今日のアウトテイク#79「リモートワークで「知の再結合」 ほか」【メンバーシップ特典】(2024-02-05)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」

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執着することなく、事に従って。


#今日のBGM

#今日のコトバ

“悪とは、システムを無批判に受け入れることである。”
(ハンナ・アーレント)

#その場の勢いで

このところ、毎日、ブログ記事を書くのが続いている、と言ったら、「また、長っいの書いてるんとちゃうの」と言われた。図星。

アウトテイクをはじめた当初は、(毎回、冒頭に書いてるように)、「ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き」を、ただ羅列するだけというコンセプトだったのだが、時々、調子に乗って長文で書いてしまうネタもあったりして、全体的に「ダンペン感」は希薄になってきた。

書き出すと、書く前は思っても見なかったことがアタマに浮かんできて、それをどんどん書き込んでしまうからそうなる。これでも、公開前には結構推敲して少しは短くしてるのだが、というか、推敲しないのがポイントだったのに、心の何処かで「もっと良くしよう」という欲が働く。

かといって、気合い入れて書くことが悪いワケではないし、自分なりの意見や考察もちゃんと表明しておくことも必要なので、まあ、その場の勢いに任せることにしておこう。

なので、しばらくはこんな感じで参ります。

#行雲流水

空をゆく雲と川を流れる水のように、執着することなく物に応じ、事に従って行動すること。

これですわ。

#リモートワークで「知の再結合」

RTO(オフィスへ還れ)という言葉が象徴するように、パンデミック後のアメリカの労働市場では、リモートワークの機会が減りつつあると報じられているが、そういう風潮を嫌ったリモートワーカーがどんどん海外へ流出しているという話。いや、リモートだから国内にはいるのだけれども。

CNBCによると、「イギリス、カナダ、フランス、シンガポール、オーストラリアがアメリカ人労働者を雇用している上位国である」とのこと。この動きが、昨年は62%増加したらしい。62%!

興味深いのは、まずここで、

これらの労働者は通常25歳から34歳で 、リサーチ、セールス、ソフトウェア・エンジニアリング、コンテンツ制作などの職務に必要な需要の高いスキルを持っていることが多い 。

まさにミレニアル世代の有能な人材がその主役。これは、デジタルノマドビザを発給するいくつかの国が、STEAMに優れたミレニアル世代に絞って誘致合戦を繰り広げていることと表裏一体。つまり、思惑が一致している。

その思惑とは、内と外をつないで新しい価値を産む例の「知の再結合」だ。←これは何度でも言いたい。

デジタルノマドビザは、物理的に国境を超えてくることが前提だが(当たり前だが)、リモートワークならワーカーの居場所を問わず同じ効果が期待できる。文字通りリモート。

それに、ここが重要なところだが、ノマドビザでやって来るワーカーは、必ずしも滞在地に価値をもたらす仕事に関わっているわけではない。昨年のバリでも、むしろ他の国から受託した仕事をする場所としてそこが選ばれているに過ぎない、という印象が強かった。

だったら、ローカルのビジネスに、世界の各地からリモートワークで誘致するほうがはるかに地元のためになる。

で、記事はこう締めくくられる。

国境を越えた雇用や多様な労働文化や慣行の融合など 、コラボレーションが ますますグローバル化していることを示唆している。

アメリカで働くワーカーの企業に対する労働条件、労働環境の要求は、日増しに柔軟性の高いものになっている。その筆頭がリモートワーカー。満足いかなければ、満足できる条件を提示するところで仕事するまでだ。

ちなみに彼らは、サンフランシスコ、ニューヨーク、シカゴ、オースティン、マイアミといった アメリカの主要都市に住んでいることが多い 。

で、またちょっと考えた。日本にこうしたワーカーを受け入れる体制がどれほどできているのだろうか。

昨日、コンビニで働きながら学業に精を出す留学生のことを書いたが、

例えばニューヨークにいながらにしてリモートで日本企業(あるいは、日本のプロジェクト)で仕事をするリモートワーカーってどれほどいるのか気になる。

もうひとつ。逆はどうだろうか。つまり、日本にいながらにして、海外のリモート職(という言葉があるのかどうか知らないが)に就くワーカーがどれほどいるのだろう。

推測でしかないが、欧米に比べて日本の雇用制度や労働慣習は相当遅れているから、それを嫌うリモートワーカーが、チャンスさえあれば海外の仕事をすることは十分考えられるし、そうするのは当然だと思う。

これ、言い換えると雇用というより取引だ。持てる能力を高値で買ってくれて、かつ、働きやすい環境を保証する、そういうところと取引する。ビジネスマンなら当たり前のセンス。

会社に属することを望むワーカーにはイメージが湧かないかもしれない。しかし、自分の強みを活かして働きたい働き方で働く人は、結局、取引をして仕事をする機会を得ている。

日本にも確実にそういうワーカーは増える。思えば、リモートワーカーとは必ずしも「移動」する人のことだけに限らない。リモートワークの本当の価値は「場所」ではなくて「時間」だし。いずれにしても、「知の再結合」がその地のサステナビリティを左右するのは間違いない。

この記事は、このところデジタルノマドビザの話が盛り上がっているが、本来、どういう効果を求めているのかを考え、リモートワークの導入について視点を変える必要がある、と諭してくれたように思う。

ということで、今日はこのへんで。

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