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簪と笄(こうがい)

簪の一種に笄(こうがい)という髪飾りが存在する。


この笄には刀装具として使用されていたタイプと、髪飾りとして使用されていたタイプがあり、それぞれ見た目や用途が異なっていた。


刀装具の笄は金属製であり、頭頂部が耳かき状になっているため、江戸時代に髷(まげ)を結っていた人々は、頭皮がかゆい時、笄で搔いていたこともある。


現在、刀装具の笄は現代的な簪を多く取り扱う『wargo』さんにて、簪として購入することが出来るのだ。


要するに刀装具の笄は現代では簪として使われているため、何とも興味深い。


一方、髪飾りの笄は、金属製の他に木製や象牙、鼈甲(べっこう)、鶴など動物の骨などで作られたものもある。


江戸時代頃では『笄髷(こうがいまげ)』などの日本髪を結う際に使われたことも多く、簪と同様にお洒落用のヘアアクセの役割も果たしていた。


ただ現代では、笄を使った髪型を結われることがかなり少ないため、笄の知名度は低い。


でも髪飾りの笄は、美しい装飾が施されている作品も多く、現代であっても、まとめ髪に挿すことで、ヘアアクセとしても充分に使えるだろう。


髪飾りの笄は杵(きね)の形をしているものもあり、髪に挿した時に外側からお洒落に見えるように、両端が装飾で彩られているものが一般的。

ちなみに笄は『中挿し(なかざし:もしくは中差しとも表記する)』とも呼ばれており、現代だとオークションサイトやフリマアプリ、骨董市などで入手することが可能。


私もいくつか髪飾りの笄を持っているが、飾り櫛と揃っている、要するに櫛とセットになって販売されているものもある。


笄は確かに現代ではものすごく知名度が低いけれど、優美だったり豪奢な装飾の品々が何気に多いため、興味が湧いたらまずはネットで検索して画像を見てほしい。


すると笄の魅力が理解できるだろう。


笄も簪の一種であるため、簪を使うことに慣れているのであれば、簪でアップスタイルにした髪に横から挿して笄を飾ることが出来る!


簪好きな方々は笄も魅力的に見える場合もあるし、そこまで入手は難しくない。


オークションサイトやフリマアプリで笄を検索すると、かなりお手頃価格で販売されているものもあるのだ!


笄も簪同様、眺めて楽しむことをしてもOKなので、簪の一種として、笄をコレクションするのも楽しいもの。


基本的にアンティークの笄だと、入手は簡単だけれど、探せばアンティーク笄でも、状態も良い綺麗な作品があるため安心してほしい。


簪だけではなく、笄もその魅力に圧倒されやすいし、収集していくと結構ハマる!


ヘアアレンジするときも、笄が良いアクセントになる場合も多いので、笄にも着目しよう!


日本の伝統的な装飾品はやっぱり奥深いし魅力たっぷりなので、笄の存在もこれからは楽しんでいくことを全力でおすすめしていく。

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