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生化学 糖質の構造と機能

管理栄養士養成大学で一番最初に学ぶ、早速つまずきやすい範囲です。
生化学について学んでいきたいと思います。
生化学は大きく分けると、

細胞の構造
5大栄養素の構造と性質機能
代謝の流れ

を学びますね。
基礎栄養学の授業では生化学の内容を踏まえた上でそれぞれの栄養素が身体の中でどのような働きをしているかを学んでいます。
つまり、ここをクリア出来ないければこの先ずっと大変な思いをして勉強していくことになります。
生化学、化学よりの知識を詰め込むので大変ですが、しっかり覚えてこの先楽に学べるようにしていきましょう!

糖質の種類

糖質は、1gで4kcalのエネルギー量になります。
糖質は3大栄養素の中でエネルギー源として利用されますね。
管理栄養士を含めた医療者になるのであれば、カロリーではなく、エネルギーと言い換えられるようにしましょう!
私も栄養教育の相手や他の職種と話すときは分かりやすくカロリーと言う時があります。
会話する相手によって変えることがよくあります。

単糖類

糖質の中で最小単位として、単糖類というものがあります。
この単糖類が2個結合すると二糖類、たくさんあると多糖類と呼び名が変わっていきます。
単糖類の表し方ですが、イラストのように2種類あることを覚えておきましょう。

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分子式に違いはありませんが、
環状構造になっているハワース式
鎖状構造になっているフィッシャー式

この2種類は覚えておきましょう。
単糖類は3つだけ、もうご存知ですよね。

グルコース、フルクトース、ガラクトースです。
これらが最小単位でこれ以上分解されない形になっています。

構造の中には官能基というものがあります。
グルコースとガラクトースでは、CHO(アルデヒド基)
フルクトースでは、CO(ケトン基)
が官能基となります。

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アルデヒド基を持つ糖質をアルドース
ケトン基を持つ糖質をケトース
とも言います。
呼び名がたくさんあり、難しいですがここまでは生化学の常識範囲内として暗記!しておきましょう。

因みに、今ご紹介した糖質はC(炭素)が6つある糖質として「六炭糖(ヘキソース)」です。

これはギリシャ数字から取っているみたいです。
モノ・ジ・トリ・テトラ・ペンタ・ヘキサ…
Cが5個の糖質であればペントースと言います。

これはまたいつか触れたいと思います。
ペントースはDNAの構成糖となるので必ず触れます!またいつか。

二糖類

さて、続いて二糖類になります。
先ほどの通り、単糖類が2つ結合したものです。
糖質同士の結合はグリコシド結合といいますね。
イラストのようにまずは3つの二糖類を覚えてもらえれば良いかと思います。

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グルコースとグルコースのグリコシド結合をマルトース
グルコースとフルクトースのグリコシド結合をスクロース
グルコースとガラクトースのグリコシド結合をラクトース

全てグルコースと○○○の結合となっていること、ポイントです。もちろん、二糖類はこれ以外にもたくさんありますが、基礎の基礎!というところでここまでは押さえておきましょう。
代謝や食べ物と健康でさらに他の種類も見ることになります。

多糖類

最後に多糖類についてです。
こちらも名前通り、たくさんの単糖類がグリコシド結合されたもののことです。多糖類の中でも、グリコーゲン、デンプンといった糖質がよく耳に入ってきますよね。それらの特徴をしっかり見ておきましょう!!

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全てイラストですが、グリコーゲンとデンプンの構造はそっくりです。
違いだけ覚えておくとよいでしょう。
また、アミロースとアミロペクチンの特徴については覚えられましたか?

もち米にはアミロペクチンが100%含有しており、もちもちな食感になります。通常のお米はアミロース、アミロペクチンが:で含有しています。

アミロペクチンの分岐部分がもちもち食感に関わっているのですね。
こちらは食べ物と健康の分野になりますが、覚えておきましょう。

では、糖質の確認事項をやっておきましょう!!!

生化学 糖質の構造 確認事項

◇糖質は1gで4kcalのエネルギー量がある。
◇糖質は主にエネルギー源となる。
◇糖質を表す構造式に鎖状構造のフィッシャー式がある。
◇糖質を表す構造式に環状構造のハワース式がある。
◇構造式の中でアルデヒド基(CHO)を含む糖質をアルドースという。
◇構造式の中でケトン基(CO)を含む糖質をケトースという。
◇単糖類の炭素の数が6つの糖質を六炭糖という。
◇単糖類の炭素の数が5つの糖質を五炭糖という。
◇六炭糖には、グルコース、フルクトース、ガラクトースが存在する。
◇グルコースとガラクトースは、アルデヒド基を持つアルドースである。
◇フルクトースは、ケトン基を持つケトースである。
◇単糖類が2つグリコシド結合をしているものを二糖類という。◇



生化学 糖質の構造 管理栄養士国家試験
下記は既出の管理栄養士国家試験問題の一部になります。
こちらの記事の分野が出題されている問題は下記になります。
管理栄養士国家試験 第33回71問目の場合・・・(33-71)と記載。

1) ガラクトースは、非還元糖である。(36-18)×
2)フルクトースは、ケトン基をもつ。(36-18)◯
3) スクロースは、グルコース 2 分子からなる。(36-18)×
4) アミロースは、分枝状構造をもつ。(36-18)×
5)グリコーゲンは、β-1,4グリコシド結合をもつ。(34-18)×

ご愛読ありがとうございました。
次回は脂質の構造と種類をやりましょう。
ぜひ継続して勉強を進めていきましょう♬

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★はにわ

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