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ONE OK ROCKに感謝を伝えに行こうとしたら逆に感謝された。 1/15@マリンメッセ福岡


ロックの神様


「完全感覚Dreamer」

この曲でONE OK ROCKと出会った。

このnoteを書くために、何十回目か何百回目かの試聴をした。

相変わらずカッコ良すぎて鳥肌が立つ。


2010年リリースの曲なので、あれからもう10年経つ。

え?もう10年?時が経つのが早すぎる。


当時高校生の私にとって、彼らの音楽は衝撃だった。

コード進行がどうとか、エフェクトがどうとか、BPMがどうとか、そんなのは知ったこっちゃない。

理論を抜きにして、今まで感じたことのなかったパワーが、体の底から湧き上がってくる感覚があった。

拳を突き上げたくなるような。
頭を振りたくなるような。
走り出したくなるような。
叫び出したくなるような。

そうか、これがロックか。

あれ以来、私のロックの神様はONE OK ROCKだ。


成長、覚悟、変化、飛躍

「ONE OK ROCKと言えば?」

こう聞くと大抵の人は「完全感覚Dreamer」か「Wherever you are」を挙げた。

彼らの曲に対するイメージは、激しいロックサウンド、一方でその一方でバラードも一流、そんな感じだ。

基本的にはギター、ベース、ドラム、ボーカルで構成される、いわゆるロックバンドサウンドが中心的だった。


新アルバム「Eye of the storm」に対して、酷評が多いのは事実だ。

理由は従来のようなバンドサウンドの曲がないからだ。

それは彼らも公言してきたことだ。

ただ、日本での活動の中で積み上げてきたことを否定するわけでも、
ファンをないがしろにするわけでもない。

これまでの経験を糧に、新しい領域にチャレンジしているのだ。

日本だけでなく世界の音楽シーンに。


彼らは理解している。

従来よりもっと英語メインの歌詞になること、従来のバンドサウンドではなくなることで、日本のファンが離れていく可能性があることを。

その上で彼らは新しいスタイルで、新しい挑戦をし続けている。

変化を恐れず、現状維持で満足しない。

私は彼らのその姿勢こそがかっこいいと感じるし、それがたとえどんな形であったとしても応援する。

彼らの勇気に鼓舞され、私も頑張ろうと思えるのだ。


「Head high」という曲がある。

最新アルバム「Eye of the storm」の中で一番好きな作品だ。

この一曲に彼らの決意、これからの意思が集約されているように感じる。

Yeah they tried to stop me
ああ、彼らは止めようとしたよ
But it was too late
でもそれは遅すぎた"
Oh there's no interfering my fate
もう運命を邪魔するものはない
They was trying to hold me
彼らは引き止めようとした
In every way
あらゆる手段を使って
Thinking I've taken everything I could take
持てるものは全て手にしている
Everybody's challenge turning into mine
皆の挑戦こそが自分の挑戦になる
And overcame adversity
そして逆境を乗り越えてきた
With my head high
胸を張って、誇りをもって


心のドーピング


彼らの音楽は、私にとって合法的なドーピングだ。

自身が持てない時。
やる気が出ない時。
失恋した時。
朝起きてすぐ。
夜寝る前。

彼らの音楽と共に生きてきた。


何度も勇気をもらった。

何度も奮い立たせてもらった。


彼らの音楽とその時の記憶が結びついて離れない。

多感な時期を彼らの音楽とともに、駆け抜けてきた。


心の支えになった、という価値にどれだけの値段をつけられるかわからない。

ライブ1回分のチケット代では到底収まらない。

それでも、1視聴者が彼らにできる最大の恩返しは、ライブに行くことだ。

改めて、これまでの感謝を伝えに行こうと思った。


そしてマリンメッセへ


2020年1月15日、水曜日。

平日ど真ん中マリンメッセ福岡。

チケットを購入してから随分と時間が経ってしまったので、
ライブ当日になるまで実感が沸かなかった。

軽自動車に弟とその友達2人を乗せ、高速を飛ばした。


もちろん車内の音楽はONE OK ROCK。

「Eye of the storm」がリリースされてから9カ月が経った。

今回のツアーはそのアルバムを引っ提げてのツアーだ。

もちろん曲は予習済み。

何度も聴いたし、何度も歌った。

一発目はなんだろうか、アンコールはなんだろうか。

あえてこのツアーに関しての前情報をシャットアウトしていたので、
セトリ予想している時が一番楽しいのだ。


開場より2時間くらい早く着いた。

早速ライブグッズを買って記念撮影。

だいぶ寒かったので近くのコンビニに寄って、ホットスナックを買って車に戻った。

高鳴る気持ちを抑えるために目を瞑った。

浅い夢の中で一度彼らに会った。


ライブ、MC


ライブはもちろんどの曲最高だった。

最新アルバムを中心に、アップテンポの人気曲も披露してくれた。

Instrumentalでの彼らの演奏も圧巻だった。

これがプロのミュージシャンだ。

体が揺れ、両手をあげ、歌い、叫びまくった。


これを書きながら思い出し泣きしている。

ライブ中、感極まって何回か泣きそうになってしまった。

感極まったのは、単純に曲の良さに対してだけではない。


彼らがずっとアーティストとして、憧れでいてくれているということ。

同じようにたくさんのファンが自分の周りにいること。


ライブ会場は本当に幸せな空間だった。


また、曲だけでなくMCでこんなに心が温まると思わなかった。

彼らは観客を同じステージに呼んだ。

スーツの男性、目立つお姉さん、腕組みしていた男性、ライブシャツを着た子供とそのお姉さんの5人が選ばれた。

私もどうにか目立ってステージに上げてもらいたかったが、アピールもむなしく失敗に終わった。


Takaは彼ら一人一人にインタビューした。

このインタビューが上手いこと上手いこと。

「どうして今日ライブに来たのか」
「どんな曲が好きか」
「付き添いの人はいるか」

それぞれに合わせた口調とテンポで言葉を引き出していた。

もともと好きな人には応援に対する感謝を。
そうではない人にはこれから好きになってもらえるように。

Takaのお客さんに対する真摯な態度と言葉選びに感心してしまった。


中でも印象に残ったのは、ライブTシャツを着た子供とのインタビューだ。

Takaの「どんな曲が好きなの?」という問いに対して、

「英語だからわからない。」と正直に答えた。

それに対してTakaは、

「じゃあ今度はカタカナの曲つくるから!」と笑顔で答えた。

窮屈な体制でタオルに直筆のサインを書いて、彼にプレゼントした。


アーティストと「飽き」


Takaの口からはっきりと「飽き」と言う言葉が出た。

何とは言わなくてもファンはわかる。

その曲で彼らと出会うことができた。

13年ものバンドの歴史の中で、彼らは何度演奏してきたのだろうか。


私は飽き性だから同じことが長く続く方ではない。

プロのミュージシャンとして続けることの大変さは、素人が推し量っていいようなものではないだろう。


誰もが知る人気曲をライブでしてほしいというファンの願い。

需要が分かっていながら、その飽きとも向き合っている。


「もう次はやらないかもしれない。」


それでも彼らは私達ファンの前で演奏することを選んでくれた。

私たちファンの思いを優先してくれた。


アンコールのラストは


「完全感覚Dreamer」


感謝と感謝


Takaの「ありがとう」「感謝」という言葉がとても印象的だった。

代表として、丁寧に、ファンへ、スタッフや関係者へ、感謝の気持ちを伝えていた。

「日本のファンなんてどうでもいいから海外だけに売れる曲を!」といった気持ちだったのなら、

日本でのツアーは企画しないだろうし、わざわざライブの時間を割いてまで、ファンをステージに上げて交流する、なんてことはしないだろう。


私はライブ中に「ありがとう」と叫んだが、
それは彼らの耳には届いていないだろう。

逆に、彼らからの愛を、感謝をたっぷり受け取ってしまった。

これは予想外だった。

また感謝を伝えに行くしかないじゃないか。


素晴らしいライブを作り上げてくれた、ONE OK ROCKの4人、ファン、運営してくださったスタッフ、関係者皆様に改めて感謝を。


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