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PCG中期(2005年頃)のカードプールで遊ぼう!

今回の記事ではPCGシリーズの中でもあまり遊ばれていないけれど実は楽しい2005年ごろの環境の布教をしたいと思います!
eシリーズとADVシリーズ、それにPCGの前半のカードが使えたレギュレーションはWCS2004やバトルロードオータム2004があります。
このあとeシリーズは公式大会から使えなくなり一区切りという感覚も強く、この直後のルールで遊んでみようというものです。eシリーズは最終的に実戦で使われていたカードこそ少ないですがカードの種類が多く、実物のカードを揃えようとすると大変なためやや参入しづらいところもあって、この記事で触れるカードプールの方がやりやすいかもしれません。

各時期のカードプールと概要


ある時期の公式イベントで実際に行われた環境で遊ばれることが多いです。
この環境に最も熱心と思われるたぶりす(@gzmm_tabris)くんのツイートものせながら説明していきます。

1:WCS2005

ADV1~PCG3までと、英語版の「EX Emerald」のパックまでが使える世界大会のレギュレーションです。英語版のWikiですがリストはこちらです
このパックは日本では登場していませんが、クイックコンストラクションパック(QCP)のカードすべてと、ギフトボックスエメラルドの「バトルフロンティア」「エニシダ」の2枚が入っていると思えば大体あっています。日本ではこれらは違うタイミングで発売されたので同じルールでのイベントがあったことはありません。
世界レギュなので当時の外国語のリストや記事は今でもみられるものが多く、非公式のネット対戦サイトでは今でもある程度対戦することもできます。
国内で近い05春と比べるとサポーターや特殊エネルギーが少なく、ロックするカードは多い環境です。

2:バトルロードスプリング2005環境(05春)

ADV1~PCG3と、メガニウム・バクフーン・オーダイルスターター、QCPが使用できます。PCG4の拡張パックやチョコスナックのプロモ等は使えません。この区切りではメインになりうるポケモンやサポーター・特殊エネルギーの追加が多い一方で妨害するカードは少ないのでたねポケモンを並べ、メインとサポートをそれぞれ進化させて組み合わせるというデッキが多いです。もちろんポケパワーのロックや退化を得意とするデッキもありますが、それらもバトル場限定のものや2進化、または火力が低いものが多いため序盤から維持するのは簡単ではありません。

3:PCG4まで環境

2のレギュにPCG4(金の空、銀の海)を追加したルールです。
05春は日程のうち最後の方はこちらのプールになったので05春後期とも言えそうですがその呼ばれ方はほとんどされていません。
1パック分ですが大きく影響を与えたのは「ハッサムex」と「ヘルガー」の2枚です。ハッサムexはそれまでのポケモンと比べて明確に強い戦闘能力を持っており、自身のラインだけを使ったハッサム単のほか、シャワーズやメタグロスとも組み合わせて使われました。どの組み合わせもそれまでのかなり多くのデッキに純粋な殴り合いで有利です。ヘルガーはトレーナーの使用を制限するポケボディーを持っており、以前からいたラフレシアexやライボルトexと違いベンチで発動するため色々なポケモンと組み合わせられます。
それまでのルールではそれぞれのデッキがやりたいことをやりあって勝つという傾向が強かったですが、このパックでは明確に強いこの2種のポケモンがいて自分で使うかこれを対策するかの環境になりがちかもしれません。

4:バトルロードサマー2005環境(05夏)


PCG5のパック(まぼろしの森)とミュウのスターターまでが使えるルールです。このシリーズは「リアクトエネルギー」やミュウのカードがフィーチャーされていますが、実戦的には「キリンリキ」「ソルロック・ルナトーン」「ソーナンス」「呪われたほこら」「バトルフロンティア」といった相手を妨害するカードが多数収録されているところが大きいです。
そのため既存の展開系デッキは思うように展開できないことが多いです。特にピジョットは厳しい対策カードが何枚も出たため、ふしぎなアメを入れるデッキでもマグカルゴ(PCG2)の方がワザが強く1進化のため使いやすいという考えが出ているくらいです。
これらの新カードとPCG4期の妨害カードを組みあわせたロック系のデッキと、それを意識した純粋なパワーが高いハッサムexやこのパックで新登場の「ウインディex」をほぼ単独で運用するようなデッキが環境の中心になり、1季節前とはだいぶ毛色の違ったメタゲームが予想されます。どちらが楽しいかは好き好きですが……。

これ以降はホロンシリーズが始まるのでいったんこの時期では扱わないことにします。ただこの記事であげた環境と比較すると使われるサポーターの傾向が同じで、PCG末期の環境と比べてあのポケモンがいないだけといった一部が異なるような意識になりやすく、大きな変化は感じられないかもしれません。

2005環境の魅力

1:色々なメインポケモンが活躍できる
今最も遊ばれているPCGすべてが使えるルールでもこの時期のカードは使えますが、後発のホロンやδ種のカードが全体的に強いのは間違いないため一部のカードを除いて使いづらくなっているのは否めないと思います……。
PCG3~PCG5くらいのカードはやはりそれぞれのパックが最新弾の環境で使うのが最も活躍できそうです。特にメインポケモンとサポートポケモンをベンチいっぱいに出して高いダメージを狙うタイプのデッキはホロンシリーズからの「カメルギア」と「グロスカイリュー」があらゆる点で優れているためなかなか他のデッキで差別化するのが難しいです。

2:構築上強制されるスペースが少ない

PCG8では「封印の結晶」「暴風」が登場しました。
これらのカード自体は上であげたようなカメルギ、グロカイなどそれまでの環境のバランスを調整する目的で作られたと思われますが、対象が広すぎて多くのカードの価値を下げてしまっています。
封印の結晶はバトル場のポケモンにつけるだけでよいという簡単な条件のため、ワザの強いポケモンにこれをつけて攻撃するのがよいケースが多発し、それまでのポケパワー・ボディーの多くも埋没させてしまっています。
暴風も封印の結晶を壊せるカードとして存在することはやむを得ないのですが、これによってそれまであった相手のターン向けのどうぐやスタジアムの多くがついでに壊されてしまいます。また自分がスタジアムを入れようとしても、封印の結晶を壊すために暴風にした方がよいという考えになりやすくデッキに合ったスタジアムを選ぶという要素がとても薄くなっています。
この2種類はどちらかを入れたほうが良いというケースがかなり多く、相手によっては全く必要がないため実質的にデッキを56枚しか選べない状況になっているのに近いです。
この2枚ほどではありませんが「ラティアス・ラティオスδ」や「ジュカインexδ」も一律でポケパワー・ボディーを消す能力を持っていて対処しづらく選択肢を狭めてしまっている面があると思います。

3:ホロン構築ができないことでデッキ構築での競争ができる
PCG6以降では「ホロンのトランシーバー」から「ホロンの導師」「ホロンの冒険家」を使いわけ、導師で取れる「ホロンのコイル・ビリリダマ」「ホロンのポワルン」をエネルギーとしてつけるという流れが安定性が高く多くのデッキで行われています。
このギミックは当時は一部の強いプレイヤーしか把握できておらず、使えた人は研究の賜物といっていいものでしたが、情報が広く知れ渡った現在では一律でこれらを使うことになりがちで、多くのサポーターや基本エネルギーが使われなくなっています。
05環境ではシーバーもポワルンもなく、たねポケモンを用意できる「ノコッチ」や「マユミのネットサーチ」は中盤以降は腐りがちになってしまいます。エネルギーについてもたねポケモンと一緒にサーチできなくなってしまったためホロンのポケモンがあるときと比べて枚数や種類をよく考えて調整する必要が増しています。これらはカードの引きの運要素も増えてしまうので好き好きだと思いますが、デッキのバランスのとり方はより難しいため組み方で差がつきやすく調整のし甲斐があるところではないでしょうか。

終わりに


ADV・PCGシリーズをやること自体がポケモンカードプレイヤーとしてはかなりの少数派で、知らないカードも多く中々始めづらい部分があります。
その中でさらに05レギュをやるのは難しいかもしれませんが、また違った楽しさがあるので他のレギュレーションのカードのついでに集めつつぜひ一度やってみてください!

私の記事でもこの時期のデッキも今後扱っていこうと思いますのでまらよろしくお願いします!

※PCG記事まとめ この環境でも使えそうなデッキも少しあります
https://note.com/kanten620/n/n0f54f94af7e0

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