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鈑金塗装の見積りにはフィルタリングの役割がある事を意識しよう

鈑金塗装の概算見積りを作るという事は、金額や修理内容を伝えると同時に、
事前に自社サービスを誰にでも受けさせないようにする。
という役割があります。
これは鈑金塗装に限らずその他のサービスでも同じだと思いますが。

どういう事か?

見積りには、
この鈑金塗装というサービスを受けるには、このぐらいの金額が必要でこのぐらいの期間がかかりますよ。
という事が記載されています。

反対に言えば、サービスの金額が合わないなという人や、そんなに修理の期間を待てないよ。という人はサービスを受けなくていいですよ。という事になります。
お店側から「あなたにはこの修理代払えますか?」なんて不躾に聞くようなことがあっては角が立ちます。ですからお客さんは見積りをみて店側からのメッセージを読み取り自分に合うかどうかを理解する。という姿勢が求められます。

だってほとんどの人が自分の懐具合と商品の金額を比較して、そもそも買えるのか?買えるなら買うべきか買わないべきか?自分にとって価値があるのか?とか様々な事を勘案して買い物するじゃないですか。

当たり前と言えば当たり前の事なのですが、
中には「そんなにするんですか?〇万ぐらいでお願いします」や、「もっと安くなりませんか?年金で暮らしでそんなに修理代出せません」とか、「安く早く(明日には)きれいに」といった感じの凄い値切りとか要望を押し付けてくる人がいます。

いやいや、手持ちのお金が足りないだけじゃん。それを無理くりやってくれというのは無理があります。

そういった自分だけ良ければいいという考えや思いがある人の修理をしないためにも適正な見積りを提示するというのは有効な手段です。

例えば、外食をする際にこう考えませんか?
給料日前500円しかない!じゃ手頃でおなか一杯になる牛丼チェーンにしよう!とか
反対に、お金に余裕があるから高めの焼肉でも行こっかなー。
という具合です。
前者は給料日前で金欠だから高級焼き肉店はそもそも選択肢にありません。
また、牛丼という商品が手頃な値段で手に入るサービスだという事を知っています。
牛丼チェーンで1杯5000円するような商品が無い事を理解しているという事です。

後者はお金に余裕があるので牛丼チェーンも選べるし高級焼き肉も選べます。今回はお金に余裕があるから焼肉に行こうと思ったわけですよね。
最初からそれなりの金額がかかるサービスだと知っているわけです。

中にはお金に余裕があっても焼肉より牛丼が好きだから。という人も居るかもしれませんが(笑)

では鈑金塗装はどうでしょうか?
鈑金塗装のリアルとしては、手持ちが500円しか無いのになんとかして高級焼肉を食べたがる人が往々にしています。
うちは高級店ではないのですが、その金額で修理は無理だろ。というような事を平気で言うような人が少なからず居るという事です。

こういう感覚の人は鈑金塗装に限らず居ると思いますが、根本的に分不相応なサービスや物を無理して買おうとしているというのに気が付いていません。
例え自動車を買うにせよ家を買うにせよ手持ちのお金が間に合わない買い物はしない方が賢明です。ローンで買おうと思えば買えますが、何百万とか何千万もするような商品は維持管理にもそれなりのお金がかかるという事実を見落としているからです。
鈑金塗装も何百万もするような自動車を修理するサービスですから、それなりの金額がかかるというのを自動車を購入する時点で考えてその費用を余計に用意しておくぐらいの考えがないといけないんじゃないかなと思います。

また鈑金塗装を依頼するという事は、自分にできない事をプロの人間にお金を払いやってもらう事。自ら身銭を切ってプロを雇う事と同じというのも忘れてはいけません。


相場感のある人なら、バンパー擦った程度だから安めに修理してくれるA店に行こうと思うかもしれません。
大事にしている車だから値段は高めだけどいい仕事をしてくれるB店にしようと思うかもしれません。

ですが実際は、鈑金塗装の相場感のある素人さんなんてほとんどいません。
現状自らが何年も前に修理を受けた際の金額と比較するか、同じ損傷を他社で相見積もりをしてもらうしかありません。

当店は相見積もり歓迎ですが、他社より高くなることが普通にあります。
それには理由があって、
単純に他社より細かく見積を出している。という事。
レートも高めにしている事等があります。
レート高めの理由としては少人数での現場となるので大量格安な修理はこなせないこと。一台一台損傷にあった修理内容を選び丁寧に修理している。というのが理由です。

見積り自体は要望を訊きながら交換メインのパターン、修理できそうな部品があれば修理メインのパターン、それに中古交換などもミックスしたパターン。
というように3パターン程度で比較できるようにしています。
当然新品で取替がメインのパターンが一番高く、修理のパターンが一番リーズナブルという感じになりますから、そのほかのパターンはその2つの間の金額に収まるだろうという説明になります。
もちろん各パターンのいい点悪い点も同時に説明して、更に他社さんとの比較で選んでください。という風にしています。

それで選ばれないのであれば仕方ないですし、そこでさらに値切るような人はそもそも当店には相応しくないお客さんという事になります。

失敗パターンとしては、そういう相応しくないお客さんの要望を呑んで修理しても、次回はもっと強烈な要望を呑まされる羽目になります。
前回安くしてくれたんだから今回も安くしてくれるよね?みたいな。
しかも安いとか融通が利くという理由で似たようなお客さんが集まるようになり、正規の金額を支払い妥当な期間を頂いて修理を依頼してくれる良いお客さんの仕事を圧迫するようになるので要注意です。

そうならないためにも
自社サービスを快く受ける人と受けさせない人の間にボーダーラインを引く必要があります。
そのための見積りなんです。

お客さんはお客さんで見積りと自分の懐具合や納得度で比較して頂き決めればいいし、こちらも説明に納得頂けないのに修理をゴリ押しするような事はしません。

500円しかないのであれば牛丼チェーンを選ぶというように、お客さんも自らの優先度に合せた店を選べるのと同じで、こちらも修理や内容、金額に合わせてお客さんを選ぶ必要があります。
それは双方に上下は無く対等な関係だからに他なりません。

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見積りも大事ですが、材料を生産性の高い物に替えるのも効果的です。

設備や人に多額のお金をかけるより、まずは生産性の高い材料に替えてみては?


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