2021年2月度 活動レポ✏️

月イチペースで活動を行なっている弊会の、2月度の活動を報告させていただきます!

おひさしぶりでした

1月度の活動は、テスト期間と重なり実施できなかったため、久しぶりの2月活動です。
今回もzoomでの開催で、当分はこの状態が続くと思います。参加者は運営合わせて10人の参加でした。
初参加の人も積極的に議論に参加してくださったので盛り上がりました!

時間としては2時間と少し。頭を使うことが多かったので、体感的に早く活動が終わったと感じる人も多かったのではないでしょうか?

例題の答え合わせでアイスブレイク!

活動告知の中で、論理クイズを2問出題していました。

1問目が、

ある男が熊から100ヤード真南にいた。
男は真東に100ヤード歩いて真北に向くと、真北に向かって発泡し、その熊をしとめた。さて、この熊は何色か。

2問目が、

ある列車がボストンからニューヨークに向けて出発した。
その1時間後に、別の列車がニューヨークからボストンに向けて出発した。
それぞれの列車は正確に同じ速さで走る。
それでは、これらの列車がすれ違うとき、ボストンにより近いのはどちらの列車か。

でした。この答え合わせから今回の活動を始めました。

皆さん答えは分かりましたか?
1問目の答えが「白色」、2問目の答えが「両方とも変わらない」でした。

答えを聞いても分からないという方は交渉学研究会に参加 or 連絡して聞いてみてください(笑)答えが分かることよりも、何故その答えになるのか説明できる方が重要ですよ!

講義パート① 〜論理的思考(ロジカルシンキング)とは?〜


そもそも「論理的思考」とはどのようなものなのでしょうか?

それは「客観的に筋道が立っていること」です。つまり、論理的思考には客観性が必要で、結論や主張に至るプロセスが明確でなければならないことを示しています。では、それぞれの言葉について、もう少し詳しく見ていきましょう。

まず、客観的であるとか、客観性があるというのはどのような状態を表しているのでしょうか?
それは、第三者である情報の聞き手や読み手の視点に立って、物事を見たり考えたりしている状態です。
対義語に「主観的」という言葉があり、こちらは自分視点で物事を考えていることを示しますよね。しばしば “論理的な人”と、“理屈っぽい人” は混同されますが、これもどちらの視点を重視しているかで区別できます。論理的な人には客観性がありますが、理屈っぽい人は物事を考える際に主観的で自己満足に過ぎない筋道を立ててしまっていることが多いですね。
皆さんも、物事を考える際はぜひ自分以外の別の視点から考えることを心掛けてみてください。

次に、どうすれば筋道が立っていると言えるのかについて説明していきます。
筋道を立てるには、結論や主張に至るプロセスを明確にすることが重要です。つまり、話の飛躍をなくす必要があるということです。
話が飛躍してしまっている例としては、「女はすぐ目移りする。異性と遊びに行っていたらそれは浮気だ。よって君は浮気者だ。」というものがあったりします(これは実際に研究会の誰かが彼氏に言われたのだとか…)。
また、筋道が正しくても、そもそも理由や前提が間違っていると論理的とは言えないので気をつけてください。

論理的思考について理解したところで、それをどう身につけ、活用していく次のパートで見ていきます。

講義パート② 〜論理的思考を身につける/活用するには?〜 

現在、論理的に考えるためのツールとして様々なフレームワークが活用されています。
ロジックツリーや、三角ロジック、ピラミッドストラクチャー、MECEなどなど…フレームワークなんて、名前からして難しそう、意識高そう、覚えたくない!という方へ、もう少し簡単に、日常的に、論理的思考を身につけられる方法を紹介します(※もちろん名前からして難しそうというのも論理の飛躍と言えます)。

今回、紹介したのが4つの方法です。

1つ目が、新聞を読むとき題名を念頭に入れながら読むことです。記事が伝えたい目的を明確にしておくことで、その主張がどのようなプロセスを辿っているかが分かります。
2つ目が、思考実験をしてみることです。思考実験とは、実際に実験として行わない、頭の中で想像する実験を指します。有名な政治哲学者であるマイケル・サンデルの『これからの「正義」の話をしよう: いまを生き延びるための哲学』で登場してくる「トロッコ問題」が有名ですね。思考実験は答えがないので、色々な可能性を考える必要があり、客観性などが必要になってきます。
3つ目が、曖昧な表現を避けること。例えば、「やばい」「エモい」などの言葉。これらの言葉は抽象度が高いので、何故やばいのか、どうしてエモいのかなどを考えると、自分の言葉の飛躍がなくなります。
そして、最後の4つ目がクイズです。何故、クイズが論理的思考に必要となるかは、次のパートで…

クイズを使って脳を活性化!

今回使用したクイズと論理力には共通した7つのスキルが必要になってきます。

・シンプル化
・発想の転換
・代入
・比較
・視点の転換
・組み合わせ
・消去法

この7つを意識しつつ、グループに分かれて実際に5つのクイズに取り組みました。それぞれのグループで活発に議論が交わされ、グループでの話した内容を共有する際には、皆さん論理的に説明していただけました!
人前で発表する機会があるのも研究会の活動へ参加する魅力ですね。

クイズの内容に関しては、実際に参加して見てほしかったのですが、1問だけ特別に載せておきます。

ニューヨーク市の人口は市の住民の誰の髪の毛の本数より多いとする。
このことから、少なくとも二人の住民には全く同数の毛が生えていなければならない、ということが必然的に成り立つだろうか。
丸坊主の住民はいないものとする。

先ほど紹介したスキルのどれが使えるだろうとか、色々と考えて解いてみてください!
答えは交渉学研究会に参加or連絡して聞いてみてください(2回目)。

まとめ

最後に、弊会顧問であり、スーパー弁護士の先生から交渉学に論理学が何故必要なのかについて講義をしてもらいました。
司法試験においても論理的に記述する力が必要であることなどを合わせてお話しいただけたり…!

参加者の方からは、久々に頭を使えて楽しかった、定期的にロジカルシンキング関連の企画を開催してほしい、などの感想をいただきました。

参加してくださった皆さんには、春休みにも関わらずお付き合いいただき感謝の気持ちでいっぱいです!

最後に

やはり論理的思考力をつけていくには、実践が大切だと考えます。
論理的思考やフレームワークを覚えたとしても、使えなければ意味がありません。
その点、今回の活動では論理的思考の説明から入り、クイズを通して実践まで行うことができた点で、有益であったと考えます。

活動報告では実践以外の部分はお伝えできるのですが、実践の部分は自分で考えるプロセスが必要なので、やはり参加していただかないと身につきにくい部分だと感じております。
関西交渉学研究会では、今後も月1回で活動を企画していくので、是非参加していただければと思います。また、活動の企画・運営を共に取り組んでいる人を募集しているので、興味があれば連絡していただければ幸いです。

 以上、2月活動の報告でした!

【引用・参考】
レイモンド・M・スマリヤン,川辺浩之訳(2013)『この本の名前は?』日本評論社

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