タイに行こうと思ったのに中国に降り立ってしまった話

2回目の海外も2回目のタイ。当時バンコクに就職していた元彼女とプーケットで年越しするために行った。1度目は夏。大学院修士1年目の夏休みを使ってバンコク、チェンマイ、パタヤと周った。1度目は初の海外。チケットは旅行代理店に頼んで格安なルートを取ってもらった。


2度目だからルートはわかる。中国東方航空に乗り、上海浦東国際空港経由で格安乗り換えをする。これが当時最安値の方法だった。チケットは購入。これで万全、のつもりだった。が、失敗した。中国に強制入国。真っ暗闇で極寒の上海郊外に1泊することになった。まず、上海は冬でも暖かいと勝手ながら思っていたところから失敗だった。そしてたぶんここの空港がある地名は、上海ですらない。


驚いた。なんてこった。空港直結のホテルは満室。すると「Hotel?」と遠くから聞いてくる中国人。「YES」それしかわからないし、それしか言えない。するとミニバンの白タクにぎゅーぎゅー詰めになり、ぼろぼろのホテルに到着。その間の道はほぼ街灯なし。日本人は1人もいないどころか、英語が分かる人もいないし、Wi-Fiも無かった。極寒。ああ終わった、と思った。


ジェスチャーが伝わらない。後ろの客が気にしてくれたのか、「Japanese?」と。僕はとっさに「YES!YES!」と。そうすると代わって説明してくれたが、一泊5000円(そもそも元に替えてない)。たぶんだけど、ぼったくられた。部屋に着きテレビつけたらジャッキーチェン。チャンネル変えたら安倍総理。キャスターが深刻な顔をしていた。2013年の12月28日。


食べ物は日本の空港で買ったじゃがりこサラダ味だけ。ぼくはジャッキーチェンと安倍総理に極力親近感と安心を感じようとしながら、暖房のつかない部屋で一泊した。バンコク行きの飛行機が出るまであと20時間。空港に戻る方法もわからないけどなんとかなるかなと思っていたのが今思うとかなり不思議だ。


そんなことをこのニュースを観て思い出した。元カノは3年働いたら帰ってくる約束だったけど、丁度3年経つ時に期間を延ばすと言われてそのままフラれた。半年後に駐在日本人と結婚していて、ああおれは二股かけられてたんだな。タイは外国人入国制限中。もう行かないかな。


https://news.yahoo.co.jp/articles/0c65f2670ac39e404b293dee88e323b5ee6b18fc



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