんみたいに手元にフランス語版を置いておくのがよろしいんでしょうね)


で、今日は前置きだけになってしまいましたが、
次回は5ページしか読んでないくせにどう感じたか、を書きます。





開始3分で引き込まれる、読みはじめ5ページ以内で「キター」なオススメ本や映画ドラマってありますか?




最後まで読んでいただいてありがとうございます!