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【ADV1-WCP】ヌケテッカ化石の解説とレシピ【RS-PK】

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今回の記事ではヌケテッカ化石のデッキについて紹介します。

デッキの概要

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きぜつしてもサイドをとられないヌケニン(PCG2)をメインにした長期戦向けのデッキです。相手によっては単純にヌケニンで攻撃することも視野に入れますが、同じくサイドを取られない化石カードと、同一の進化ラインであるテッカニン(ADV3)を併用してワザでダメージを与えた後にサイドを取られないカードを壁にする戦法を繰り返すのが基本的なコンセプトです。
サイドを取られない化石を多数使用するため序盤にサイドを取られにくく初手の良しあしで負けてしまうのを若干カバーできるのと、制限時間のある場合はデッキの化石が尽きるころにゲームが終わることが多くサイド差で勝ちやすいメリットがあります。ただし時間無制限でも最終的には勝てるような構成にはなっているためどのルールでも使うことは可能です。

デッキの変遷


ヌケニンが出る前のADV期から化石カードのサイドを取られないことを利用したデッキは存在し、ゲンガー(e1)やホエルオーexをメインにしたものが入賞も狙える有力デッキでした。PCG2でヌケニンが登場すると壁にできるカードが増え、ちょうどeが落ちる時期でもあったのでよく使われようになります。PCG5では同じく化石を壁にするカードとしてニョロトノexが登場し、似たコンセプトとしてこちらの方が使われるようになりましたがヌケテッカの方を使うプレイヤーもいました。
DP期になりADVのテッカニンが使用不可になり、化石がきぜつしてもサイドを取られるようになったため本来のコンセプトは使えなくなってしまいましたがヌケニンを再利用して壁にするデッキ自体はDP1でマナフィ、DP3でドンファンやオオタチ、DP5でグライオン等時期ごとに相性のいい相方を使って細々と使われました。
またヌケニンと直接関係は薄いですがベンチに戻るワザ+化石の組み合わせはサイドを極力取られたくないハーフデッキでも強く、カードプールの増えたPCG末期で特に有力視されました。

考え方・注意点など


基本的にテッカニンの「クイックタッチ」で化石カードやヌケニンを盾にしながらダメージをためて倒すという動きになりますが、デッキ作成時や対戦時に把握しておいた方がいいことを述べていきます。

1:必要ターン数と試行回数は多く見積もる
ほかのデッキは1~2ターンで相手のポケモンを1匹倒すような計画をすることが多いですが、このデッキは基本値が30ダメージなのでダメージ感覚が違い、かなり長期戦を意識した考えを持った方がいいでしょう。
使用後にバトル場から離れるワザと防御に優れたポケモンを組み合わせるデッキは旧裏面からありますが、それら別シリーズのデッキと比べても攻撃力は小さい反面受けられる手数は多く、バトル場に呼び出されにくいです。
たとえばHP150のポケモンexを倒すには化石かヌケニンを5枚使えば倒せて、
またサイドカードも5枚までは取られても負けないため、サイド1枚=化石かヌケニン1体という大ざっぱな計算もできます。相手にサイドを渡さないのを意識しすぎるとロケット団の幹部で多く引かれるデメリット等もあるため、状況を見てサイドを取らせて場を整える方がいい場合もあります。
ヌケテッカ化石においてメイン以外のカードを採用するということはこの1ターンの価値を高められるカードか、自分が使えるターン数を増やせる方向に強くなっているカードのどちらかであることが多いです。普通は10ダメージの追加は大したものではないという評価でも、試行回数が多いため総ダメージはかなり大きな違いが出ることもあります。

2:サポーターやエネルギーは必ずしも毎ターン使えなくてもよい
PCGシリーズのポケモンカードは原則毎ターンサポーターを使い、最低1枚はエネルギーを付けて対戦をすすめていきます。サポーターは多いデッキでも16枚くらいで、ゲームに勝つターン数も16ターン以下を想定しているものがほとんどと言えるでしょう。
対してヌケテッカは化石とヌケニンでデッキが埋まってしまうためもともとスペースが取りづらく、サポーターを16枚前後入れるのは難しいです。ゲーム想定も化石12枚とヌケニン4枚を純粋に壁にでき、加えて再利用やサイドを取らせることも加味すると20ターン以上かけて6枚のサイドを取るデッキです。
そのため自分の場が維持できている場合は、サポーターが使えないターンがあっても自然という考え方を取ります。最もありがちな「クイックタッチをして化石をバトル場に出し、返しのターンでバトル場の化石がきぜつ」という流れの場合は化石1枚しか自分は失っていないためターン開始時のドローで化石を引けていればバトルの続行に支障がありません。手札にあっても効果があまりない時には使わず、相手の幹部に備えて等効果的なタイミングでサポーターは使うようにしましょう。

3:ニョロトノexとの差別化を考える
先の項目でも触れましたが、このデッキは「なぐってひっこむ」と化石カードを使ったニョロトノのデッキとコンセプトが似ています。運用するうえでは意識してヌケテッカの特長を活かせるようにすべきです。
違う部分は色々ありますが、ヌケテッカを選択する場合はクイックタッチがなぐってひっこむと比べてダメージが10低いことや、ニョロトノは他にワザが2つありHPも高いため化石を使わない純粋な戦闘もできることは意識したいです。ヌケテッカと直接関係ないアタッカーをタッチする場合はニョロトノをメインに使うものの劣化にならないかどうか比較してみましょう。
基本ダメージこそ10低いですが、exでないことや壁役としてヌケニンが増えていること、用意しやすい1進化であることなどから純粋な当て逃げ戦法(仮)を取る場合はヌケテッカの方が優れることも多いです。

デッキレシピ

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ポケモン・化石 29枚
4:ツチニン(ADV3St/002)
1:テッカニン(ADV3)
4:ヌケニン(PCG2)
1:バネブー(ADV3)
1:ブーピッグ(QCP)
1:マイナン(PCG2)
1:R団のソーナンス
1:ディグダ(PCG1)
1:ダグトリオ(PCG8)
1:ラプラス
1:メタモン(PCG1)
4:なにかの化石
4:ツメの化石
4:ねっこの化石

サポーター 13枚
4:マユミのネットサーチ
1:ホロンの導師
3:ダイゴのアドバイス
1:ロケット団の幹部
2:モノマネむすめ
2:ニシキのネットワーク


トレーナー 9枚
1:勝利のリング
1:そっくり!テレポーター
1:逆転!マジックハンド
4:ポケモン回収装置
1:いかりの結晶
1:超古代のワザマシン「岩」

スタジアム 3枚
3:砂漠の遺跡

エネルギー・ホロンのポケモン 6枚
2:ホロンのビリリダマ
2:ホロンのコイル
2:ホロンのポワルン


参考:2018年頃に組んだもの
上の方が安定していると思いますが一部違うため載せておきます。

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カード解説


レシピのカードを例によく入れられる傾向のものについて説明します。

ポケモン

・テッカニン以外の「攻撃してベンチに下がるワザ」をもつポケモン
もっとも入れるメリットになるのは1回の攻撃力が上がる点です。たとえばHP100のポケモンに対してクイックタッチの30ダメージでは4回かかり、すなわち化石を3枚消費しますが、40ダメージであれば3回で倒せるので1ターン少ないコストで相手を倒すことができます。

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このレシピのブーピッグは3エネで40ダメージを出すことができ、ニョロトノexと同じコストながら1進化でexでもないため立てやすくリスクも少ないのでヒットアンドアウェイ戦法を取るなら優位とも言えます。
20ダメージのものでも弱点を付ければ40でテッカニンを上回るため採用理由になります。
攻撃力の面だけでなく、呪われたほこらでダメージを受けない点やたねポケモンで用意しやすい点でも差別化できています。タイプや進化前の違いなどで色々なカードが採用候補になるのも面白いです。
(ポケモンの例)
R団のストライクex、エンテイ☆、ゼニガメ・カメール(ADV1)、メタモン(水)、デオキシスδ(雷)、タッツーδ、ムウマ(PCG3)、ドードリオ(MK)など

・ヌケテッカコンボを阻む相手への対策カード
レシピのダグトリオはベンチに戻ったサイドを取られてしまうポケモンを直接攻撃されるのを防ぐことができます。他には封印の結晶を防げるプテラexやサーナイトexδの「ふういん」を防ぐジュカインexδなども候補になります。しかし相手のトレーナーを防ぐことは難しく、自分の場にexを置くデメリットもあるためある程度は諦めざるを得ない部分もあります。

・自分のトラッシュからカードを回収できるカード

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ヌケテッカで高確率で採用されるマイナンは好きなカードを戻せるので便利です。展開が止まってしまったときはサポーターを取れますし、化石を回収すれば1ターンの猶予が得られるので放置するとどんどんアドバンテージを取れます。したがって相手はなるべく早くきぜつさせるように動くため、サイドを調整させる役割も持てます。R団のソーナンスはマイナンよりは汎用性は落ちるものの、回収装置を3枚戻せるので1手で複数のヌケニンの再利用が見込めます。

サポーター
たねポケモンの展開はマユミを中心に行います。ツチニンや無色ポケモンが1枚ずつしか取れないのは多少不自由ですが、テッカニン以外のアタッカーやラプラスを経由することでほとんどカバーできます。アタッカーを複数種類入れている場合は別ですが、ホロンのサポーターは意外と捨てるカードが無くて困ることはあります。
その他のサポーターはこちらの攻撃力がないため相手の場が減りづらく、リソースが溜まりやすいのでダイゴやモノマネむすめで多く引けることが多いです。逆に相手のロックはあまりできないため幹部の優先度は高くないかもしれません。

トレーナー
いかりの結晶は効果がはたらけばクイックタッチが50、テレポートブラストは60と1回の攻撃力が大きく増し、化石1枚をより効率よく消費できます。ニョロトノexにはつけられないため差別化としても意義があります。
exを入れない場合はマジックハンドも活用しやすいです。攻撃力が低いためダメージを受けたexがベンチに逃げていることも多く、最後に呼び出して勝ちやすいです。
これらのカードのためサイドを6枚取りきられない範囲内でわずかに負けている状況を作れているとベストと言えます。中盤でマイナンやソーナンスでリソースを回復させながらサイド調整をしたいところです。化石やどうぐや秘密メカもこれらで回収できるため特に相性がいいです。このレシピには入っていませんが、「のろいのこな」をヌケニンにつけるのも考えられます。
岩マシンも半端にダメージを受けたポケモンが複数匹ベンチにいることになりやすいため1枚はあると便利です。

スタジアム
ニョロトノとの差別化として砂漠の遺跡が入ることが多いです。テッカニン以外の攻撃役をいれれば呪われたほこらを入れることもできます。プテラexを入れる場合は砂漠は入れづらいので構築に合わせて調節します。
前述のいかりの結晶やマイナンの回収によって相手の暴風をすべて使わせることも狙えるため、どうぐやスタジアムの枚数を厚くするのも有力です。

エネルギー
主に使うワザは色拘束がないものも多く、ホロンのポケモンだけで十分です。タッチのカードによってはワープエネルギーが欲しいことはあります。


他の採用候補カード

・コンセプトに直接関係のない強いアタッカー
テッカニンのループができている場合は自分のターンにつけるエネルギーが必要ないため、別のポケモンを育てる余裕があります。よって全く違う種類のポケモンをじっくり育てることも可能で、本来勝てない相手に対抗したり化石が尽きた後に効率よく戦ったりします。具体的には「鋼エネルギーを4枚つけたハッサムex」や「かえんのうずを連射できるウインディex」などが考えられます。ジュカインexδはボディーを活かしつつアタッカーにもなれますが2進化なので用意しにくいデメリットはあります。
デッキスペースが結構負担になるのと、結果的にニョロトノexの劣化になってしまいやすいところは注意が必要です。

・展開用ポケモン
ポリゴン2やマグカルゴなど普通のデッキに入っているサポートポケモンも入れることができます。ただし封印の結晶相手などもともと弱い相手にますます弱くなってしまう点や、自分がほこらを入れるときに噛み合わない点もあって使われてないほうが多いです。
ジラーチ(ADV4)も入れたいカードです。テッカニンのポケパワーこそ使えないものの、ダグトリオやヌケニンを量産できます。PCG2の方は相手のポケパワーロックを回避できるカードがないのでやや優先度が落ちます。

・耐久性の高いポケモン
特定のポケモンからダメージを受けないポケボディーを持ちを壁にすることできぜつを防げれば、消費するはずだった化石を抑えることができより長いターンを稼ぐことができます。HP90の非exを壁にしてハギ老人を使うことも相手によっては有効です。欠点としてはほぼどの相手にも共通して壁にできる化石やヌケニンと比べて相手によっては全く使えず邪魔になってしまうこと、ポケモンによっては逃がす必要があることなどがあります。

・ループの途中に挟めるポケモン
クイックタッチ→化石かヌケニンをバトル場に→きぜつされる
というループの直後は好きなポケモンをバトル場に出せるので、「自分の番にバトル場で使えるポケパワー」や「ポケモンチェックで効果があるポケボディー」を持つポケモンを入れることで対戦を有利に進められます。そのポケモンをさらにテッカニンなどに入れ替える必要があるところは注意点です。
なおピジョット(プロモ)とセレビィex(プロモ)で化石を再利用するコンボもこれに一応含まれるのですが、これらの動きをメインにする場合は化石やヌケニンをフル投入する必要がなく代わりに自分の展開や相手のポケパワー対策の対策を重視すべきなのでほぼ別のデッキと言えます。普通のヌケテッカでは必要なカードを揃えるのが簡単で妨害を受けにくいメリットの方を活かしたいです。

ヌケテッカが苦手なデッキやカード

1:回復やダメージ軽減が得意な相手
こちらの1回のダメージが少ないため、相手によっては全くダメージが残らない場合があります。ヌケテッカだけではどうしようもない相手が多いため他のポケモンやトレーナーをタッチして対策するしかないでしょう。

2:ベンチ攻撃が得意な相手
バトル場の化石とヌケニンが攻撃を受ける前提のデッキなためそれを無視してテッカニンなどが狙われるのは厳しいです。ダグトリオなどの効果で守るのが最も有効です。ただし1回20ダメージなど小さい場合はテッカニンの方が攻撃スピードが速く勝てる場合もあります。ねっこの化石はポケボディーで回復できるため全体にダメージを撒く相手にはベンチに取っておきます。

3:「ぬけがら」を封じてくる相手
ヌケニンのポケボディーを止められるとサイドを引かれてしまいます。相手のサイドが少ない状況でヌケニンを壁にするのは怖いので終盤は化石が残るようにしていきたいです。お互いのデッキ内容によっては事前のタッチカードで対策できたり、対象のカードをすべて壊すことが可能な場合もあります。どちらにしても最初の方はヌケニンから使って相手の動きを見るのがいいでしょう。

まとめ

ヌケテッカ化石は記事の通りメインのパーツ以外にもいろいろなカードが採用候補になり、構築技術や個性が問われるデッキです。上記のレシピもまだ改良点が多くありそうに思えるので色々なバージョンを作ってみたいです。
ちなみにPCG2でほぼ基本のパーツはそろっていて、PCG後半のポケボディー対策や暴風は不利な部分が多く、2005年以前の方がより強い位置にいると思います。機会があったらぜひお試しください!


PCGデッキのまとめ
https://note.com/kanten620/n/n0f54f94af7e0

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