見出し画像

自粛中で家に居る子供にイライラしてしまう人へ~親であることを手放す勇気を持ってほしい~

先日長女から聞いた。「何だか世の中の親子は大変なことになっているらしいよ。親が子供にイライラしちゃうことが多いみたい。」

という事は、その逆もありお互いもあり、想像すると本当に大変そうだ。

色々と理由はあるかもしれないが、もし子供にイライラしているなら、期間限定でも良いので親と子の区切りを無くしてみると良いのではないか。

親と子ではなく、人間と人間。思考も好みも生活パターンも価値観も全く違うただの人間同士。朝起きたい時間も違えば、食べたいものも違う。今やるべきだと考えることも当然全く違う。

まず考えて欲しい。家にいるからと言って、決まった時間に起き、家族と食事を摂り、勉強が遅れる危機感を持って勉強し、適度に身体も動かし、それを求める親に反抗せず、なんていうのは明らかに子供に期待しすぎだ。何でも期待をして裏切られるとイライラするのだから、初めから期待しないことだ。

今まで忙しい生活でコントロールされていたのなら尚更、お手本のような生活が自主的に出来るわけがない。

目が覚めた時間に起きて、置いてある簡単な食べ物を温めるか自分で用意して一人で食べて、見たいだけアニメやユーチューブを見て、ゲームをして、マンガも読み、眠くなったらいくらでも昼寝する。

そんな生活を何か月間くらいやらせればよい。そして、むしろそんな生活を一生続けるのはキツイと、本人が思うまでやれば良いのだ。もしもその生活を一生続けることができるなら、それも才能だ。

親として子供に食事を与える義務があるかもしれない。しかし極力手を抜かせてもらう。例えば1日2食くらい卵と納豆と味噌汁でも良いし、間でパンをかじってもらってもよい。子供が食べたいものが明確にあれば、自分で作ってもらうか、コンビニに行って自分で買って来ればよい。

その他の家事も、これを分担としてやりなさいと与えるのではなく、親があまり好きでない家事があれば、「これだけはちょっと前から苦手だったんだよね~、やってもらえるとホント嬉しい~」みたいなノリで相談するとか。お互いの得意不得意を話し合い決めるのも良いと思う。

結婚して子供を産んで、自分が選んできたこと自体に責任を持ち、見返りを求めなければ気持ちは楽になるのではないか。手や口を出したくなる親心は、支配欲と承認欲求の塊だ。いかに放っておくか、その方法を考える。自分の気持ちが解放される方法を考える。つまり自分が楽して、子供と利害関係が一致する方法を考える。

一つだけ楽せず親がするべきこと。目の前ばかり見ず、子供という一人の人間を大きく見る覚悟をすること。いかに子供の人生の邪魔をしないかにフォーカスする覚悟をすること。いざという時だけ助けるというスタンスでいること。少しか、大きな勇気が要るかもしれないが、得るものは大きい。

つまり親のプライドは捨てたほうが良い。自分の自信のなさを子供にぶつけることを止めて欲しい。数年前に私自身その覚悟を持った時から、見える世界が変わり、大きなものを得た。

どうせ、親たちが今まで見てきた世界や経験では通用しないことが、山ほどある世界にこれから変わっていくはずだし、すでに変わっている。

自分の子供がただ生きていれば良い。ただしあまりにも辛い思いはし過ぎない程度に。そう思ってほしい。

ちなみに長女は、先に書いた”そんな生活”みたいなものを2年間続け、この春通信高校を卒業した。そんな生活をしながら、アニメや漫画、ネットから様々な事を吸収し、自分と向き合い、自分に向いている道を見極めていた。どんなに勉強が出来ても、社交的でも、自分を持っていなければ絶対に出来ない、ちょっと変わった世界だ。そして先日審査に合格し、最年少デビューになるそうだ。長女から説明を受けた時、どこからどう見ても彼女にぴったりの仕事で、どれだけ自分自身を客観視出来ているのだろうと感心した。

忙しい学校生活から一旦解放されることで、ダラダラしているだけに見えても、子供たちが少しでも自分自身の何かが見える機会になったら良いと、私は願っている。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?