手記〜元お笑い芸人の死刑囚〜

神様、仏様、いつお迎えがあるのですか？僕は真っ当に生きてきました。もう耐えられません。出る涙もありません。つらい。しんどい。ここから出してくれ。その先が死ぬでもいいから。目が覚めると生きていることに落ち込む。生きていてもなにも楽しいことがない。ネタを考えても披露する場所がない。健康と売れるかもって希望がないと意味がない。お笑いが大好きだ。こんなになってもそれだけは確かだ。お笑いが見たい。したい。関西のお笑い番組。僕は兵庫県に生まれて大阪でやってる番組が昼間っからいっぱい見れた。でも僕はそれがあんま好きじゃなかった。新喜劇は大好きだった。漫才番組も大好き。大阪のおもしろい人たちがおもしろいことをしようと集まって作ったもの一個一個はめちゃめちゃ好きだった。ただ好きじゃなかったのは大阪全員の、大阪全員の見たいものの平均値、大阪の全世代の見たいのものの平均値、そうなったときに生まれる大阪のバラエティ、それがイヤだった。イヤ。大阪の年末にやってる深夜〜早朝にかけてのお笑い番組、めちゃめちゃおもしろいのだが東京の芸人が出てきたときに明らかに客が笑わない。それを小学生の僕はおかしいと思った。東京の芸人だから笑わないのだと思っていたが、大阪でお笑いを少しだけやってわかった。「知らない」から笑わない。誰でも最初はそうだろうとあなたは言うだろう。実力不足。違うって。笑ってくれんかったんやもん。それは僕にしかわからない。上京して東京でもそれはあった。でもなんか、乗り越えられないことはないな、と思えた。大阪のときは無理やんもうだってこの人ら〜ってずっと泣きそうになっていた。悪循環っていうやつ。高ければ高い壁の方が登ったとき気持ちいいもんなことあるか！ミスチルこら！って感じ。ミスチル大好き。あの頃らへんのミスチル大好き。ミスチルここから出してくれへんかな。今のミスチルは優しいから。とっても優しいから鍵くわえて来てくれへんかなマジで。お願いします。アルバムもシングルも『奇跡の地球』以外は全部もってますんで8センチシングルも。「きせきのちきゅうは品切れです」って電話かかってきたんですお店から。「ほし」な！？地球って書いて「ほし」やから！って言って電話切ったのも若気の至りです。まさかそれで逮捕されるとは。時効とかないんですか？日本って。あんま知らないんですけどあれ中1の時なんですけど。30年前なんですけどしかもそれで死刑て。誰が訴えてんマジで。国が？刑事裁判やったでそういえば。マジでなんやねん。なんやねんマジで。