【詩】中也との出会い
自然の理にもとづいて
学んでいく
それは運命かもしれない
あらかじめそうなっていたのかもしれない
交差点を右に曲がることに
それは人の主観で
永遠ではないから
頼りない
何かを創造するのが好きだった
音楽をやったり
写真をしたり
創造する人がぼくだった
五十になってから
なぜ詩を書いているのか
それは好きだからに他ならない
大学生のとき(中退したが)
ゼミを申し込むのを忘れて
自動的に現代詩のゼミに入ることになった
そして
中原中也を担当させていただくことになった
そのときはなんとも思わず
講義は寝てばかりいた
それでも発表のとき
意外と深澤先生がほめてくれたのを思い出す
『中原中也詩集』を買い
論文をまとめた
その詩集は今でも手元にある
運命を感じずにはいられない
それはとても頼りないものだけれど
そう考えたほうが
ロマンティックでいい
中也の詩に巡り合えたのだから
今ぼくは詩を書いているのだから
中原中也は尊敬する詩人のひとりだ
いくつもの偶然が重なり
詩は凝結したのだ